トホホな疑問(9) ラズパイのBogoMipsのなぜ?

以前から気になっていたのです。ラズパイのBogoMips。model 1 B+は、

697.95

などという値を報告してくるのに、model 3 B+ は、

38.40

などという値です。実際に同じソフトウエアを走らせたら model 3 B+の方が、ずっと早いのに(ま、Pi 3 B+は4コアですがね)。クロックアップとかそんな問題以前の圧倒的な差、なぜでしょう。まあ、BogoMipsなどは「非科学的な値」だから信用するな、と言われても、この結果、何か理由がある筈。気になって夜も眠れない。。。 “トホホな疑問(9) ラズパイのBogoMipsのなぜ?” の続きを読む

ぐだぐだ低レベルプログラミング(6) インラインアセンブラ、gccで書き換えてみれば

前回は、MbedのWeb開発環境を使ってでしたが、Arm純正のツールチェーンで、「極小」のアセンブラ記述を行ってみました。そのとき、gccのインラインアセンブラで書くならばチト面倒いかもみたいなことを書いてしまいました。そのままというのも気持ちが悪いので、今回は実際に対応するコードをRaspberry Pi 3上のgcc用に書いてコンパイルしてGo。 “ぐだぐだ低レベルプログラミング(6) インラインアセンブラ、gccで書き換えてみれば” の続きを読む

ぐだぐだ低レベルプログラミング(5)Arm組み込みアセンブラとインラインアセンブラ

前回までは、Armコアとは言え、Linuxが立派に走るCortex-A系のプロセッサ上で、GNUのツールチェーンを使い、「わずかに」アセンブラ世界の入口に到達しました。しかし、目の前に置いてある Arm Cortex-M系のプロセッサを搭載したマイコンボード共が、最近使ってないやんけ!とお怒りな気がします。今回は、ArmのWeb開発環境、Mbed Compiler を使ってマイコン上でアセンブラ書くための第1歩を踏み出してみます。ツールチェーンもArm純正、GCCとは一味違います。 “ぐだぐだ低レベルプログラミング(5)Arm組み込みアセンブラとインラインアセンブラ” の続きを読む

トホホな疑問(8) Raspbianで ltrace 動きませぬ

しばらく前にRaspbian上でAudioインタフェース用のコマンド群がトラブったときに活躍したのが、システムコールをトレースしてくれる

strace

コマンドでした。お陰で何故止まってしまったように見えるのか理由が分かり、解決につながりました。ありがたい限り。この strace に似たコマンドで、ライブラリ呼び出しをトレースしてくれる

ltrace

というコマンドもあります。これをRaspbianの上で不用意にインストールして動かそうとしたところ、ハングしました。なぜ? “トホホな疑問(8) Raspbianで ltrace 動きませぬ” の続きを読む

ぐだぐだ低レベルプログラミング(4) ARM, THUMB切り替え

前回はArmの32ビットと64ビットのモードと命令セット(機械語命令の幅は、どちらも32ビット)の件でした。Arm(腕)には、Thumb(親指)あり、今回は、32ビットモードのArmプロセッサの多くが備えるThumbという名の16ビット幅の機械語命令セットにどうやって切り替えるのか、というところを実際に動かして確認してみたいと思います。

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ぐだぐだ低レベルプログラミング(3) Arm、32ビット?64ビット?

x86は増築に増築を重ねた複雑なモードと命令セットを持っています。その昔、比較的シンプルな命令セットから出発したArmもまた、重ねた歴史の中で命令セットは複雑化してきています。それどころか、用途が幅広く、かつカスタマイズ可能なArmの方がターゲットによって使用可能な命令セットの選択範囲はx86よりバリエーションが多様にも思えます。アセンブラ書きをするにあたって、ターゲットにするボードやらOS上でどんな範囲の命令が使えるのかまず知らなければなりますまい。今回は、32ビットか、64ビットかという基本中の基本のところから調べて行きます。

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ぐだぐだ低レベルプログラミング(2) ラズパイでアセンブラ、最初の一歩かな?

遥かな昔、結構アセンブラ書いていた時期があるのですが、この頃(といっても多分二十年くらい前から)はあまり書かなくなりました。仕事のせいもあるけれど、多分、昔に比べたら書かなくても済むことが多いから。そのせいもあってArmには時折お世話になっておりながら、ほとんどArmでアセンブラ書いたことがありませぬ。最近、Raspberry Pi 3 model B+ を触ることが結構多く、この際、ちょっとArmのアセンブラを勉強しておこうと思い立った次第。 “ぐだぐだ低レベルプログラミング(2) ラズパイでアセンブラ、最初の一歩かな?” の続きを読む

ぐだぐだ低レベルプログラミング(1) Raspberry Pi 3, PMC利用カーネルモジュール改版

前回、Raspberry Pi 3のカーネルモジュールがビルドできるようになったので、つい嬉しくなって、ユーザモードで ArmコアのPMCCNTRレジスタを読み取れるようにするモジュールを書いてみました。しかし、マルチコアのことを棚にあげて書いたせいで、使い勝手が悪すぎました。今回は、マルチコア問題を回避しつつ、多少使いでを改良してみました。 “ぐだぐだ低レベルプログラミング(1) Raspberry Pi 3, PMC利用カーネルモジュール改版” の続きを読む

トホホな疑問(7) Arm, PMCCNTRへのUSERモードアクセス

ちょっと思い立って、Raspberry Pi 3 model B+で、x86のRdtscみたいなサイクル数カウントをとろうとしたのです。Armにもサイクルカウンタはあるのですが、通常は特権アクセス。しかし、USERモードでもアクセス可にできるビットがあったので、これをONにしてUSERプログラムで測定すべし、と思ったところがまたまたハマリました。Pi 1 model B+であったならば顕在化しなかった問題であります。 “トホホな疑問(7) Arm, PMCCNTRへのUSERモードアクセス” の続きを読む

AIの片隅で(16) block, thread, warp, lane

AIをタイトルにしながら、低レベルな話ばかり書いていますが、それもこれも

Jetson Nano

は、AIネタと決めたからなんであります。先は長いですが、やっていく先にはAIにもつながりましょう。さて、月曜日に cuda-gdb でハマった話を投稿いたしましたが、デバッガが立ち上がったところでおしまいになってました。CUDA用のデバッガらしい話題皆無。というわけで今回は、実際にcuda-gdbを動かして、CUDAのサンプルプログラムの中身をのぞいてみます。 “AIの片隅で(16) block, thread, warp, lane” の続きを読む

トホホな疑問(6) なぜハング、cuda-gdb

このところ、Jetson Nano用のOSイメージに最初から含まれているJetPackの中のツール類をあれこれ当たってみているのですが、ハングしました。デバッグに必須

cuda-gdb

です。これがハングしているのではデバッグもままなりません。いろいろ調べた結果、動くようになったので書き留めておきます。ま、ちゃんと調べずにとりあえず使ってみて、問題起きたらようやく調べるという、泥縄式がまずい、という自覚はあり、しかし、やめられまへん。 “トホホな疑問(6) なぜハング、cuda-gdb” の続きを読む

AIの片隅で(15) nvccとgprof, oprofile

前回はJetson nano上で nvprof を使い、GPU実行部分のプロファイリングをちょっとだけ触ってみました。しかし、本来はCPU部分のプロファイリングもできる筈の nvprofですが、このプラットフォームではCPUのプロファイリングは駄目だと警告がでます。そこで、CPU部分のプロファイリングについては nvcc生成のCUDA使用の実行ファイルを、定番のgprof と oprofile の2つでプロファイリングしてみました。 “AIの片隅で(15) nvccとgprof, oprofile” の続きを読む

AIの片隅で(14) Jetson Nano、nvprof

Jetson Nanoを使っていくために、大事な

/usr/local/cuda (私の環境では実体は /usr/local/cuda-10.0)

の中のコマンドなどについて順に実際に動かして確かめておこうと思い立ちました。一番といえばやはり nvcc でしょうが、サンプルプログラムをコンパイルするのに既に使っているし、かといってその機能を網羅しようとしたりすればどれだけかかるか分かりません。今回は、使う人は使うけれども、使わない人は使わないんじゃないかと想像する、

nvprof

から動かしてみることにいたしました。コマンドラインのcuda用プロファイラですね。

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トホホな疑問(5) aplay -L、返ってこない

Jetson Nanoに、音声ファイルを食わせたいと思ったのであります。音から判定するようなAIも多いしね。既にRaspberry Pi上でテスト済のUSBオーディオインタフェース(大特価ウン百円)をつなげれば即OKと考えたのですが、あれれ

aplay -L

aplay -l

も戻ってきません。無限ループでもしている感じ。でも意外な所に原因がありました。1箇所直したら再生、録音問題なし。 “トホホな疑問(5) aplay -L、返ってこない” の続きを読む