溝口純敏様著「Maxima を使った物理数学基礎演習ノート」(PDFファイル、以下「演習ノート」と略)を読み始めました。全624ページ。前回は「2.2微分」、今回は「2.3積分」を読ませていただきました。まあ、積分は随分練習した筈なので「表面をなぜた」だけ?だけれども。記法等で気になるところをピックアップ。
※ MaximaおよびそのGUIであるwxMaximaの以下バージョンを使用させていただいております。
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- wxMaxima 22.04.0
- Maxima 5.46.0(x86_64-w64-mingw32)
- SBCL 2.2.2 (SBCL = Steel Bank Common Lisp )
※ Maxima を使った物理数学基礎演習ノート は以下のバージョンをダウンロードさせていただきました。
令和4 年3 月 第八回改訂
ギリシャ文字の入力
「2.3積分」では形どおり、不定積分を練習した後、定積分を練習してます。その際「演習ノート」の記載ではギリシャ文字 α を入力するのに
\alpha
のような記法を使っておられます。ううむ、当方環境とは違う気がします。またネット上の情報では、%alphaという記法もあるようです。以下、当方環境でやってみたところです。
どちらも「ギリシャ文字」には変換してくれないようです。調べると、wxMaximaの設定には以下のように英語表記を自動でギリシャ文字に変換してくれるオプションがありました。
手元環境では上記の赤枠のところにチェックが入ってなかったですが、チェックを入れると確かに自動変換してくれます。こんな感じ。
設定変えると忘却力の年寄りは混乱するよ。「いつもの方法」の方が手っ取り早い気がする。wxMaximaのもつギリシャ文字入力パネルを使う方法です(もしGUI上に表示されてなかったら、メニューより以下でパネルが開きます。)
表示 >> ギリシャ文字
キーボードではなく、マウスを使う必要あるけど、頭の固い忘却力の老人にもお楽。
assumeとforget
上記の不定積分では、αの条件を assume してます。お惚け老人も assume することは多いのですが、条件を解除するときは
forget
でした。やったことなかったかも(忘れてるだけか?)forgetして上記の不定積分をやり直したところが以下に。
例によって、条件を抜くとMaxima様からおたづね(赤文字のところ)あり、入力が必要っす。
%eとか%piとか
上記のギリシャ文字のところで、%alphaなどという記法は手元のwxMaxima処理系では使われておらん、と述べました。しかし、円周率を表す %pi や、ネイピア数を表す %e はちゃんと使えます(今まで散々お世話になってきたとおりじゃよ。)
どうも %pi、%e など「シンボル定数」に限っての使用みたいっす。それにしては、上記では %pi は ギリシャ文字 π に変換されているのに、%e は%eのままとか、表記は御都合主義(すみません。融通無碍というべきか?)