お手軽ツールで今更学ぶアナログ(110) アナログスイッチ消化不良のままA/Dへ進む

Joseph Halfmoon

前回、手元のパーツ在庫で実験をやっつけるべく検討しましたが、結局挫折してしまいました。実験に必要なCD4007の代打に入れるようなデバイスが手元に無かったです。CD4007入手して仕切り直し。そういうわけで消化不良のまま、次月に突入と相成りました。アナデバ様2022年2月の記事とな。これがまたもたれる重さです。

消化不良のまま突入した「アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』を初回からすべて読む」は2022年2月の以下の記事です。

ADALM2000による実習:A/Dコンバータの原理と動作

おお、なんということでしょう、A/Dコンバータです。重いテーマをたった1回でやってしまうようです。しかし、重いだけあって内容充実12頁もあります。通常4頁ほどの号が多いのでげっそりくる重さ、消化不良のままなのでキツイです。

フラッシュ型ADコンバータ、原理回路

最初に登場するのは、抵抗ラダーとコンパレータを並べたフラッシュ型の回路です。単純明快、これなら私にも分かります。ホントか?

例によって今回はLTspiceのシミュレーションで「お茶を濁す」の回です。回路は古典的なオペアンプ OP07 をコンパレータに使って作られてます。コンパレータの結果を数値にエンコードするために、珍しくLOGICゲートが登場してます。正直、LTspiceのロジックゲートは見ずらいっす。文句を言うな、自分。

回路が以下に。

FlashADC_OP07_sch

シミュレーションしたところが以下に。これまた珍しくロジック波形っぽい出力をウインドウ表示してます。一応、意図通りに動いているみたい。FlashADC_OP07_TIM

OKかなと思ったのですが、読み進んでいくと、実習では OP07 ではなく

OP482

を使うことになってました。4回路入りのJFET入力のオペアンプです。多分OP07を並べるよりも1個で済む、ということなのかも知れません。原理回路の説明実験だし。

しかし、OP07だけでなく実験で使うオペアンプOP482でもLTspiceしておくか、と思ってドツボにハマりました。

本当はOP482なのですが、誤ってOP284を選択してしまいました。これは、

  1. OP482もOP484も4回路入りのオペアンプ
  2. OP482もOP484の両方とも手元に現物がある
  3. OP484もOP482もそのものズバリのモデルはLTspiceに含まれていない。
  4. しかしOP484の2回路入りのOP284はモデルが含まれている。

という順番に頭の中のスイッチが倒れていった結果です。消化不良のボケた頭は霧がかかっております。OP184、OP284、OP484のデータシートが以下に

高精度レールtoレール入力/出力オペアンプ

クラシックなOP07に比べるとかなりカッコいいです。「入出力レールtoレール」というところで、気づくべきでした。

でも回路のOP07のところを、OP284で置き換えるだけなのでやってしまいました。こんな感じ。

FlashADC_OP284_sch

シミュレーションのボタンを押して気づきました。やっちまいましたね。

オペアンプを交換しただけなのですが、かねて雷名とどろく

Time step too small

エラーのご登場です。そのシーンが以下に。

ERROR_OP284

シミュレーション発散。SPICE素人の私にはなすすべもありません。消化不良のボディにパンチを食らった感じっす。げっそり。今日はダウンね。

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