やっつけな日常(81) 膵臓癌になりました。手術後の御痛みの巻

Joseph Halfmoon

2026年正月休み明けガン発覚。5年生存率データでラスボス、膵臓ガンです。ヤバイよ、1月末に開腹にて膵臓尾部切除術。ガンの御先も真っ暗だけれども、初めての開腹手術に、とっても痛いんでないの、と痛いの嫌いな小心者はまずは直面する手術後を恐れてました。しかし案ずるより産むがやすし(産んではいないけれども。)

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※著者は、医療素人の偏屈な老人っす。事実誤認、認識バイアス、その他もろもろ多分おおあり。先にお詫びしておきます。真に受けないでくだされや。

前回は、全身麻酔かけるときにはヒゲはやしていたらダメだ、の巻でした。今回は全身麻酔が切れた後の話っす。

全身麻酔切れた後が怖い

昨年11月にも全身麻酔で手術を受けてます。内視鏡使って尿管に鎮座する結石にレーザー光線あてて破壊する手術です。このときはお腹を切るわけでなく、内視鏡であったので正直舐めてましたぜ。全身麻酔なので「麻酔かけます」と言われた瞬間に意識は無くなり、気がついたときには全てが終わってました。全身麻酔、細胞レベルでは生きているのだけれども、意識のレベルでは死んだも同然。

このときは内視鏡だし、レーザーだしで、そんな痛いこと無いんでないかい、と予想していたんだけれども、手術終わって意識が戻った後、かなり辛かったです。尿管カテーテルで尿は外部に回収されている筈なのにずっと尿意があったり(カテーテル以外にも手術した尿路が閉塞しないようにするためのステントみたいなものも留置されていて、いろいろ「込み合って」いたからかな?などと勝手な想像)、結構痛みがあったり(どうも内視鏡を阻む狭いところがあったので、「切って」内視鏡を通していたみたい。立ち会っていたカミさんは、どんどん切ってといったとか、言わないとか)して一晩苦しかったです。

ただし翌日にはけろっと痛みも引き、その翌日には退院です。

でもま、よく聞く

手術した後、麻酔が切れた後が痛い

というやつを身をもって体験してしまいました。そして今回は開腹手術っす。鳩尾の付近からヘソの下あたりまで(おヘソはさけるけれども)、縦真一文字に切った上で、臓器を切除するという技です。どんなに上手にやっていただいても痛くないわけ無いっす。怖いよ~。

手術前から始まっていた術後の痛みのコントロール

前回も今回のガンの手術も全身麻酔は同じですが、今回はちょっと違った部分がありました(担当の麻酔医さんが女医さんからごま塩な細身の男性医師に代わったというのもあるけど)、術前に点滴の準備などする中で背骨の中央部、自分では見えないけれど感覚的には肩甲骨の高さあたり付近に「配管」を接続されたことです。このあたりで「手術で切った」付近の神経どもが脊髄に合流しているみたい。

「接続」は自分の皮膚感覚的には4方向くらいから背骨を掴まれて行われたです。こう書いていてると痛そうですが、実際には注射ほどの痛みもなく、気づけば接続完了してました。手際素晴らし。背中側なのであおむけに寝たときに配管が潰れないような工作もなされていたらしいですが、自分じゃまったく見えません。配管は背中から首筋にでて外部へつながってます。これが術後に、痛いの怖い小心者のお惚け老人を救ってくれる装置でした。これのお陰で実は前回よりも痛いことは無かったかも。まあ、痛み止め装置がはずせるまで日数はかかったですが、傷が大きいのだからショウガナイ。

自分で「痛みどめ」をプッシュ

術後、各種配管やら計測用のケーブルやらに接続されてベットに横たわっていたお惚け老人が観察したところでは、この背中から伸びる配管の先の根本には二重構造のボトルがありました。みたところ「お醤油用の酸化防止ボトル」のような感じです。外側のボトルは堅くて形状を保持するための構造体。内側は柔らかくて内容量により伸縮する素材。後で看護師さんが内側のボトルに薬剤を注射器で注入しているところを目撃しました。大気圧より若干陽圧かかった状態っすね。この内側に「痛みどめ(麻酔薬?)」が保持されているみたい。その先にあるのがこの内側のボトルからの液体の流出具合を制御するための制御弁みたいな小さな構造物です。特に電源等と接続していないように見えたので、純流体的にちょろちょろと微小な流量が流れるように制御しているみたい。ここの何か数字の記載のあるダイアル?をお医者さんが操作することで流量が決定できるみたい。ここから僅かに流れる液体が背中の接続部に供給されていると。通常の点滴と異なるのはここに第2の流路があること。こちらは制御弁から流れる流体の先に接続されているプッシュスイッチ付の小型のシリンダのように見えました。

目に鮮やかな青色のプッシュスイッチ。これを押すと内部のシリンダに充填されているらしい薬剤が押し出され背中の接続部に供給されるのです。室温で若干冷えているその液体が、プッシュすると背骨のあたりに浸透するのが一瞬感じられます。ああ、いい感じっす。

もちろん全体流量はお医者さんが管理しているので無暗と注入できるわけではないのです。しかし、痛くなってきたな、と思ったら自分でプッシュできるのは安心。最初少しは我慢せねば、などと思っていたですが、痛いと直るのも遅くなる、痛みが増してきそうだったら押してもOKと言われ調子こいて押してました。といって回数数えてみると一晩に数回くらい。

背中の配管外すのが怖い

毎日少しづつ、各種の「配管」、ケーブル等が外されていき身軽になっていきました。正確な日数は覚えていないのだけれども、5日だったか、6日目だったか。とうとう背中の配管が外される日が来ました。ここまでここから供給される「痛み止め」に頼り切っていたお惚け老人、ちょっと不安です。配管が外される前から内服の痛み止めの処方も始まりました。そして外されました。

なんだ大丈夫じゃん

腹を縦一文字のかっさばき、内蔵を抉り出したというのに。勿論、腹筋に力入ると痛いし、あちこちフツーじゃないけれども、当初覚悟していたような麻酔が切れた後の痛みにのたうちまわるようなことはまったくナシ。これも関係者の皆さまと、医療技術の進歩のお陰です。

痛くないとなったら、調子こいたお惚け老人だな。

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