
溝口純敏様著「Maxima を使った物理数学基礎演習ノート」(以下「演習ノート」と略)を拝読中。今回は37ページ「3.3 二階微分方程式 3.3.4 F(y, dy/dx, d^2y/dx^2)の微分方程式」です。前回との違いは xじゃなくてy。しかしグーグルの生成AI、Gemini様はバージョンアップ。どっち使う?
※ MaximaおよびそのGUIであるwxMaximaの以下バージョンを使用させていただいております。
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- wxMaxima 22.04.0
- Maxima 5.46.0(x86_64-w64-mingw32)
- SBCL 2.2.2 (SBCL = Steel Bank Common Lisp )
※ Maxima を使った物理数学基礎演習ノート は以下のバージョンをダウンロードさせていただきました。
令和4 年3 月 第八回改訂
※ 方程式の解を求めるのに Googleの生成AI、Gemini 2.5 Flash および Gemini 2.5 Pro (preview) を使わせていただきました。
今回演習の2階微分方程式の形
前回の式の形は以下でした。
\(F(x, \frac{d}{dx}y +\frac{d^2}{dx^2}y) = 0\)
今回はこちらです。
\(F(y, \frac{d}{dx}y +\frac{d^2}{dx^2}y) = 0\)
老眼の老人には差が良く見えんのですが、独立変数 x と その関数 y の差はデカイかもしれませぬ。といって、今回もMaxima様もGemini様も難なく解いてしまうのでした。
そして解くべき例題は以下です。
y*y''+(y')^2-y'=0
まずはMaxima
ode2関数の一撃にて、お答えが求まっております。
Googleの生成AI、Gemini、どっち使ったらよいの?
さて例によって同じ例題をGemini様にも解いていただこうとしたら、Geminiのバージョンがアップされてました。こんな感じ。
前回まで使わせていただいていた、Gemini 2.0 Flash が 2.5 Flashに更新されるとともに、2.5 Pro (preview) という項目が現れてます。そしてそこには「推論、数学、コーディング」と横に書かれているではないですか。
これは2.5 Pro (preview)だよね、という短絡思考で先にやってみました。その結果はこんな感じ。
この後、途中経過の説明が、上記と同程度の分量で4ページほど続きます。折角説明していただいているのに、もったいなくもバッサリ省略させていただいて、最後の結論が以下です。
ちょっとね、y=Cまで書かれているのは、ちょっとご丁寧に過ぎるという感じがしないでもないっす。素晴らしい説明をいただいたのですが、この回答を得るまでに数十秒か数分かかりました(直ぐにお答えがいただけなかったので別なことやっていて時間は良くみてないデス。)
一方 Gemini 2.5 Flashに切り替えてみたところがこんな感じ。
そして途中経過のご説明あり。分量的にはさきほどの4分の1か、5分の1で簡潔(でも省略してしまいました。すみません、Gemini様。)
なお、Gemini 2.5 Flashの場合であれば、ほぼほぼ一瞬でご回答が表示されます。
今回の例題くらいな微分方程式であれば、わざわざ Pro の方にお願いするまでもない感じです。どちらでもお答えあってるみたいだし。どの辺から「数学」にいれてもらえるんだ?