ブロックを積みながら(223) OpenModelica 回転運動、Friction

Joseph Halfmoon

OpenModelica付属のデモを経めぐってます。前回から「回転運動」デモ(Mechanics>Rotational)に入りました。前回は「トルクで慣性モーメント(イナーシャ)が回る回る」と喜びました。今回はそこに「摩擦」な奴らが登場します。クラッチ(若者は知らん?)やブレーキ(これを知らないとマズイ)登場。

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※動作確認にはWindows 11の パソコン(64bit)上にインストールした、The Open Source Modelica Consortium(OSMC)様の以下のバージョンを使用させていただいてます。(なお、ModelicaはModelica Association様の登録商標です。)

Openmodelica v.1.25.1  (Official Release版)

Friction

以前の「並進運動」でもやりましたが、摩擦には

    1. 静止摩擦
    2. 動摩擦

あり、動いているときと止まっているときで「断絶」がありました。回転運動でもそれは同じです。そして回転運動の場合、回転を伝える大切な要素に以下があります

    • クラッチ
    • ブレーキ

今回のExampleは回転運動にクラッチとブレーキ、そして粘性項を顕現させるバネとダンパを導入したモデルみたいです。選択は以下から。selectFriction

 

 

上記を選択すると現れるダイアグラムが以下に。赤字と赤矢印はお惚け老人が書き加えたもの。Rot_Friction_diagram_EC

赤字で書いた tナンチャラ という変数4つが「出力」としてプロットすべきトルクの値です。しかし、上記のダイアグラムを眺めていても表には書いてないです。その場合は、「裏」のテキスト表現冒頭を見やると。こんな感じ。Friction_output

4個の出力変数が、各要素部品の特定のトルクと結びつけられとります。

シミュレーション実施

まずは、3個存在するイナーシャの角速度(w)から。Friction_wplot

なお、各イナーシャはtime=0で初期値の設定あり、元気に回転しております。以降はその「慣性」で回る(摩擦あるのでエネルギーは逃げていく)のみ、というのがExampleのデフォのシナリオみたいです。

左のイナーシャ3から、右に向かって2、1と番号がふられてます。

ブレーキの先に接続されているイナーシャ1(緑)は、開始後、急激に各速度を失い停止してしまっているみたい。一方、真ん中の小さいイナーシャ2(青)は冒頭急激に速度が落ちるけれども、その「軽さ」を活かして?微妙に振動、その後、イナーシャ3といっしょになって再度減衰振動している感じ、知らんけど。そしてイナーシャ3はかなりユックリと減衰しつつ、真ん中付近からはイナーシャ2と引っ付いて(クラッチは固着しているってことかい)減衰振動しているみたい。

トルクの様子が以下に。Friction_tplot

赤色はブレーキの両フリンジ間のトルク。冒頭、ブレーキが「踏まれていない」間はトルクは伝わっていっており、その後ブレーキが「踏まれる」と小さな値に落ち着き、中央付近からは減衰振動しているみたい。

一方クラッチ(これはずっと接続状態らしい)にかかるトルクは負の値でしばらく一定。やはり中央付近からは振動。ただし赤色とは位相が反対に見えます。先っぽの方と根本の方で引っぱり合いしている?

緑色のtMotorは、一番左の「トルク源」なのだけれども、今回設定では蚊帳の外みたい。一方スプリング+ダンパの紫色のトルクは冒頭付近で複雑で小さな動きを見せるものの、中央付近からはクラッチの振動にほぼほぼ合流している感じ。

設定を変更するといろいろ遊べそうなExampleデス。やらんけど。

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