前回は昭和の古文書でしたが今回は平成です。「今時の若者は知らん」でしょうが、平成の御代の初めころ、日本のパソコン業界に一大変化をもたらしたOSにDOS/Vというものがありました。PC-DOS(MS-DOSをIBM社ではこう呼んでました)の「1変種」であったのですが、日本の業界にとってはペリーの黒船のごとき存在でした。
L.W.R.(48) PV-A1200MkII、1200bpsモデム、AIWA
今回の古文書は1980年代中盤に購入の1200bpsモデムのマニュアル。会社ではLAN(10Mbps、同軸ケーブル)や専用線を使用。しかし個人のネット接続は公衆電話回線の時代。「次世代の2400bpsモデム」が発売になり1200が在庫整理で値引きになっていたので買いました。多分1987年でないかと。ネットに接続、感激。
L.W.R.(47) Smalltalk、鈴木則久著、昭和61年(1986年)、産業図書
古文書を掘り出しました。約40年前の「Smalltalk」です。1980年代中盤Unixのワークステーションなるものが各自の机の上に載るか載らないかという時代(会社。)家ではMS-DOSのパソコンがせいぜいっす。その中にあって「オブジェクト・オリエンテッド」なSmalltalkシステムは燦然と輝いてました。高嶺の花ね。
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L.W.R.(46) 「ラップトップ・パソコン」の米特許、日経エレ誌1991年6月10日号
年末の大掃除とて見つけました。古代の日経エレクトロニクス誌の「ラップトップ・パソコン」に関する記事です。というのもkitsuneno_shippo先生が別シリーズで『世界初発表のノートPCはエプソンです』と書かれていたのに違和感があったからです。エプソンは早い方ではあるけど、最初じゃないようです。ノートPCに関しては。
L.W.R.(42) 古文書編#13、闘うプログラマー、ザカリー著山岡訳、日経BP1994
前回MVSだったので今回はWindowsNTです。しかし、この御本を古文書扱いしてしまって良いのか、とも思いました。まあ手元にあるのは1版一刷、紛れもない1994年発行(当方「古文書基準」は20世紀であること)であります。2009年に新装版が出ているのは、それだけこの御本が面白いことの証拠でありましょう。
L.W.R.(41) 古文書編#12、多重仮想記憶オペレーティングシステム、鎌田著
別シリーズ部品屋根性で予想外の「メインフレームのOS」話に遭遇したので、今回は手元の古文書の中で唯一とも言える「メインフレームのOS」本をとりあげさせていただきます。1983年オーム社出版のこの本の著者のはしがきによれば、OS本は数あれど「MVSシステムに焦点を絞ったものは、著者の知る限りではまだありません」(当時としては)らしいです。
L.W.R.(40) 古文書編#11、マイクロコンピュータの誕生、嶋正利著、岩波1987
今回の御本は30年以上も前に岩波書店から出ていた本です。前回の御本の未だに派生の新刊書が出る息の長さとは異なりますが、驚いたのはAmazonで古書として購入する場合の価格です。当時の定価1700円の5倍以上の価格で売られていました。人気高いのね。「マイクロコンピュータの誕生」、サブタイトル「わが青春の4004」。
L.W.R.(39) 古文書編#10、COMPUTER ORGANIZATION &DESIGN、Hennessy and Patterson, 1993
前回、姉妹書?についてだったので古文書扱いしてしまっております。が、初版から30年近く経過しつつも、新版でてるし、電子書籍化もされているしでバリバリの現役感があるのが、今回の “COMPUTER ORGANIZATION &DESIGN、THE HARDWARE/SOFTWARE INTEFACE” であります。前回に続き大先生お二人の共著。
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L.W.R.(38) 古文書編#9、Computer Architecture: A Quantitative Approach、Hennessy and Patterson、1990
今回の御本は古文書でなく古典というべきでしょう。アマゾンへ行けば未だに手に入るし、電子書籍版もあります。ただ、本シリーズでは前世紀に入手した紙の本をもって古文書に分類。アイキャッチ画像に掲げたカバーもなく古びたハードカバーの本こそは、大ヒットしたこの本の初版本であります。
L.W.R.(37) 古文書編#8 『ハイ・アウトプット・マネジメント』グローブ著1983
今回取り上げさせていただきますのはビジネス書、当時のインテルの現役社長様がインテルが大を成すまさにその時期にお書きになったご本であります。『ハイ・アウトプット・マネジメント』アンディ・グローブ著、小林、上田訳。訳書は1984年ですが、原著は1983年。手元にあるのは「オリジナル」の早川書房版の初版です。
L.W.R.(36) 古文書編#7 80系2冊にみる8080、8085、8086、8088
今回は2冊同時です。アイキャッチ画像左は、インテルの iAPX86,88,186 and 188 User’s Manual、1983年。右は「マイクロコンピュータ ソフトウエア技術」吉田著、マイテック 1979年です。前回16bit話だったので、今回は時代を遡って8ビットから16ビットへの移行期について。
L.W.R.(35)古文書編#6 『bit別冊 16ビット・マイクロプロセッサ』共立出版
米国にはBYTEがありました。そして日本にはbitがあったのです。コンピュータの雑誌(紙媒体)です。そのうちBYTEも取り上げさせていただくつもりですが、今回は共立出版の bit誌、それも1982年5月の別冊です。約250ページほどの分量ですが、まるっとその当時最新鋭の16ビット・マイクロプロセッサの解説書なんであります。
L.W.R.(34)古文書編#5 『IBMパーソナルコンピュータ』1983、アスキー監訳
Chris DeVoney, Richard Summe著、菊池訳、1983年3月1日第1版第1刷です。定価2500円也(消費税無。)IBMが1981年8月12日に発表した初代PCの解説書の翻訳です。巨人IBMの業界参入を有名な”Welcome IBM”広告でAppleが迎え撃った?のはこのときのこと。
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L.W.R.(33)古文書編#4『プログラミングとアーキテクチャ』VAX-11, CQ出版
今回古文書のタイトルは『プログラミングとアーキテクチャ』。レヴィー/エックハウスJr. 共著白井訳、CQ出版1984年初版です。邦訳のタイトルだけでは何時の時代の何の話か分かりません。サブタイトルの「32ビット・スーパーミニコン VAX-11」を見てようやくVAXの本だと分かる次第。名著だと思います(個人の感想です。)