
R言語付属のサンプルデータベースをABC順にめぐってます。今回は mapsパッケージのstate.carto.centerです。これは「米国50州の人口に関する面積カルトグラム」を描くためのサンプル・データ・セット。ときどきこの手の地図を見る機会がありますが「カルトグラム」という御名前だったのね~。知らんかったよ。
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※使用させていただいている Rのversionは 4.3.1。RStudioは 2024.04.2+764 “Chocolate Cosmos” です。
カルトグラム
例によって、Googleの生成AI、Gemini様にカルトグラムについて解説していただいたものの冒頭が以下に。
上記の説明で分かった気になればよろし、しかしお惚け老人は何か腑に落ちる実例が見たいです。調べたら遭遇したのが『東北大学 空間計画科学研究室 -地理空間情報解析-』様の以下のページです。
地理空間情報の視覚化手法 -新しいカルトグラム作成手法の提案-
上記ページへ行くと、日本の距離カルトグラムと面積カルトグラムを動画にしたものが貼り付けられてます。昔と比べると距離カルトグラムは「おおむね圧縮」されていき(交通網整備の勝利?ホントか?)、一方、面積カルトグラムは、関東(東京付近)が肥大、地方がやせ細っていきます。わかりやすいです。ありがとうございます。
今回ターゲットのサンプルデータセットの素っ気ない解説ページは以下です。
なお、Rにはカルトグラムを生成するためのパッケージが存在してます。
cartogram: Create Cartograms with R
上記パッケージを使えば、面積カルトグラムのようなものはいろいろ作れるみたいっす。まあ、今回はやらんけど。
先ずは生データ
今回は maps パッケージの中のサンプルデータなので、データの呼び出し的には以下のような「前置き」が一応必要です。
library(maps) data(stateMapEnv) data(state.cartoMapEnv)
なお、stateMapEnvもstate.cartoMapEnvも、結局いつものR_MAP_DATA_DIRという環境変数を指しているだけです。そして環境変数にセットされているデフォルトのパスはいつものフォルダに向いとります。
つまり面積カルトグラムの「部品地図」はデフォルトの地図フォルダの中にとっくの昔に含まれており、後はその部品をどう配置するか、というだけの問題みたい。
この配置場所を指定するデータベースが state.carto.center のようです。描くのは一撃です。
map('state.carto', fill = TRUE, col = palette())
描かれた人口カルトグラムが以下に。
ううむ、カリフォルニア、テキサス、フロリダ、ニューヨークといった州の存在感がデカいです。去年の大統領選挙のときに見たらばニュースがよく分かった地図かもしれない。