
OpenModelica付属のデモのうち、まずはMechanics>Translational を経めぐってます。前回はヒートポートをイネーブル、散逸する熱を観察しました。 今回はバルブに使うスプールです。前々回のElastoGapモデルの応用的な部品デス。モデルもちょっと複雑だけれども、プロットでも新テク?
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※動作確認にはWindows 11の パソコン(64bit)上にインストールした、The Open Source Modelica Consortium(OSMC)様の以下のバージョンを使用させていただいてます。(なお、ModelicaはModelica Association様の登録商標です。)
Openmodelica v.1.25.1 (Official Release版)
SPOOL
今回「鑑賞」のデモのタイトルはPreLoadなのですが、機構部品としての名称ならばSPOOLとした方が分かりやすいんでないの、と思いました。コンピュータに毒されているお惚け老人は、直ぐにプリンタ・スプーラなどというときに使う「スプール」という御言葉を想像しますが違います。もちろん原義としての「糸巻」のようなものにあらず。 まあ形は似ているけれどもバルブの開け閉めに活躍するスプールです。「XL Machines 120」様によるバルブの中でスプールが活躍する様子をアニメーション化されている動画が以下に。
さて今回「鑑賞の」デモはOMEditのライブラリ・ウインドウから以下の赤矢印の項目を選択することでロード可能です。
ロードしたダイアグラムが以下です。モデルの中に、前々回で学習したElastoGapが4個も含まれてます。 ゴージャス?
ただ、上記のダイアグラムを拝見しても、複雑すぎてお惚け老人にはよく分かりませぬ。Openmodelicaのドキュメントにある以下の図(以下はドキュメントからの引用です)をみるとようやく朧気に想像ができます。
「原理」アニメーションで一つのスプリングで表されていたものが、ギャップのある4個のスプリング+ダンパの組み合わせになっているみたい。これで所望の位置付近では位置が動かず、ある程度以上の力を加えると、加えた力に比例して位置が変わる、という動きを実現しているらしいっす。
シミュレーション結果
なにも考えずにシミュレーションしてプロットすると、X軸が時間のプロットウインドウが開きます。表示したい変数を変数ウインドウから選んでやれば時系列プロットできると(以下の上のウインドウ。)
しかし、ここではx軸を力(force.f)、縦軸をスプール位置(spool.s)にして下のプロットみたいなグラフを描きたいです。このようなプロット(パラメトリック・プロット)をするときはどしたら良いの?
パラメトリック・プロット・ウインドウ自体は、ツールバーのアイコンから簡単に開きますが、ちょい「テク」がいるのがX軸の指定です。以下御覧くだされ。
先にX軸に割り当てる変数を指定しないとならないのだけれど、クリックする際に「SHIFTキーを押しながら」クリックするのだと。コマケー話だけれども知らないと困るのよ。トホホ。
すると上記のように、force.fがある範囲では位置が動かず、ある程度以上の力がかかると「力に比例して位置が変化」するスプールが実現できると。よく見ると行きと帰りで微妙にズレているけれども、まあ、コマケー話か。どうなんだ。