☆自動制御
◆フィードバック制御
_◇クローズドループ制御
目標値と検出量との偏差をゼロに近づけるように操作量を決定する閉回路。
│外乱
│↓
│目標値┌───┐偏差┌───┐操作量┌─┴──┐制御量
│──→┤比較部├─→┤制御部├──→┤制御対象├┬→
│ └─┬─┘ └───┘ └────┘│
│ ↑ ┌───┐ │
│ └────┤検出部├←────────┘
│ └───┘フィードバック信号
_◇セミクローズドループ制御
実際の出力を直接検出せず、それに連動する前段の駆動量などをフィードバック信号として使用する方式
_◇伝達関数
Transfer Function
※線形時不変(LTI)システムにおける入力信号と出力信号の関係を示す
※複素数表示(ω=角周波数、T=サンプリング周期)
※連続時間システムではラプラス変換を用いて表現(s=jω)
\( G(s) = \frac {Y(s)} {U(s)} \)
※離散時間システムではz変換を用いて表現(z=e^(jωT))
\( G(z) = \frac {Y(z)} {U(z)} \)
※伝達関数から分かる特性
_ ゲイン特性
_ 位相特性
_ 極と零点:伝達関数の分母の根=極、分子の根=零点
⇒全ての極が複素平面の左半平面に存在すればシステムは安定
※制御系は各要素を接続したブロック線図で考えることができる
※各要素の入力信号と出力信号の関係=伝達関数
⇒全要素の伝達関数をまとめて等価変換⇒全体の関数化
※伝達関数はGで表し、フィードバック信号のような後ろ向き要素はHで表す
Y=G・X
Y:出力信号
X:入力信号
G:伝達関数
│ W+┌─┐ ┌──┐X┌──┐Y┌──┐Z
│ ─→┤ ├→┤G1├→┤G2├→┤G3├┬→
│ └┬┘ └──┘ └──┘ └──┘│
│ -↑ ┌─┐ │
│ └──────┤H├←──────┘
│ └─┘
※等価変換で得られた全体の伝達関数を総合伝達関数と呼ぶ
※等価交換規則
①順序の交換
②直列結合
③並列結合
④加算点の移動
⑤分岐点の移動
⑥加算点信号の反転
⑦入出力の斑点
⑧フィードバック
※オンオフ制御(リレー制御)
⇒目標値と現在地の差(偏差)に応じて制御量を最大値か最小値のいずれかに切り替える
⇒単純(低コスト)、高速応答
⇒オーバーシュート、ハンチング(振動)、急激な負荷変動にともなう問題など発生しやすい
⇒ヒステリシス(不感帯)を持たせる
※バンバン制御のシミュレーション例
ブロックを積みながら(185) Scilab/Xcos、Xcosデモに学ぶ? バンバン制御
_◇PID制御
Proportional-Integral-Derivative Control
※3要素を組み合わせて制御を行う
⇒制御量は3要素の制御量のの合計値
⇒比例ゲイン Kp、積分ゲイン Ki、微分ゲイン Kdを調整
_ 比例制御(P)
⇒現在の偏差e(t)に比例した制御量u(t)を出力
\( u(t) = K_p * e(t) \)
⇒オーバシュート、発振、定常偏差などが発生することがある
_ 積分制御(I)
⇒過去の偏差の累積値に比例した制御量を出力
\( u(t) = K_i * \int_{0}^{t} e( \tau ) d\tau \)
⇒定常偏差の抑止
⇒応答が遅くなることがある。起動時のワインドアップ現象。
_ 微分制御(D)
⇒現在の偏差の微分値に比例した制御量を出力
\( u(t) = K_d * \frac {de(t)} {dt} \)
⇒オーバシュート抑制
⇒ノイズの影響を受けやすくなる
_◇レギュレータ制御
※目標値を一定に保つ
_◇追従制御
※時間とともに変化する目標値に追従させる