☆冶金、金属材料
◆金属結晶
_◇結晶格子
体心立方格子
面心立方格子
稠密六方格子
_◇単結晶金属
機械的な強度は高くない
_◇合金
数種の元素からなる多結晶構造
①固溶体
合金元素が完全に溶け合っている
②共晶体
複数の結晶が混ざりあった結晶構造
③金属間化合物
もとの合金元素とまったく異なった結晶構造
④析出
固溶体から余分な元素が押し出される
合金平衡状態図
温度
↑ ___金属B融点
│金属A融点 /
│_ /
│ \ /
│ \ 固溶体 /
│金属A\ / 金属B
│+固溶体\ / +固溶体
│─────┰─────────
│金属A ┃ 金属B
│+共晶体 ┃ +共晶体
│ ┃
└─────┸────────→含有量
金属A ↑ 金属B
100% 共晶体 100%
◆製鉄
大きく二工程からなる
①鉄鉱石から銑鉄を取り出す工程
②銑鉄から余分な炭素を取り出し、鋼を製造する工程
_◇製鉄法
①直接製鉄
鉄鉱石を固体状態で還元して鉄(錬鉄)を作る。炭素量0.1%以下。約700度以上で一酸化炭素を使って可能。内部にガング(鉄以外の鉱物)が残るので、叩いて搾り出す工程が必要。(欧州近世まで)
②間接製鉄法
炭素の溶解により融点を下げながら炭素濃度の高い銑鉄を作り、これを脱炭して鋼にする。(高炉転炉法もこれ。中国では紀元前から)
③たたら製鉄
条件により錬鉄から銑鉄まで作れる上、玉鋼も直接作れる。(①、②のいずれにもはっきり分類できない。)
※高炉による製銑過程
コークス=鉄鉱石を溶かすための燃料+還元剤
石灰石=鉄鉱石中の不純物と結合し、鉄分を分ける
⇒鋼滓⇒(冷却硬化)高炉スラグ
※石灰石で取り除かれた不純物は軽いので密度差により分離される
⇒銑鉄1トンの製造から約290kgの高炉スラグが発生。高炉スラグは副産物でありながら品質も安定(化学成分的にはセメントに近いのでコンクリート製造に使われる)
⇒石灰石の溶解によりCO2も発生
_◇鋼材の製造過程
①製鉄
鉄鉱石、コークス、石灰石
↓
高炉
↓
銑鉄
②製鋼
銑鉄、屑鉄
↓
電炉
転炉
平炉
↓
鋼(溶鋼)
③造塊(連続鋳造ではこの工程はない)
鋼(溶鋼)
↓
鋼塊(インゴット)
④分塊圧延
溶鋼、鋼塊
↓
鋼片
スラブ
ブルーム
ビレット
⑤圧延
鋼材
_◇製鋼法
不純物や炭素分の多い銑鉄から鋼を作り出す
転炉。。。70%
電気炉。。。30%
平炉はほとんど用いられない。
鋼塊⇒粗鋼
※鋳造、鍛造されるのはわずか、大半は圧延工法
_◇炭素濃度
0.04~2.1% 鋼
0.04%以下 錬鉄(柔らかすぎる)
2.1~6.7% 鋳物
※炭素含有量が増加
比重、線膨張係数、熱伝導度⇒減少
比熱、電気抵抗⇒増加
※普通鋼の炭素含有量と用途
極軟鋼 ≦0.15 電信線、ブリキ、トタン
軟鋼 0.15~0.30 造船、橋梁、建築材管、釘
硬鋼 0.50~0.80 機械部品、ばね
最硬鋼 0.80~1.20 機械部品、ばね
炭素工具鋼 0.30~0.50 刃物
_◇弾性係数
炭素量などに影響されずほぼ一定
E=200kN/mm^2
※鋼の強さ=引張強さ
一定の硬さの範囲内では硬さと比例関係にある
◆鋼材
_◇鉄の変態と熱処理
鉄にはbccとfccの2つの構造がある
bcc 体心立方格子
原子間の間隔が小さく、他原子の溶解度は小さい
fcc 面心立方格子
原子間の間隔が広く、侵入型の固溶体を作りやすい
炭素原子侵入により構造に歪みを生じる
最大2wt.%⇒炭素鋼
※純鉄の相変化
①α鉄
常温におけるbccの安定構造
軟らかく、延性がある
⇒α鉄が他の元素を固溶した状態をフェライトという
②γ鉄
910℃~1400℃で安定なfcc相
軟らかく、延性がある
⇒鍛造、圧延に適する
⇒温度にかかわらず強磁性でない
⇒γ鉄が他の元素を固溶した状態をオーステナイトという
③δフェライト
1440℃以上のbcc構造、α鉄と同じ
1538℃。。。融点
※フェライト
炭素の固溶限は0.001%以下
⇒固溶限以上の炭素はFe3Cを形成し(組成が3:1)、これをセメンタイトという
⇒鋳鉄:グラファイト、鋼:Fe3C
※セメンタイト
硬い、A0変態点以下で強磁性を示す
※炭素鋼の相変化
パーライト
約0.8%の炭素を含むオーステナイトを冷却
723℃で
γ→α(0.025%C)+Fe3C
の分解反応がおきる
⇒共析反応
この共析組織をパーライトと呼ぶ
※亜共析鋼
共析組成よりも低炭素の鋼
共析温度に下がる間にフェライトが初析する
※過共析鋼
共析組成よりも高炭素で約2%以下
共析温度に下がる間にセメンタイトが初析する
※鋳鉄
2%以上の炭素を含有。1150℃以上で一部融解。
※変態点
A0変態点 210℃ 磁気変態点
これ以下の温度で強磁性
A1変態点 730℃(727)
A2変態点
A3変態点
_◇マルテンサイト
炭素を含んだオーステナイトからフェライトへ変態する場合、フェライトの炭素の固溶限が低いため、結晶中から炭素を移動させないとならない。⇒拡散変態
しかし、急冷すると炭素は移動できず、フェライトのbcc格子の一軸を引き伸ばし、無拡散変態する。
※マルテンサイト構造を作るのが焼き入れ
よって炭素量が0.3%以上でないと効果は期待できない
_◇焼き戻し
tempering
鋼に靭性を与える熱処理
※600℃程度での焼き戻し
ソルバイト組織
セメンタイトの粒状化が進み
靭性に富、腐食されにくい
※400℃程度での焼き戻し
トルースタイト組織
やや軟らかく、靭性に優れる
腐食されやすい
_◇焼きなまし
annealing
加工硬化による内部のひずみを取り除く
_◇焼きならし
normalizing
加工によるひずみのとりのぞき、組織を戻す。
焼き入れの予備処理
_◇JIS
例)
S45C
S:Steel
C:Carbon
45=0.45%カーボン
SCM435
S:Steel
C:Cr(クローム
M:Mo(モリブデン
通常の鋼にくらべ、靭性が高まる
⇒Cr-V(クローム、バナジウム鋼)代替素材、多少安い
SWRH62A
冷間圧造用炭素鋼線材
※ドライバなどに使う
_◇鋼材の分類
一般構造用圧延鋼材
車両、船、建築、橋
炭素含有量0.35%以下の低炭素鋼
機械構造用炭素鋼
熱処理によって調質しやすい
工具鋼
高張力鋼、高力鋼
高速道路、長大橋
_◇鋳鉄
炭素含有量 2.1~6.7%
鋼とくらべると、
引っ張りに弱く圧縮に強い
靭性が低いが硬度が高い
振動をよく吸収する
低い温度で溶け、流動性が高い
※ねずみ鋳鉄
南部鉄のような黒色で、割れた断面が灰色の鉄
※可鍛鋳鉄
含有金属や熱処理を加えて靭性を持たせたもの
◆ステンレス
サビにくくするためにクロムやニッケルをまぜた合金鋼
クロムが空気中の酸素と結合し、ごくうすい不動態皮膜を作る、硝酸などに対しては大きな耐食性を示すが、硫酸や塩酸には耐食性がおとる
⇒さらにニッケルを8%以上加えて耐蝕性を高める
※もらい錆
ステンレスに接触した鉄の錆が内部に侵食してステンレス自体が腐食する
_◇オーステナイト系ステンレス
鉄-クロムーニッケル合金
SUS304など
非磁性で低温脆性がない
_◇フェライト、マルテンサイト系ステンレス
鉄-クロム合金
磁性体
SUS403 マルテンサイト系
SUS430 フェライト系
◆銅
_◇青銅
約2%のスズを加える。
銅の融点(1083℃)より低く鋳造しやすい
純粋な銅より高い機械的強度を持つ
ばね、ねじ、軸受け、観賞用美術品
※応力腐食割れに強く、水道管のプラグ等にも使われる
_◇黄銅(真鍮)
銅と亜鉛の合金
機械の軸受け部品など
◆アルミニウム
大気中では、瞬時に酸素と化合し酸化アルミニウムの皮膜が表面にできる。皮膜は耐食性があるが、酸、アルカリ、塩類で耐食性が低下する。
_◇アルマイト
陽極酸化法により、多孔質の酸化皮膜をつくり、この微細孔に着色をしたもの。そのままだと微細孔が微細孔が腐食の原因となるので、封孔処理(酢酸ニッケル溶液、重クロム酸溶液、熱湯など)をする。
_◇アルミニウム合金
アルミニウムは軟らかいが、これに銅、マグネシウムなどを高温で加え、冷却させて析出結晶を作ることで
高力アルミニウム合金
耐食アルミニウム合金
を作ることができる
※ジュラルミン
◆マグネシウム合金
実用金属では最も軽い。アルミニウムやマンガンなどと合金を作る。
軽くて強い。強靭性と成形性、放熱性、磁気特性
◆ニッケル合金
加工が容易で、耐食性が高い
◆チタンとその合金
耐食性が高く、軽い。
※チタン合金は高温での性質が高い⇒ジェットエンジン部品など
☆材料力学
材質と荷重に関する問題を扱う
_◇疲労限度
鋼では、ある応力以下(一般に引っ張り強さの半分程度)では力をいくら繰り返しかけても決して破断しない。この応力を疲労限度という。
※非鉄金属や合金には疲労限度はなく、低い応力でも繰り返しているといつかは破断する。
◆剛体
荷重を受けても変形をしないと考える理想物体を剛体と呼ぶ
※実在材料では変形が生じる
◆荷重
各種の力のうち、材料に作用し、材料が受け持つ力を荷重と呼ぶ。(外部から作用する力)
※内力
分子間の結合力が変形に対して作用することから生まれる。
垂直荷重:分子間距離を伸縮。
接線荷重:分子どうしを滑らせる
_◇垂直荷重
力の作用線に垂直な平面で荷重を受け持つ。
※材料に荷重が加わって材料に移動や変形が生じない場合には荷重による力のつりあいが成立している。
引張荷重
圧縮荷重
※力Fは2つ図示されていても力は2FでなくF。釣り合いのために、Fと同じ大きさで逆向きの力が必要になるため。作用、反作用と書かないのは、荷重の場合、どちらを作用力とするか決められない(相対的)なため。
⇒基準点と座標軸を考えたFと-Fの作用する問題と考えてはいけない。
_◇接線荷重
せん断荷重。平行逆向きの力
せん断荷重を受ける平面をせん断面という。
せん断は材料の結合力を滑らせる向きの働き
_◇曲げ荷重
長手方向に引張荷重と圧縮荷重が同時発生、荷重の方向にはせん断荷重が発生。
_◇ねじり荷重
軸線に対して垂直な断面にはせん断荷重が発生、長手方向には圧縮荷重が発生
_◇組み合わせ荷重
一つの荷重で複数の荷重成分を含むもの
_◇静荷重と動荷重
静荷重:荷重変化がないか、極めて緩慢な場合
動荷重:時間が変化すると荷重も変化する。
繰り返し荷重
荷重が周期的に増減するが向きは変わらない。
交番荷重
荷重の向きが周期的に交代する
※「引張荷重と圧縮荷重」の用な相反する荷重が長時間材料に加わると、小さな荷重でも破壊の危険性高まる。
衝撃荷重
大きな荷重が短時間に作用する
※予め衝撃荷重を予測して設計をしている工作機械などはともかく、対処していない箇所に衝撃荷重が作用すると一瞬で装置が破損する危険がある。
※移動荷重
列車や自動車のように荷重が移動する場合
_◇集中荷重と分布荷重
集中荷重:力の着力点が一点集中と考える
分布荷重:広い面積にわたり作用すると考える
※等分布荷重:長さあたりに等しい荷重が作用すると簡略化したもの
※材料の重量自体も荷重となる
_◇疲労とクリープ
※金属疲労
小さな繰り返し荷重や、交番荷重が長期間作用するうちに材料が劣化、破損する。おもな原因は、材料組織の不均一。破損するときに破裂するような音を発することがある。
※疲れ試験
一定の繰り返し荷重を加え、破断したときの回数 N を測定する。Nに対して、発生応力の最大値 S をプロットし、S-N線図を得る。
S-N線図
S↑
│ \
│ \
│ \
│ \
│ \
│ \
│ 疲労限→ ─────
│
└────────────→
N
※N=10^6, 10^7, 10^8
※クリープ
高温環境で長時間一定荷重を与えると変形が増長して破断にいたる。鉄鋼系材料では300℃以上で発生。
伸びの量は試料の元の長さにより異なるので、伸びを元の長さで割った「ひずみ」を用いる。
応力:荷重と面積の比
ひずみ:伸びと元の長さの比
ひずみ-時間線図
↑ 破壊×
│ |
ひ│ /
ず│ /
み│ --
│ --
│ --
│ --
│ --
│/
└──────────────→
時間
◆応力
材料に荷重(外力)Fを与え材料が平衡を保つときには、荷重につりあう大きさの内力が発生する。ここで材料を剛体と考える。材料の強さは、単位断面積あたりに発生する内力の大きさで表し、材料の寸法に関係しない値を求め、これを応力と呼ぶ。内力は荷重に等しい。
荷重:F[N]、断面積:A[mm^2]を用いて、
応力= F/A [N/mm^2] = F/A [MPa]
_◇垂直応力と接線応力
垂直応力はσ
引張応力σt
圧縮応力σc
接線応力はτ
σ=F/A
τ=F/A
※一般に使用する鉄鋼系材料の上限値
σ 400MPa程度
τ 300MPa程度
◆ひずみ
同じ材料で、力の大きさが同じでも元の長さにより変形量は異なる。
変形量を単位長さあたりの値で表し、これを「ひずみ」と呼ぶ。(長さを長さで割るので無名数か%で表記する)
垂直ひずみ
ε=⊿l/l
せん断ひずみ
γ=⊿l/l
γが微小なとき
tagγ=⊿l/l≒γ
⊿l:材料の変形量
l:材料の元の寸法
_◇応力ひずみ線図
引張試験により材料の強度基準を設定する代表的破壊検査
応力↑ 引張強さ ____
│ / \
│ 上降伏点 / ☆
弾性限度│----/\/\/ 破断
比例限度│ /|下降伏点
│ / |
│ / |
│/ | 変形
└────────────────→
ひずみε
①応力とひずみが比例する領域を比例領域といい、最大点を比例限度と呼ぶ
②材料が良好な弾性を保つ領域を弾性領域といい、最大点を弾性限度と呼ぶ
③弾性変形から塑性変形に推移する領域を降伏領域という。材料内部で分子結合の裂断と結合が繰り返され、応力は増加せずにひずみだけが増長する。この領域の最大値を上降伏点(じょうこうふくてん)最小値を下降伏点(かこうふくてん)という。
※一般に下降伏点を弾性変形の極限値と考える。
※公称応力-ひずみ線図
試験前の元の断面積で応力を求めたグラフ
応力の最大値を引張強さまたは極限強さといい、材料の強度を示す値とする。塑性域では、荷重を軽減すると弾性領域の変化とほぼ平行に変形量が戻り、荷重がゼロになってもひずみが残る(永久ひずみ:プレス加工などでの加工量となる)
※真応力-ひずみ線図
伸びの増加とともに断面積が減少するので、現象する断面先で荷重を割って応力を求めたグラフ。
(鉄鋼系材料。。。破断点では元の断面積の30%ほど)
※ポアソン比
材料に引張荷重を与えて荷重の方向に発生する伸びによるひずみを縦ひずみ、垂直な面で断面積減少によるひずみを横ひずみと呼ぶ。
横ひずみ
ν=----
縦ひずみ
νをポアソン比と呼ぶ。弾性金属材料の場合、約0.3程度の大きさを持つ。
_◇縦弾性係数(ヤング率)
比例領域では、ひずみεに応力σが比例(フックの法則)し、この範囲の比例定数⊿σ/⊿εは、材料の外力に対する剛性の度合いを示す。
この比例定数を縦弾性係数(ヤング率)Eとよぶ
F*l
E=⊿σ/⊿ε=----
A*⊿l
εは無名数なのでEはσと同じ単位となる。
※通常金属材料の縦弾性係数はGPaで表す。
引張強さ[MPa] 縦弾性係数[GPa]
軟鋼 402 192
硬鋼 608 206
鋳鉄 196 98
_◇安全率
機械材料の寸法は、材料自体の強度に十分に余裕を持たせて決定する。
σr
S=--
σa
S:安全率
σr:基準強さ
σa:実際の使用で発生すると考える最大応力(使用応力
※基準強さには、引張強さや降伏点荷重を用いる。
例)安全率
鋼 鋳鉄
静荷重 3 4
繰り返し荷重 5 6
交番荷重 8 10
衝撃荷重 12 15
◆はり
機械や構造体で、おもに曲げ荷重の作用する部材を「はり」と呼ぶ。
(a)集中荷重両端支持はり
▼F1 ▼F2
─────────────────
△ △
(b)等分布荷重両端支持はり
W=w・l
←─────l────────→
━━━━━━━━━━━━━━━━━
△ △
(c)集中荷重片持ちはり
▼F1 ▼F2 ┃
────────────────┨
┃
(d)等分布荷重片持ちはり
W=w・l
←─────l────────→┃
━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃
(e)固定はり
┃ ▼F1 ▼F2 ▼F3 ┃
┠───────────────┨
┃ ┃
(f)連続はり
▼F1 ▼F2 ▼F3 ▼F4 ▼F5
─────────────────
△ △ △ △
複数の支点で支える
※静定はり
(a)~(d)。荷重条件だけで、はりに起こる現象を知ることができる。
※不静定はり
はりの支点に生じる力がはり自体を曲げようとする作用を作り出すので、荷重条件だけでははりの様子を求めることができない。
_◇静定はり
①支点反力を求める
②力のつり合いを求める
③はりに発生するモーメントを求める
④はりの強さを考える
⑤はりの変形を考える
│←L3────────→│
│←L2────→│ │
│←L1→│ │ │
│ ▼F1 ▼F2 ▼F3
─────────────────
△A ○B
↑Ra ↑Rb
│←──L──────────→│
①はりは回転しないでつりあうのでモーメントの総和は0
支点Aを中心にして左回りを+とすると
Rb・L-(F1*L1+F2*L2+F3*L3) = 0
∴Rb=(F1*L1+F2*L2+F3*L3)/L
はりは移動しないでつりあっているので合力は0.
F1+F2+F3 = Ra+Rb
∴Ra = F1+F2+F3 – Rb
◆例題・課題
_◇応力
①面積5cm^2をm^2で表せ
5e-4 m^2
②20N/cm^2をMPaで表せ
0.2MPa
③断面積10mm^2の円形断面に1000Nの引張荷重が垂直に作用している。引張応力を求めよ。
1000 / 10 = 100 [N/mm^2]
100MPa
※2.2.1
①10kN/cm^2をN/mm^2で表せ
10e3 / (10*10) = 100 [N/mm^2]
②一辺0.1mの正方形断面に垂直な圧縮力10kNが作用した場合の圧縮応力をMPaで求めよ
10kN / (0.1 * 0.1) = 1000 [kN/m^2] = 1 [MPa]
③10mm×50mmの長方形断面に1000Nのせん断力が作用している。発生するせん断応力を求めよ。
1000 / (10*50) = 2 [MPa]
④断面A(10mm^2), B(20mm^2), C(30mm^2)と断面積が変化する立体に1000Nの引張荷重がかかるとき、各断面に発生する応力を求めよ。
1000 / 10 = 100 [MPa]
1000 / 20 = 50 [MPa]
1000 / 30 = 33.3 [MPa]
⑤2枚の板をΦ6のピンで接合している。それぞれの板を500Nの力で引っ張るとき、ピンに生じる応力を求めよ
500 / (6^2 * (π/4)) = 17.68 [MPa]
⑥2500Nの引張荷重を受ける丸棒に80MPaの応力が発生している。丸棒の直径を求めよ。
2500 / x = 80
x = 31.25
(d^2 * π)/4 = 31.25
d= √((31.25 * 4) / π) = 6.31 [mm]
_◇ひずみ
①長さ10mの材料を引っ張ったところ3mm伸びた。ひずみを求めよ。
3e-4
②長さ5mの材料を圧縮したところ0.02%のひずみを生じた。変形量を求めよ。
0.02e-2 = x / 5
x = 1 [mm]
③直径20mm、長さ5mの丸棒に25000Nの引張荷重を加えたところ2mmの伸びを生じた。この棒に発生した引張応力と縦ひずみを求めよ。
σ= 25000 / ((20 * 20 * pi)/4) = 79.6 [MPa]
ε= 2 / 5e3 = 4e-4
_◇縦弾性係数
①ある材料に引張応力50MPaで0.025%のひずみが生じた。縦弾性係数を求めよ。
⊿σ=50 [MPa]
⊿ε=2.5e-4
より
E = 50/2.5e-4 = 200e3 200[GPa]
②縦弾性係数190GPaの軟鋼に0.05%のひずみを生じさせる応力を求めよ。
190e3 = x / 5e-4
x = 190e3 * 5e-4 = 95 [MPa]
③直径20mm、長さ5mの丸棒に20kNの引張荷重を加えたところ2mmの伸びを生じた。この材料の弾性係数を求めよ。
⊿σ= 20e3 / ((20*20*π)/4) = 63.7 [MPa]
⊿ε= 2e-3 / 5 = 4e-5
E = ⊿σ / ⊿ε = 159 [GPa]
④長さ1m、直径32mmの軟鋼棒に60kNの引張荷重を与えた。弾性係数を200GPaとして発生する応力、変形量、ひずみを求めよ。
⊿σ= 60e3 / ((32*32*π)/4) = 74.6MPa
200e3 = ⊿σ/⊿ε = 74.6 / ⊿ε
⊿ε= 3.73e-4
⊿ε=⊿l/l
⊿l=⊿ε*l = 0.373 [mm]
_◇安全率
例題)引張強さ 400MPa の材料の安全率を8とする。使用応力を求めよ。
400 / 8 = 50 [MPa]
2>>2>>4
①(a)~(c)の材料内部に生じる応力を求めよ
(a)直径10mm^2の円柱に10kNの引張力がかかった場合
σ=10e3/((10^2*π)/4)= 127.3 [MPa]
(b)厚8mmの頭部をもつΦ10mmのビスを板の差込み、下から20kNで引っ張ったとき
σ=20e3/((10^2*π)/4)= 254.6 [MPa]
τ=20e3/(8*10*π)= 79.6 [MPa]
(c)厚10mm、幅50mmの材料に幅方向に50kNのせん断力がかかったとき
τ=50e3 / (10*50) = 100 [MPa]
②材料の降伏点強さ380MPaを設計上の基準強さとして、安全率を4とする引張荷重15kNを受ける丸棒の直径を求めよ
4 = 380 / σa
σa = 95 [MPa]
95e6 = 15e3 / ((d^2 * pi)/4)
d = √( (4/π)*(15e3/95e6) )
≒ 14.2 [mm]
_◇静定はり
例題)
静定はりの説明図で
L=1200mm, L1=200mm, L2=700mm, L3=900mm
F1=400N, F2=200N, F3=300Nとする。
Ra Rbを求めよ