お手軽ツールで今更学ぶアナログ(206) アクティブフィルタ、Twin-T ノッチ・フィルタ

Joseph Halfmoon

アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』の2024年7月号(和文版)、長らく実習してきましたが漸く末尾。毎回1種類のフィルタというペースでちんたら実習してきたからですが。末尾にいたりて実習するフィルタはTwin-T型のノッチフィルタとな。T型のパッシブな回路2つとオペアンプ2個をくみ合わせたもの。

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※学生でもないのに勝手に実習をさせていただいておりますアナデバ様の記事(日本語版)が以下です。

ADALM2000による実習:アクティブ・フィルタ【Part 2】

Twin-T ノッチ・フィルタ

「RCR」型のT型回路と「CRC」型のT型回路を組み合わせた回路は部品点数はさほど多くないですが、老眼で記憶力の弱っているお惚け老人には目が回りそうな回路です。それにオペアンプ2個を接続してやろうというのですから恐れ入ります。LTspiceのシミュレーション用に描いた回路が以下に。

TwinT_ACsim_schematic

上記について、アナデバ様の元記事に従って「中心ノッチ周波数f0」をば計算すれば、R=R1=R2=2*R3、C=C1=C2=2*C3にて、こういう計算で良いのかな?

f0=1/(2πRC) = 1/(2π*2e3*1e-9) ≒80kHz

ちなみにクオリティファクタQは以下となるはず。

Q=(1+R5/R4)/4 = (1+1/20)/4 ≒0.26

上記回路についてLTspiceにて求めたAC特性が以下です。TwinT_ACsim_results

ノッチ(バンド・ストップ)フィルタしているみたいです。

実機で動作確認

いつものようにブレッドボード上に実装した上記回路が以下に。TwinT_BB

本来、アナデバ様の元記事どおりであれば、アナデバ製ADALM2000で取得すべき特性ですが、以下はDigilent Analog Discovery2 のよる波形です。TwinT_AC

まあ、雰囲気でているので良いことにしよう。

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