
アナデバ様のWeb記事『StudentZone』の2025年2月号(日本語版)の実習初回です。前回は矩形波が得られるPWMでした。今回はほぼほぼ正弦波が得られるハートレー発振回路です。あれれ、デジャヴ? 何か似たような回路を別件シリーズでやった記憶。調べてみたら被ってなかったです。良かった。
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※学生でもないのに勝手に実習をさせていただいておりますアナデバ様の記事(日本語版)が以下です。
アナデバ様記事は、アナデバ製学習用測定ツールADALM2000を使うものですが、例によって当方ではADALM2000の持ち合わせなく、Digilent製Analog Discovery 2 利用です。といって今回はLTspiceでのシミュレーションのみなので、現物ツールの出番なしっす。
ハートレー(Hartley)発振器
アナデバ様の元記事から1か所引用させていただきます。
歪みが比較的小さい30kHz~30MHzの正弦波信号を生成したい場合には特に有用です。
ハートレー発振回路の動作については元記事に解説がありますし、Web上にいろいろ見つかります。それどころか最近進歩の著しい「生成AI」にお伺いをたててもいろいろ教えてくれることでしょう。
忘却力のお惚け老人が、デジャヴと思ったのは、別シリーズの以下記事で「似た」回路を「たしなんだ」ことがあったからです。
定番回路のたしなみ(24) LC発振で正弦波、コルピッツ発振回路、トランジスタ編
コルピッツ発振回路は、ハートレー発振回路とLC発振回路業界(そんなものあるのか?)において双璧を成す?正弦波発振回路です。
LTspiceシミュレーション
今回は、ハートレー発振回路の感触を得るべく、ちょこっとLTspiceシミュレーションを行ってみます。シミュレーションした回路はこんな感じ。
実を言えば、最初以下のように過渡解析を指定してました。
.tran 0.0002 startup
上の波形を見ていただければ分かるとおりで、上記の設定では「発振はじまらない」感じです。まあ、最後の方に微妙に動きが見えたので、シミュレーション時間を5倍延長することで上記のように発振開始していただきました。発振回路をシミュレーションするときには、焦らず、待つことも必要?なんだそれ。
上記の回路の発振周波数は、
\( F_r = \frac {1} {2π\sqrt{LC}} \)なお、L=L1+L2なので、だいたい480kHzくらいになるはず。
上記のシミュレーション波形を拡大し、カーソルを当ててみたところが以下に。
カーソルあててみたところでは470kHz付近。まあいいか。いい加減だな。ともかくハートレー回路が発振するところは目撃したと。次は現物回路じゃね。