部品屋根性(6) 中華入門キット、KUMAN K4購入!

Joseph Halfmoon

密かに(?)リークしてしまうと、1か月ほど前、団員某氏が中華部品キットをご購入になりました。入門キットなのですが、面白そうなパーツ満載(一部電波法ダメなやつだっちゃ、と指摘しておきましたが)、お値段超お手頃。私もつい似たものを欲しくなってポチってしまいました。KUMAN社K4、某Axxxxxx Uxx互換ボード搭載の入門キットであります。

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お手頃価格は、某純正ボードの価格で、互換ボードを含む部品満載のキットが買える、と申し上げておけばよろしいでしょうか。私は、純正ボードを保有しておりますで、互換ボードそのものを題材にすることはないかと思いますが、パーツだけでも良いかということで購入。パーツ共を最近いろいろやっているRISC-Vマイコンボードに接続してみる予定であります。なお、キットは、最近何かと話題の「中国郵政」の袋で届きました。

まあ、中華部品にそんなに偏見はないつもりであります。高品質な部品も多数あります。その気になれば品質・性能の良いものも作れるのでありますかの国は。今や中華部品なしには電子デバイス業界も成り立ちますまい。米中の行方も気になりますが。ただ、奴ら、「安かろう」ものを作るときの

割り切りが凄い

ことはよく存じ上げておるつもりです。今回購入させていただいたキットは、お値段からしても、「割り切っている」側の品質であろう、と確実に予想できます。でも、デバイスだし、

何とかなるんじゃね

という楽観的であります。まあ、いろいろ「割り切られて」いても、要所は抑えてくれているよね。

なにか、福袋でもあけるような期待感でパッケージを開きます。開けたところが、こんな感じ。

KUMAN K4 parts inside部品満載、ギュウギュウ詰め、密です。つめすぎて一部足の曲がっている部品までありました。この辺、オリコミ済というやつであります。

どうせブレッドボードに刺すとき曲げるし。

まあ、量産用に部品を納めるときに、足など曲がっていようものならシバかれますが、「趣味の入門キット」という割り切りか。いろいろ言いたいことはあるのですが、多少関心したのがドキュメントです。

デバイスのデータシートをほぼ網羅したCDつき

全てを確認したわけではないですが、データシートは英文のようです。わざわざネットを探す必要もなし。データシートがあればOKの「経験者」は良いですが、入門キットです。未経験者向けに説明資料も同梱されていました。これを読んで実験してみてね、という感じ。なんと日本語資料もあるのです。しかし

残念な日本語

でした。初心者がこれだけ読んで学習するのはちと大変かも知れない。まあ、某ボードはネットに情報がいろいろあるから、なんとかなるのか?私的には、

  • ちゃんと社名を書いてある(ヤバイところは社名など無い)
  • ちゃんと会社のWebサイトへ導入するためのカードも入っている
  • データシートに回路図など入っている

という点で、お安いなかでも、ちゃんとしているじゃないか、と。

さて、本日は、このキットの中でもこれは便利そうと思った一品を動かしてみました。通電して電圧を測っただけですが。

Breadboard Power Supply

であります。下の写真を御覧ください。ブレッドボードの端っこに刺すと、5Vか3.3Vで電源を供給してくれるボードであります。普段、ジャンパ線などで電源供給している私にしたら便利そうで嬉しい。スイッチもついているし。

搭載されているUSBのコネクタがナナメって半田付けされてる

ですが、これも気にしないことにします。まあ量産ボードでコネクタがこんなにナナメだったら、多分シャーシの穴にうまく適合しない。大品質問題ですが、「ブレッドボード用の」電源です。なお、

このUSBソケットは外のデバイスへの5V供給用

であります。ちゃんとマニュアルが付属していて、そのマニュアルの中で赤字でこのコネクタから内向きに電流を供給するなと警告があります。供給電源は上の方のソケットに9Vを与えます。入門用とて、006P電池をつかうように計画されていて、それようの電源ケーブルが付属しているのですが、006P電池は付属していません。(本当は電池も同梱されていたようなのですが、電池付きだと輸出ダメになったので5%引くから抜いてもいいか?と聞かれました。OKと答えております。)

付属の電源ケーブルをさらに「延長」し、9V電源につないで起動しました。

Breadboard Power Supplyしかし、動きませぬ。電源LEDすら点灯しません。ついついボードを疑ってしまいましたが、テスタであたったところ、

悪いのは私

でした。御覧ください。付属の電源コネクタの先は006P用のスナップになっているので、そこに手元にあった別のスナップをさらにとりつけてワニ口で噛むようにしていたのです。

最初、つい、赤を赤(9V)、黒を黒で接続してました。スナップのところで極性がヒックリ返っているのに!そのような馬鹿な接続をオミトオシだったのか、どうか。ボード上には逆流を抑えるためのダイオードが搭載されていました。だから、9Vのところに-9Vがかかっても内部には電流流れなかった、と。やるじゃないか(悪いのは私だ。。。)

原因がわかったので、電源の極性を上のように反転させて接続。今度はスイッチを入れれば、下のようにちゃんとLED点灯。

Breadboard Power Supply ONボード上で電圧測定したところ(実は使用したのもKUMAN社製のDMM)以下のような読み値を得ました。

  • 3.322V
  • 4.950V

まあ、OKそう。なおDMMの測定精度については以下のページでちょっと検討?しています。

お手軽ツールで今更学ぶアナログ(19) LT1790、マイクロパワーSOT-23低損失リファレンス

ところがね、ボード上で出ている電圧が、ブレッドボードに刺したジャンパ線で測ると見えてこない。なぜ?ブレッドボードが悪い?ブレッドボード表面の印刷が擦れて消えかけているところがあるし、背面のシールはちとズレているし、このブレッドボードか?

疑って調べてすみません。ブレッドボードも無罪でした。悪かったのはこのジャンパ線。断線しているようです。

Bad Jumper Cable何十本かのジャンパ線が同梱されていた中から、4本選んで接続したうちの1本が切れてました。大物部品が駄目だとガッカリですが、ジャンパ線くらいならダメージは少ない。ただし、使う前に全数導通チェック必要だな。それにしても、この調子だと予想にたがわず「いろいろ楽しめそう」かも。

しかし、初心者にこれはチト辛いかもしれない

と思いましたぞ。

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