
溝口純敏様著「Maxima を使った物理数学基礎演習ノート」(以下「演習ノート」と略)を拝読中。ついに登場、テンソルっす。遥か半世紀近く前テンソルに出会い「なんだそれ」。その時は何とか低空飛行で単位はいただいたものの、今だに分かった気がいたしませぬ。ここでMaxima様で演習したら分かるようになるのか?凡人は習うより慣れろ?
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※ MaximaおよびそのGUIであるwxMaximaの以下バージョンを使用させていただいております。
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- wxMaxima 22.04.0
- Maxima 5.46.0(x86_64-w64-mingw32)
- SBCL 2.2.2 (SBCL = Steel Bank Common Lisp )
※Maxima を使った物理数学基礎演習ノート は以下のバージョンをダウンロードさせていただきました。
令和4 年3 月 第八回改訂
今回「演習ノート」を学ばせていただくのは、「4.2 行列とテンソル」の「4.2.8 テンソル演算」あたりデス。
テンソル
見た目は行列みたいなフリをしたテンソルもあり。それどころか形だけ見ればスカラーとかベクトル、いや3次元だ、4次元だ。。。となんでもありなテンソル様です。形に囚われたらいかん、と。座標系の取り方に右往左往しない「数学的実存」であるらしいデス。そして「なんやかんや」を「なんだかんだ」に変換してくれるもの。サッパリ分かりませぬ。
今回、「演習ノート」でお教えいただいているのは、「2階のテンソル」や「1階のテンソル」がここまで行列を表すのに使ってきたMaximaのMatrix記法で、行列やベクトル同様に記すことができる、ということで良いみたいです。そしてテンソルの演算に踏み込みます。4.2.8 では「テンソル演算」といいつつ、テンソルの内積(縮約)の計算だけみたいです。テンソル演算というと「テンソル積」が登場するハズですが、今回はいらっしゃらないみたい。よかった。
テンソルの表現
「演習ノート」の例題(ただし変数名などは当方流儀に付け替えさせていただいたもの)による1階テンソル(ベクトル)と2階テンソル(行列)の表現。
この状態では、テンソルなんだか、行列なんだか見分けがつきませぬ。気持ちの問題?
2階テンソルとベクトル(1階テンソル)の内積 (縮約)
2階と1階の内積をとると、階数は (2 + 1) -2 で1に減少するっと。
\( TND \cdot \overrightarrow {VA} \)
こんな感じ。
なお以下は、例によってGoogleの生成AI、Gemini 2.5 Flash様にお教えいただきました内積(縮約)ご説明であります。
テンソルの内積の法則
例によって、Googleの生成AI、Gemini 2.5 Flash様にお教えいただきました。
あら~、交換法則だけダメ(非可換)なのね。
というわけで分配法則です。
\( TND \cdot (\overrightarrow {VA} + \overrightarrow {VB}) = TND \cdot \overrightarrow {VA} + TND \cdot \overrightarrow {VB}\)
Maxima様にご確認お願いしてみると、ちゃんと成り立ってますな。
結合法則はどうよ。
\( TND \cdot (TNE \cdot \overrightarrow {VA}) = (TND \cdot TNE) \overrightarrow {VA}\)
よかった、成り立ってた。当たり前か。