前回オレンジの木の幹の太さでしたが、今回は果樹園用?の農薬の効果の実験みたいです。「みたい」というのはどんな実験なんだか説明読んでもよく分からない、から。農業(農学)の知識のないものが、データを見ながら想像(妄想?)して処理をばいたしました。なんだかな~ ま、効果はある、濃ゆい方があるってことでええじゃないか。
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サンプルデータセットの説明ページは以下にあります。
最初、上記説明を読んでもサッパリでした。どうも農薬らしきものの効果を調べるために実験しているように読めるのですが、あろうことか実験対象は益虫である筈のミツバチさん100匹です。そしてその効果は、decrease、どうも体積の減少を持って測るみたい。それってどういうこと?
本当のことはサッパリですが、データを見ながら素人が想像するに
- 甘い?(スクロース溶液)を配置しておく
- ミツバチさん達は当然それを舐めに(集めに)やってくる
- しかし場所によって、甘い溶液には異なる濃度の農薬が含まれている
- ミツバチさんがより集まったところは溶液の減少(descrease)が大きい
こんな感じなんでしょうかね。なお、テストしたのはまったく毒の入っていないものから濃ゆいものまで8種類(Aが一番濃厚、Hは無し)の溶液のようです。
場所による影響がでないように、latin square design という方法を使っているみたい。latin square design については以下のページを参照させていただきました。
使用している薬物は、lime sulphur と書いてあります。日本では、石灰硫黄合剤と呼ばれているようです。以下の群馬県の資料にも掲載されています。これを拝見すると殺菌・殺虫の両方に使える薬みたいです。
石灰硫黄合剤専門会社?さんのサイトは以下に
上記から「よくある質問」を拝見させていただくと、その効用や、使用方法などが説明されています。これを読んですこし実験内容が分かったような、分からぬような。。。
生データと処理例
まずはいつものとおり、生データの確認から。こんな感じ。
8x8のラテン方格法というので実験しているらしく、8x8位置がrowposとcolposであらわされています。順序的にはFortran式の列優先で格納されているようです。
treatmentは農薬の含有量が多い方からA~Hの8種類。含有量はリニアではなく桁が違うような感じですが、詳細不明です。decreaseは体積減少量ですが、これまた単位は不明です。
今回例題には処理例がついてましたが、あまり役に立つような気がしません。以下のようなpairs()関数でグラフを描いているのみ。
描いたグラフがこちら。
ラテン方格法というので、row、col の位置の影響が出ないように計画している筈なので、rowpos, colposの関係するところはいらんよな~という感じ。
ラテン方格の入力と出力?を確認
上記のグラフでは、ラテン方格の各マスにどんなtreatmentを割り当てて、結果どんなdecreaseであったのか見ずらいので、matrixにして眺めてみました。
偏らないようになっているように見えます、知らんけど。
結果の方は、「毒が強そうな」AとかBの枠が小さい値で、無毒なHに近い方が大きい値になっている傾向に見えます。
結果の処理
処理例が役に立たないので、自前で処理をしてみました。そういえば農薬の処理について以前にもやっていたのでその回を参照しています。
データのお砂場(14) R言語、InsectSprays、殺虫剤の効きの分散分析とな?
まずはグラフ化。さきほどのpairs()の結果から、意味がありそうなのは decreaseとtreatmentを組み合わせた時だけだと見えるので、そこをggplot2で書き直してみました。
library(ggplot2) g0 <- ggplot(data=OrchardSprays, aes(treatment, decrease, color=(rowpos*8+colpos)))+geom_point() g1 <- g0 + labs(title="OrchardSprays")
上記の g1 を描画してものが以下に。
多少は見やすくなったですかね。
しかし、X軸はカテゴリカルデータなので以下の方が良さそうです。
boxplot(decrease ~ treatment, data = OrchardSprays, xlab = "treatment", ylab = "decrease", main = "OrchardSprays", varwidth = TRUE, col = "lightgray")
グラフにしたものがこちら。
このグラフを見ただけで、農薬が濃い(Aの側)をミツバチが避けているようであることは分かります。当たり前だよな~。しかし以前にaov()関数で分散分析してみているので真似してみました。
fm1 <- aov(decrease ~ treatment, data = OrchardSprays) summary(fm1)
以下の計算結果を見ると、農薬の効果ありと結論して良いのでは?ホントか?
まあ、今回は、何やっているのだが分かったような、分からぬような状態でしたが、ともかく農薬の効果はアリ、という感じだけはしてきました。いつもながらグダグダな結論だな。