データのお砂場(190) R言語、DDT、ケール中のDDT測定値[ppm] {MASS}

Joseph Halfmoon

MASSパッケージのサンプルデータセットを経めぐってます。大文字優先のABC順。前回は御病気データのCushingsでした。今回はDDTです。多分この言葉への「シタシミ」は世代間で大きく異なるんでないかと想像。年寄はかなり身近、中年以下の若い世代は聞いたこともないんじゃないかと。GHQって何?と言われそう。

※「データのお砂場」投稿順Indexはこちら

DDT

日本にDDTが入ってきたのは、戦後(ウクライナ戦争はまだだし、湾岸戦争でもベトナム戦争でもない、太平洋戦争、第2次世界大戦です)GHQが日本を統治していた時代です。戦争で感染症が流行し、衛生状況が悪化して戦争での死者以上の被害がでそうな状況を食い止めたのがDDTだったと言われております。お惚け老人は流石に「噴霧された記憶」はなく(でも禁止前だった)、しかし、上の世代のお兄さんお姉さん方は「白い粉プッシュー」と吹きかけられていた話は聞いたような聞かないような。まあ、吹きかけられているところの写真は見てます。

今回その当時の写真を探しました。Web上に結構あります。以下は「弘前市立弘前図書館」様の

進駐軍の衛生対策

というページです。典型的な「噴霧風景」でないかと。さらに特徴的なDDTの噴霧器の写真を探したところ以下で見つけました。国立の「昭和館」様の以下のページの中にバッチリ掲載されとります。

戦後75年特別企画展「占領から独立までの軌跡 1945-1952」

ただし、上記に写真が載っているのは、進駐軍が持ち込んだ(勿論米国製であったろう)ブツではなく、国産化された後の製品じゃなかろうかと思われます。

ノーベル賞まで取った偉大な薬品で、感染症の予防に多大な貢献があったにもかかわらず、その後、原則禁止され、いまじゃ忘れ去られておると。消えたわけじゃないんだが。

DDT in Kale

今回のサンプルデータベースの解説ページは以下です。

https://stat.ethz.ch/R-manual/R-devel/library/MASS/html/DDT.html

異なる研究所で、複数の残留農薬測定法で測定された、ケール中の残留DDT測定値15件のデータらしいです。単位はppmとな。当然、1962年以降、DDTの危険性が認識されるにつれて、残留DDT測定が行われたころのデータと推測されます。

先ずは生データ

生データをロードしたところが以下にrawdataDDT

実にシンプル、ただ測定値が並んでいるだけの数値ベクトルです。

一応、サマリをとってみたのが以下に。summaryDDT

ボックスプロットでお茶を濁す

あまりにシンプルなデータセットなので、とりあえず「箱ヒゲ図」でお茶を濁しました。こんな感じ。boxplotDDT

なお、オペレーションは以下に。

boxplot(DDT, ylab="[ppm]", main="DDT in Kale")
Googleの生成AI、Gemini 2.5 Flash様にDDTについて教えてもらう

以下は、Gemini様に教えてもらった内容デス。geminiDDT1

その「激動」の歴史が以下に。geminiDDT2

Gemini様はDDTの問題点もまとめてくれてます。geminiDDT3

そして現状です。geminiDDT4

データのお砂場(189) R言語、Cushings、クッシング症候群? {MASS} へ戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です