やっつけな日常(57) Gplatesでプレートテクトニクスをしみじみ眺める?

Joseph Halfmoon

遥かな太古の時代、小松左京先生の名作、『日本沈没』、映画も見ました、小説も読みました。当時は田所先生ならぬ竹内均先生が大活躍されていて、日本人の皆にプレートの上に載っている日本列島についてご説明されておったのです。おかげで子供心にプレートテクトニクスが刷り込まれ、血肉?となっております。その割に知らん事多いっす。

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「結論を先に言え」言う人多いデス。胸を手に当てて思い起こすと自分でも言ってしまったことがアリ。でもね、このメンドクセー年寄は「結論はいいから生データを見せてよ」と思うこと度々です。これが結論と言われても眉唾なものもこれまた多いデス。とくにネットの世の中になってからフェイク多いし。

まあ、他人様の結論を鵜呑みにせず、自分で生データを見れば「結論」なるものの感触も見える、かもしれないと。元より素人、ハシボーで理解不能な分野も多いのですが。でもま、ネットの世の中になって良かったことは、椅子から一歩も動かず、豊富なデータに触れることができるということ。おかげで運動不足とな。今回はプレートテクトニクスを可視化するソフトウエアを使わせていただきます。勿論、この年寄はその分野の門外漢なので、正確なところは自分でお調べくだされや。

プレートテクトニクスを視覚化するGplates

異様に暑い夏が続いてアナログ回路を練習する気になれないために、急に思い立って別分野にしゃしゃりでました。以下のソフトウエアが「プレートテクトニクス業界」でどのくらいの位置にある存在であるのかは不明です。使ってみて、できたら似たソフトウエアと比べてみたら感触も分かるのか?ホームページは以下です。

Gplates

これだけのソフトウエアとデータを用意するのにはお金がかかろう、と思ってみると、お金の出し元らしき団体名がありました。以下です。

AuScope

Austrariaの非営利組織のようです。その組織の中の一つのプロジェクトであり成果物であるようです。実体を担っているのは、シドニー大のSchool of Geosciences というところらしいです。知らんけど。

Gplatesのダウンロードとインストール

さて、Gplatesというソフトウエアパッケージ(それなりにカイデー)をダウンロードする先は以下です。

https://www.earthbyte.org/download-gplates-2-3/

念のいったことに、Windows, MacOS, Ubuntu版のバイナリが用意されています。勿論、ソース配布もありです。そして、バイナリ配布版には「プレートテクトニクス」の各種データセットが付属しております。全地球的な奴ね。どうしてもサンプル画面はオーストラリア方面が多くなっているけれども。

なお、ライセンスは以下です。

the GNU General Public License (GPL), version 2.

ダウンロードにあたっては、お名前とEmailの登録が必要デス。登録するとダウンロードリンクが表示されるスタイルです。なお、中国からは上記ページからのダウンロードは不可です。しかしGplatesを入手できないわけではなく、チャイナにはチャイナに存在するストレージからダウンロードしてくれ、ということみたいでURLが書かれてます。理由は書かれてませんが、ポリティクス的な理由かね、多分。

今回は、Windows用のインストーラ版を選択。Windows11上にインストールしてみました。インストーラ版なので、テキトーにクリクリしていたらインストール完了です。

まずは付属のデータセットを眺めてみる

手元の環境で、デフォルト値でインストールした場合、以下のパスにインストールされました。

C:\Program Files\GPlates\GPlates 2.3.0

肝心のデータセットは、インストールされたフォルダの配下、以下のフォルダなどに詰め込まれておりました。

C:\Program Files\GPlates\GPlates 2.3.0\GeoData\FeatureCollections

結構おおきなソフトウエアパッケージであり付属データも多いです。ウエブサイトには、マニュアル、チュートリアル等充実しています。真面目に端から読んでいけば、ソフトウエアのオペレーション自体はなんとかなりそうな感じがします。肝心の地球物理の方は知らんけど。

なお、上記配下のフォルダ群には、主として.gpml拡張子(中身はxml形式みたい)のデータが含まれています。それだけでは何だか分からん、と思ってみると、それぞれのフォルダには説明のためと思われるjpg, pngファイルなどの図面や、Readme的な付属文書が添付されてました。データの中身が何だか分からんということはない感じです。データを作成した研究者の人のメールアドレスなどもありそうだったので、データについて議論する途もあるみたいっす。出来んけど。

まずはお試しということで、以下のデータセットをロードしてみました。

C:\Program Files\GPlates\GPlates 2.3.0\GeoData\Rasters\Topography\Topography.gpml
C:\Program Files\GPlates\GPlates 2.3.0\GeoData\FeatureCollections\StaticPolygons\Global_EarthByte_GPlates_PresentDay_StaticPlatePolygons.gpmlz

日本付近を拡大したときの表示が以下に。gplates000

テレビニュースなどでも出てくる、ユーラシアプレート、北米プレート、フィリピン海プレート、太平洋プレートという4枚に単純化するモデルに比べると大部コマケーです。やったね。

まあ、どのデータがどこまで信用おけるのかはまた別な議論なのかも知れませんが、データセットの中身を見ていくだけでも楽しそう。上記は「現状」のスタティックなデータセットですが、ダイナミックなやつもあるみたい。期待は広がっちゃいます。

なお、複数のデータセットをロードできますが、表示するデータセットは別ウインドウで管理できます。場合によっては自分でデータセットも作れそうです(作らんケド。)

クリックしてお目目マークをつけたデータだけが表示されます。また、矢印をクリックして開くと色とか表示方法などの詳細が制御できるので弄っていると止まりませぬ。Layers

クリクリやっているだけだな。

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