介護の隙間から(19) 見守りにもPanasonic?

KX_HC600_Wのつもり
拙い絵を描いてしまいましたが、著作権のある写真を勝手にコピーしないためでございます。「徘徊検知」機器を調べておりますと、やたら各社の装置にこれに似た形の人感センサ(焦電型と思われる)つきのカメラが登場してくるのです。可愛い一つ目の海坊主、という感じ。お人形風のシェープあり、こけし感のあるもの、ロボットっぽいものなどバリエーションがいくつかあるので、いくつかの製造元からのソースが、ちょっと味付け(とネーミング)を変えて、福祉用具各社の製品向けに流通しているのではないか、と推測されます。

そのような製品は実に多数(ほとんど全てが中国製)あるので、供給ルートを確定するのは容易ではなさそうです。該当カテゴリで国内製品を探すと、登場してくるのがPanasonic社です。Panasonicのホームページには、拙い絵をクリックすれば行ける筈。いったら(今行かないで)わかりますけれど、介護のページじゃありません(下の方にひっそりと「シニア見守り」という用途が紹介されてはいますが)、スマートホームのページです。Panasonicはいつの間にか

“OK Google”

に対応していたのですね。スマートホームの話、介護の系列でないところにちと書かせていただいています。その時から介護用途なども、いずれ取り込まれるのではないかなと思っていたのですが、当然、そうなっていました。

注目していただきたいのは、下に並んでいる用途4つです。

  • ホームセキュリティ(おうち見守り)
  • ペット見守り
  • お子様見守り
  • シニア見守り

こちらはAmazonあたりで検索してみると分かるのですが、「ペットカメラ」で検索すれば大量な製品がリストされてきます。先ほど述べたとおり、ほとんどが中国製品なので、中国メーカばかり10社ほど数えたところで断念しました。しかし、大量の中国製Webカメラにまじり、「我が」Panasonic製も健闘しているのが分かります。次は「ベービーモニタ」で検索、これまた大量な製品。よく見てみると、ペットもベービーも実は似たような製品ばかりです。用途がペットだったり、ベービーだったりで同じものが違う一般名称で呼ばれているだけのようにも見えます。まあ、ペット専用カメラの中には、ご褒美のエサを出すものなどがあるので、これは他の用途とは一線を画しているような感じですが。

流石に監視カメラでは、プロユースの従来型のものが混じるので、Webベースのホームセキュリティに限定しないとダメですが、これまた同じような製品を抽出できます。そして、「シニア見守り」。このページを読んでいただいている方は、お分かりのとおりです。軽い「シニア見守り」から、介護保険の福祉用具貸与が適用になる要介護度2以上の「徘徊検知」装置の主要要素にまで、似たような機能のカメラが使われているということです。Panasonicがリストしているとおり、

防、ペ、小、老、見守りの4大用途

であります。Panasonic製品で直接TAIS登録されているものは存在しないので、Panasonic自らは、比較的軽くて数が出て、スマートホームでカッコいいあたりをカバーしようという戦略なんでしょう。

今後、用途的には「防、ペ、小、老」をカバーする形で、「見守りデバイス」を掘り進んでいきたいと思います。その際、電池駆動の監視カメラ(Arlo)のように介護ではないジャンルの方に書くこともありますので、そちらもよろしく。

それにしても、Panasonicとしては、”OK Google” だけにとどめる意図ではないでしょう。「はーい、アレクサ」とか、”Siri” とか言われてもそのうち動くバージョンも出てくるんじゃないですか、と聞きたい。いや、何時出るの?と。

介護の隙間から(18) 見守り用途とセンサ に戻る

介護の隙間から(19) 国内IPカメラベンダの取り組み比較に進む