土木でエレキ(19) 停電復旧を邪魔した雷の記録

JosephHalfmoon

10日火曜日の午後だったですが、普段この辺では目にすることの無い車が走ってました。北陸電力の高所作業車です。素人目には、フル装備でやる気満々に見えました。交差点を千葉方向へ曲がっていったので、多分、復旧の応援のためはるばる関東に出張ってきているものと見ました。しかし、10日の晩、そして11日水曜日の晩と雷雨襲来。雷雲下では電線の高所作業などできないので、じりじり待つことになったんじゃないかと想像します。その陰でこちらのフランクリン・ライトニング・センサ、雷襲来の様子を捉えていました。

前回、雷センサに「ちょっと感度低めじゃないか」みたいなことを書いてしまいました。今回、雷光と雷鳴を聞きながらセンサが報告してくる検出を読んでおり、どうもそれは私の早合点じゃないかと思いいたりました。11日(水)のデータが分かり易いと思ったので、ちょっと大量の生データで申し訳ないですが、そのまま貼り付けてしまいます。

19/09/11 16:54:55 E=12339 D=20km
19/09/11 16:57:31 E=6434 D=20km
19/09/11 16:57:54 E=6289 D=20km
19/09/11 16:58:51 E=10326 D=20km
19/09/11 17:00:39 E=9747 D=20km
19/09/11 17:02:17 E=42052 D=8km
19/09/11 17:04:51 E=7502 D=8km
19/09/11 17:05:08 E=2889 D=8km
19/09/11 17:05:18 E=3525 D=8km
19/09/11 17:05:35 E=11098 D=8km
19/09/11 17:06:14 E=5429 D=8km
19/09/11 17:06:29 E=12163 D=8km
19/09/11 17:07:16 E=6921 D=8km
19/09/11 17:08:02 E=3846 D=8km
19/09/11 17:09:31 E=7146 D=8km
19/09/11 17:10:55 E=2199 D=8km
19/09/11 17:14:39 E=90090 D=8km
19/09/11 17:15:49 E=26063 D=8km
19/09/11 17:16:35 E=2360 D=8km
19/09/11 17:16:53 E=3282 D=8km
19/09/11 17:17:16 E=83649 D=8km
19/09/11 17:17:17 E=26429 D=8km
19/09/11 17:17:25 E=46069 D=8km
19/09/11 17:18:52 E=6041 D=8km
19/09/11 17:19:25 E=1043036 D=8km
19/09/11 17:19:40 E=18431 D=8km
19/09/11 17:20:10 E=8099 D=8km
19/09/11 17:21:18 E=5508 D=8km
19/09/11 17:21:56 E=7297 D=8km
19/09/11 17:22:51 E=4645 D=8km
19/09/11 17:24:35 E=12411 D=8km
19/09/11 17:24:57 E=50550 D=8km
19/09/11 17:25:29 E=12986 D=8km
19/09/11 17:25:51 E=10505 D=8km
19/09/11 17:26:00 E=5599 D=8km
19/09/11 17:26:23 E=1032967 D=8km
19/09/11 17:26:29 E=5871 D=8km
19/09/11 17:27:25 E=17676 D=8km
19/09/11 17:31:37 E=7345 D=8km
19/09/11 17:32:10 E=11015 D=8km
19/09/11 17:32:49 E=1029727 D=8km
19/09/11 17:33:25 E=20859 D=8km
19/09/11 17:34:48 E=256858 OvrHed
19/09/11 17:36:29 E=7671 OvrHed
19/09/11 17:37:13 E=27925 OvrHed
19/09/11 17:38:53 E=4768 OvrHed
19/09/11 17:40:07 E=7405 OvrHed
19/09/11 17:45:41 E=217175 OvrHed
19/09/11 17:46:26 E=79336 OvrHed
19/09/11 18:07:50 E=28117 D=14km
19/09/11 18:17:15 E=24183 D=14km
19/09/11 18:31:45 E=4114 D=14km
19/09/11 19:11:55 E=7648 D=24km
19/09/11 19:15:09 E=2937 D=24km

2時間20分ほどの間の全部で54発(雷の数え方何だろう??)の雷が検出されています。Eというのは単位不詳、物理量とは直接相関はないとAMSがマニュアルで注釈しているセンサ検出の「エネルギー的なもの」です。DというのはDistanceですね。直上はOvrHed(センサのサンプルプログラムによるOver Headの略だと思います)

こうしてデータを列挙するとかなり密にセンスしているように見えますが、実際、目の前でセンサの報告を見ながら座っていると

「今、結構いい音でゴロゴロ鳴ったけれど、センスしないじゃないか」

とか

「ピカっと来たぜ、でもセンスしないな」

とか、最初のうちは、前回同様に思うことがしばしばだったのです。それどころか、絶えず「ごろごろ」行っているような具合で、遠くのどのピカが、どのゴロゴロと対応づけられるのかなど分かりませぬ。パソコンにはホットキーを押すとその時刻を記録する仕掛けもしてあり、雷センサのログの時刻とホットキーの時刻を対応づければ、1kmの伝播に約3秒かかる音速で、雷センサの言ってくる距離が検証できるかなどと甘い考えでいたのですが、全然駄目でした。のべつまくなしピカ、ゴロゴロです。

しかし、見ている内に気付きました。データのD=のところを御覧くだされ。

段々距離が近づいてきて、頭の上に来て、そして去ってゆく

そういう様子が見事に浮かびあがってきます。そういえば、AMSのデータシートにそういう感じの図がありました。図の部分を引用させていただきます。

この図で赤い線で表されている感じ、データシートにも Distanceというのは、一発一発の雷の距離毎に算出されるわけではないのだという趣旨の記述があります。そこの記述も引用させていただきます。

The estimated distance which is displayed in the distance estimation register does not represent the distance to the single lightning but the estimated distance to the leading edge of the storm.

今回取得できたデータを見ていて、この記述がようやく理解できた気がします。ともかく感度を上げて数を検出すれば良い、というようなセンサでは無いのですね。確かに、ゴロゴロ鳴り続けている状況下で大量の検出をしても木を見て森を見ず、近づく雷雲に備える、という目的からは反って遠くなりそうです。やっぱり考えているのだな、フランクリン・ライトニング・センサ。

それにつけても、復旧工事の皆さま、ご安全に

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