R言語所蔵のサンプルデータをABC順に眺めてます。今回はlatticeパッケージのethanol、エンジンでエタノール燃料を燃焼させるときに発生するNOx濃度をエンジンの圧縮比と当量比に対して計測したデータみたいです。公害全盛?時代の日本で育った老人はNOxでつい昨日のことのように思い出します。光化学スモッグってやつ。
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※使用させていただいている Rのversionは 4.3.1。RStudioは 2024.04.2+764 “Chocolate Cosmos” です。
Engine exhaust fumes from burning ethanol
今回のサンプルデータセットの解説ページは以下です。
https://search.r-project.org/CRAN/refmans/lattice/html/ethanol.html
バイオ・エタノール燃料は温室効果ガス、プラマイゼロの「クリーン」な燃料として利用が進められているみたいっすけど、普及すれば普及したでいろいろありーのみたいです。今回のデータセットは1980年代初頭に単気筒エンジンでエタノール燃料を燃やしてその排ガス中に出てくるNOx濃度を測定したものみたいです。上記ページには排気量や実験時の回転数みたいなことは記されておらず、タンタンと圧縮比と当量比を変えて生成されるNOx濃度を測った実験みたいです。
圧縮比は皆さんよくご存じのピストンが上がって燃焼室の容量が一番小さいときと、一番燃焼室の容量がデカくなったときの比です。、当量比は燃料と空気の混合割合を示す比の一つです。『日本機械学会』様の機械工学事典の以下のページなどごらんくだされや。
当量比φは、1を切ると空気多めのうすめ、1を上回ると燃料多めの濃いいやつということみたいです。
NOx自体は、窒素の反応でできるので高温の方ができやすいのだと思います。よって「ちょうどいい爆発」がおこるハズのφ=1付近は高温になり出来てくるのではないか、そこから外れると少なくなるのではないかと思います。かといって濃いめで燃やすと燃料ムダになる部分が多いしなんだかな~。本命は薄めで減らす?知らんけど。
窒素酸化物(NOx)
年寄は、大昔の学校で「今日は光化学スモッグ警報でてるから校庭に出てはいけない」と言われた記憶があります。外へ出られないので何故か美術室に居た記憶だけが残っております。日本も昔は公害酷かったからのう。。。
窒素酸化物(NOx)については、『独立行政法人 環境再生保全機構』様の以下のページなどご覧ください。
まずは生データ
latticeパッケージ内のサンプルデータセットです。まずlatticeパッケージをライブラリ呼び出しした後にロードしてます。
処理例
さて今回も解説ページ掲載の処理例充実してます。老人が何か加えるものはありませんが、ちょこっと注目したのは以下の処理です。
EE <- equal.count(ethanol$E, number=9, overlap=1/4)
上記の equal.count 関数は、やはり latticeパッケージ内で定義されているものみたいですが、「データを均等にカバーする重複区間を作成」してくれる関数みたいです。上の例では4分の1ずつオーバラップのある、9個の区間に分けとくれ、ということみたいです。
上のethanol$Eが元データで、下のEEがequal.count通した後です。元データを全て含み、Intervalとしてそれぞれ13個または12個のデータを含む9区間に分割されてます。なお区間のmin maxをみると下の区間のmaxより上の区間のminが小さくなっていて「重複」しておることが分かります。
横方向の9個の箱が9区間に分割した当量比の「レベル」だとおもいます。左から5個目あたりが、φ=1付近。やっぱりバッチリなあたりが一番NOxも高いみたい。「薄め」の左側では、同じ当量比レベルなら圧縮比が大きくなるほど生成されちゃうみたい。。。
EとCの2つの因子に対してNOxをプロットすることになるので平面だとちょいと複雑にならざるを得ませんな。すると次の処理例では3次元表示をやってくれとります。操作は以下に。
分かり易い?ホントか?