前回から昭和の「コンピュータアーキテクチャ」の御本を巡ってます。今回は10年以上下って昭和63年。ギリ昭和。頭に関する「VLSI」という4文字に半導体関係者は感激。前回はまだ大型機の影が落ちてましたから。前回のトラディショナルなコンピュータからすると現代的なマシンにつながる概念が多くなってます。しかし方向性は?
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L.W.R.(53) コンピューター・アーキテクチャ、山田博著、1976、産業図書
今回から3回にわたり、昭和の「コンピュータアーキテクチャ」の御本を経めぐりたいと思います。今回は山田博先生のそのものズバリのタイトル「コンピュータアーキテクチャ」でございます。初版は昭和51年。約50年ほど前の御本です。前回の御本の室賀先生同様、山田先生も黎明期の日本のコンピュータ業界の大先達デス。富士通の偉い人ね。 “L.W.R.(53) コンピューター・アーキテクチャ、山田博著、1976、産業図書” の続きを読む
L.W.R.(52) 論理設計とスイッチング理論、室賀/笹尾訳、1981、共立出版
今回は前回より約10年遡り、『論理設計とスイッチング理論』です。著者は当時の日本のコンピュータ業界(および半導体業界)で知らぬ人のいない第一人者であった室賀三郎 先生です。ただし、御本の来歴はちと変則。室賀先生が自ら英語で著した教科書をご本人と笹尾先生が翻訳したという体裁。元はbit誌の臨時増刊であったらしいデス。
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L.W.R.(51) The SPARC Technical Papers、1991、SUN
前回は1980年代後半から1990年代ごろのRISCの代表選手の一つ、MIPSの解説書でした。MIPS取り上げたのなら2大巨頭のもう一方を取りあげないわけにいかんでしょう。SPARCです。掘り出したご本はSPARCアーキテクチャに関する論文集です。これ1冊読めばSPARCの心が分かるとか分からんとか、誰が言った?
L.W.R.(50) MIPS RISC ARCHTECTURE、1992年、MIPS
今時、RISCプロセッサといえばArmかRISC-Vですが、1980年代後半から1990年代ごろ、RISCといえばSPARCとMIPSが2大巨頭でした。SPARCはSUN、そしてMIPSにはSGIというワークステーション大手がつき、特にSGIはハリウッド映画のCGを担っていたりして栄華を極めてました。その時代の文書。
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L.W.R.(49) PC DOS J6.1/V、平成5年(1993年)、IBM
前回は昭和の古文書でしたが今回は平成です。「今時の若者は知らん」でしょうが、平成の御代の初めころ、日本のパソコン業界に一大変化をもたらしたOSにDOS/Vというものがありました。PC-DOS(MS-DOSをIBM社ではこう呼んでました)の「1変種」であったのですが、日本の業界にとってはペリーの黒船のごとき存在でした。
L.W.R.(48) PV-A1200MkII、1200bpsモデム、AIWA
今回の古文書は1980年代中盤に購入の1200bpsモデムのマニュアル。会社ではLAN(10Mbps、同軸ケーブル)や専用線を使用。しかし個人のネット接続は公衆電話回線の時代。「次世代の2400bpsモデム」が発売になり1200が在庫整理で値引きになっていたので買いました。多分1987年でないかと。ネットに接続、感激。
L.W.R.(47) Smalltalk、鈴木則久著、昭和61年(1986年)、産業図書
古文書を掘り出しました。約40年前の「Smalltalk」です。1980年代中盤Unixのワークステーションなるものが各自の机の上に載るか載らないかという時代(会社。)家ではMS-DOSのパソコンがせいぜいっす。その中にあって「オブジェクト・オリエンテッド」なSmalltalkシステムは燦然と輝いてました。高嶺の花ね。
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L.W.R.(46) 「ラップトップ・パソコン」の米特許、日経エレ誌1991年6月10日号
年末の大掃除とて見つけました。古代の日経エレクトロニクス誌の「ラップトップ・パソコン」に関する記事です。というのもkitsuneno_shippo先生が別シリーズで『世界初発表のノートPCはエプソンです』と書かれていたのに違和感があったからです。エプソンは早い方ではあるけど、最初じゃないようです。ノートPCに関しては。
L.W.R.(42) 古文書編#13、闘うプログラマー、ザカリー著山岡訳、日経BP1994
前回MVSだったので今回はWindowsNTです。しかし、この御本を古文書扱いしてしまって良いのか、とも思いました。まあ手元にあるのは1版一刷、紛れもない1994年発行(当方「古文書基準」は20世紀であること)であります。2009年に新装版が出ているのは、それだけこの御本が面白いことの証拠でありましょう。
L.W.R.(41) 古文書編#12、多重仮想記憶オペレーティングシステム、鎌田著
別シリーズ部品屋根性で予想外の「メインフレームのOS」話に遭遇したので、今回は手元の古文書の中で唯一とも言える「メインフレームのOS」本をとりあげさせていただきます。1983年オーム社出版のこの本の著者のはしがきによれば、OS本は数あれど「MVSシステムに焦点を絞ったものは、著者の知る限りではまだありません」(当時としては)らしいです。
L.W.R.(40) 古文書編#11、マイクロコンピュータの誕生、嶋正利著、岩波1987
今回の御本は30年以上も前に岩波書店から出ていた本です。前回の御本の未だに派生の新刊書が出る息の長さとは異なりますが、驚いたのはAmazonで古書として購入する場合の価格です。当時の定価1700円の5倍以上の価格で売られていました。人気高いのね。「マイクロコンピュータの誕生」、サブタイトル「わが青春の4004」。
L.W.R.(39) 古文書編#10、COMPUTER ORGANIZATION &DESIGN、Hennessy and Patterson, 1993
前回、姉妹書?についてだったので古文書扱いしてしまっております。が、初版から30年近く経過しつつも、新版でてるし、電子書籍化もされているしでバリバリの現役感があるのが、今回の “COMPUTER ORGANIZATION &DESIGN、THE HARDWARE/SOFTWARE INTEFACE” であります。前回に続き大先生お二人の共著。
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L.W.R.(38) 古文書編#9、Computer Architecture: A Quantitative Approach、Hennessy and Patterson、1990
今回の御本は古文書でなく古典というべきでしょう。アマゾンへ行けば未だに手に入るし、電子書籍版もあります。ただ、本シリーズでは前世紀に入手した紙の本をもって古文書に分類。アイキャッチ画像に掲げたカバーもなく古びたハードカバーの本こそは、大ヒットしたこの本の初版本であります。