
OpenModelica付属のデモのうち、まずはMechanics>Translational を経めぐってます。前回はギャップのあるスプリング+ダンパ・モデルのElastoGapデモでした。今回は、ElastoGapに「似た」ダンパ含むモデル共が総登場。ヒートポートなるものをイネーブルにして、散逸する熱を観察。
※「ブロックを積みながら」投稿順 index はこちら
※動作確認にはWindows 11の パソコン(64bit)上にインストールした、The Open Source Modelica Consortium(OSMC)様の以下のバージョンを使用させていただいてます。(なお、ModelicaはModelica Association様の登録商標です。)
Openmodelica v.1.25.1 (Official Release版)
HeatLossesデモ
今回「鑑賞のデモ」はOMEditのライブラリ・ウインドウから以下の赤矢印の項目を選択することでロード可能です。
ロードしたダイアグラムが以下です。モデルの中には、既に過去回で「鑑賞」した brake、SpringDamper、ElastoGapなどのコンポーネントがふくまれとります。
しかし、過去回と異なるのは赤い四角のポートの存在です。HeatPortとな。これを使用するには、各コンポーネントの useHeatPortにチェックを入れなければなりませぬ。
以下はelastGapのuseHeatPortにチェックが入っている確認デス。
上記により、運動エネルギーをダンピングして熱に変化した場合に、それを「流し出す」経路を作り出せるみたい。
そしてその「放熱」に使われるのが
convection
なるコンポーネントのようです。メカ系の金属物質と放熱先の流体との熱のやり取りのモデルみたい。対流熱伝導率はGcという制御ポートで与えられるので、いかようにもモデリングできるみたい。ここでは理想的な場合ということで定数で定義されとります。また、なお、放熱先は
FixedTemparature
というどんなに熱を流しても一定の温度を保つことができる「周囲温度」(熱容量無限大)の存在らしいです。
シミュレーション結果の観察
さて、デモダイアグラムを観察したグラフが以下に。赤線は、放熱器(convection)からの全熱のフローです。青線はそのうち、elastoGap要素からの排熱分、緑がブレーキ要素からの排熱分、紫がダンパ要素からの排熱分。
これでアチコチでMASSの運動エネルギーが熱エネルギーに変換されている様子を思うがままに観察できると、ホントか?