Literature watch returns(23) Interface 2021年2月

Joseph Halfmoon

御馴染みCQ出版Interface誌2021年2月号の特集は「作るOS・言語・コンパイラ『やっちゃえ』低レイヤ入門」と題するものです。当方も低レイヤならぬ「ぐだぐだ低レベルプログラミング」と題しアセンブラねたなど投稿しているので気になりました。しかし、一番驚いたのはメインの特集ではなく「特設」の方、それも本題ではなくAppendixにでした。

※『Literature Watch Returns (L.W.R.)』の投稿順 index はこちら

購入させていただいたInterface誌2月号でありますが、「当初目論見」的には当然ながら、上記低レイヤ入門の部分であります。「やっちゃえ」というアオリ文句からは、年寄りなのでxx(xxには某自動車メーカ名が入る)と咄嗟に合言葉が出てしまうのでありますが。その下に新年らしく七福神(低レイヤの)が並んでおります。長年その七福神の方々のシモベであった年寄り(若いころは機械語が機械語として動作することを確認する仕事などもしておりました)としては、ま、読んでおかないと、という感じであります。さらっと目を通しましたが、これから熟読させていただく所存。特集の内容には立ち入りませぬが、どの分野も奥が深いというか、魔宮(迷宮?)のこの世界に「やっちゃえ」と入っていただける方が増えることを祈ってやみません。

さてま特集はある意味、年寄りにとっては「勝手知ったる」世界の復習であるのですが、「驚き」は「特設」の方にありました。タイトル

Scratch x AI

であります。これもね「特設」の本題については特に驚きはありませぬ。Scratchのようなビジュアルなプログラミング言語について「ブロックを積みながら」なるシリーズにて「取り組まさせて」いただいとります。そしてScratchでAIしてみる、というのもトレンド(どのくらい盛り上がっているのかは知らないですが、こういうタイトルの御本が売られているのも目にしています)であることも一応知ってはいました。この「特設」ではTeachable Machineという機械学習モデル作成ツール(クラウド上で動作するサービス)を使っていて、私も今度真似してみようか、とも思います。

しかし、一番の驚きは「特設」の先頭にあるAppendix(Appendixが先頭にあるという編集もざん新ですが)の2つ。最初に「全国のプログラミング塾あれこれ」という一覧表あり、無償、有償のプログラミング教室のリストが掲載されています。コロナ前など電車に乗っているとこの手のお子様向けプログラミング教室の広告をチラホラ見たことがあります。知識としてはそういう教室があることは知っていました。有償のものは、結構良い費用(初期投資として学習用のハードウエアの購入必要な感じだった、よく見てないが)がかかり、「習い事」として結構いい商売になっているんかな~といった認識でした。しかし、2つめのAppendixに至りて驚く、

CoderDojo

という無償の「プログラミング道場」です。全世界110か国に広まった活動だそうです。日本にも225以上も道場があるそうです。上に掲げたURLのリンク先は日本の組織です。元になった非営利の団体がアイルランドにあるそうですが、別に「上部団体」というわけでもなく、憲章を定め、名称とロゴの管理をしているだけで、各国、各道場は憲章に賛同、同意してこの「運動」に参加しているという立場のようです。上のURLから読んでいくと、道場、忍者、型などという用語が出てきて独特です。しかし一番共感を覚えるのが、

特にカリキュラムが無い

ということであります。そして子供ら(7~17歳対象、忍者と呼ばれるそうな)は、勝手に「探索活動」をする、と。メンターと呼ばれる人々も参加しているけれども、その人たちはその探索(学び)を支援するということのようです。「忍者」が探索すれば、それは実体験となって記憶に深く刻まれるのでありましょう。そしてカリキュラムからでは得られない突飛なアイディアも出てくるんでないでしょうか。

こういう活動が行われているとは知りませんでした。無知でした。この年寄りの周りには7から17歳のお子様がいないからな。。。その辺の子供を持たれている世代の人は皆知っているのかな。知らないのは年寄りばかりか?もしご存知なかったら上のURLからCoderDojoのHPを一読されることをお勧めいたします。このような活動が隆盛を極めていくと、中から偉大な「忍者」が輩出されるに違いありません。年寄りは密かに

電子デバイス業界の先行きは明るい

などと期待を抱いてしまいます。しかしな、ここには書いていないですけれどもコロナ、影を落としていそうだな。多くは、xxセンターとかの会議室を借りて開催されているみたい。このご時世、なかなか広められないのでないかい。大丈夫か?

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