お手軽ツールで今更学ぶアナログ(232) コルピッツ発振回路 実機、やっぱり現物合わせ

Joseph Halfmoon

アナデバ様のWeb記事『StudentZone』の2025年4月号(日本語版)の実習2回目です。前回はLTspiceシミュレーションのみでお茶を濁したので、今回こそは実機実験です。別シリーズで「コルピッツ発振回路」やったときも、抵抗値など現物合わせだったような記憶。そういうことで良いのかと思いつつ、今回もだよ。

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過去回のコルピッツ発振回路記事

別シリーズの過去回のコルピッツ発振回路の記事が以下に。

定番回路のたしなみ(24) LC発振で正弦波、コルピッツ発振回路、トランジスタ編

アナデバ様の記事と回路は微妙に異なるものの、「似たようなもん」です。いいのかそういうことで。そのときも、バイアス点など決めるのに現物合わせだった記憶。いいのか毎度そういうことで。

申し上げたき儀これあり

アナデバ様の元記事の「準備するもの」(部品表)のところ、インダクタは10μHと100μHの2種類を「2個づつ」用意するように書かれてました。恐れ多いことですが、今回はコルピッツ回路なので、インダクタは同時に1個だけっす。もしかして2月号の「ハートレー回路」のときのコピペのお間違い?コマケー話なんだが。

今回実験回路

前回シミュレーションした以下の回路のR3のところをポテンショメータに変更してます。こんな感じ。BBcircuit

この理由は、アナデバ様の元記事に以下のように書かれていたためです。以下引用です。

実は、R3の値の調整は容易ではありません。少しの差によって、かなり歪んだ大きな波形が生成されたり、小さな出力が断続的に生成されたり、出力が得られない状態になったりする可能性があります

そだね~、ということで抵抗をとっかえひっかえ差し替えるより、ポテンショメータのつまみを捻ればいろいろできるじゃん、ということで変えてしまいました。そういえば、これまたハートレー回路のときにも註釈されていたような。忘却力の老人は忘れとるけど。

ただ、ポテンショメータにすれば抵抗値の変更は簡単だけれどもその時の抵抗値がいくらなのかは、別途測らねばならないので、やっぱりメンドイです。浅墓じゃのう。

さて、上記の回路図どおり、R3=2.2kΩ程度に調整した場合の回路が以下に。ColpittsPhoto2

そのときの波形が以下です。ColpittsWave2

発振周波数は約537kHzとな。計算上の目標値約554kHzなので、まあいい感じ?でないかい。なんとなく正弦波に見えるし。。。

一方、R3=1kΩ程度に調整したときの波形が以下に。ColpittsWave1

R3を半分くらいにしたら振幅ほぼ倍になったです。それにマイナス側のピーク付近がちょっと歪んでいるところは前回のシミュレーションでも見えていた傾向でないの。周波数的には約533kHzなので問題なさそうだけれども。

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