上のアイキャッチ画像に掲げましたのは、左からESP-EYE、MAiX-BiT、M5STICK-VのエッジAI用マイコン3機種であります。いずれもカメラで画像を取得し、認識させるような用途を狙っています。今回手に入れたのは真ん中のMAiX-BIT(マイク付版)です。お求めやすいお値段(次機種が出そうだからか?)に惹かれて。
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16MバイトのFlash、6Mバイト(+AI専用2M)のSRAMを搭載、64ビットのDualコア@400MHz、コア毎に単/倍精度浮動小数点演算器付、AIアクセラレータも搭載のSoCのボード、MEMSマイクも搭載に、カメラ(2M)と液晶(2.5inchくらい)が付属、ということでお値段をご想像くださいませ。私は秋月殿の以下のページを見て買ってしまいましたです。
秋月電子通商 Sipeed MAix Bit Suit (液晶・カメラ付)
しかし、この製品は新製品というわけでもありません。数年前に販売開始されているもの。もしかすると、そろそろ次の製品も出るし、ということでフェーズアウトしそうな気もしないでもない時期じゃないかと思います(個人の感想です。)
64ビットのRISC-Vで浮動小数点も使えるデュアルコアというのは、ちょうど個人的に求めておったものでございます。まあ、K210搭載機ということではM5Stack社のM5Stick-V機(既に後継機が出たみたいで、私の手元のヤツはディスコンみたいです)を持っておったのですが、カメラとLCDはあれど手足の無い機種なのでマイコンとしては使いづらかったです。そこにMAiX Bitはピッタンコだな。。。
まずはパッケージを開けるところから
例によって、Sipeed社の製品は、小さいプラスチックのパッケージに詰まってきます。こんな感じ。
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- RISC-V
- MicroPython
- Kendryte
です。このボード、通常(AIエッジ処理)ならば、MicroPythonの「派生」処理系MAiX Py使ってプログラムするのだと思いますが、今回はAIにはこだわらず C/C++使用の予定です。
パッケージの中身をあけると以下のようです。
ネジとナット、ご丁寧にドライバ(ねじ回しの方)まで同梱されています。本体、カメラ(OV2640)と液晶パネルが入っています。私は、当然のようにピンヘッダを半田付けするもの、と思い込んでいたのですが、
ピンヘッダ、半田ずけ済です。
何も半田づけするところがないです。フレキのコネクタが2つ並んでいるので、これにカメラとLCDのフレキを差し込んでロックすれば「完成」という形です。
LCDの方は本体の外側に平に延べておけば、まあいいかという感じです。もしケース等に封入できるならば、本体の裏側に回せばいい感じになるじゃないかと思います(個人の妄想?です。)
しかし、カメラのフレキの長さ、微妙。コネクタに差し込んでロックし、ネジ穴位置を合わせるとフレキかなり曲率大な感じ。その上、カメラを取り付ける位置の真下にKendryte K210とSPI Flashが鎮座しており、そしてデバイス高さが違うのです。凸凹。
付属の小さなネジとナットで上手く取り付けられる気がしません。何かスペーサ的な台座が欲しいです。それにK210は高性能なだけあってそこそこ発熱しそうなので、上に重ねたくないデス。
とりあえず今回は、MAiX BiTを単なる64bit RISC-Vマイコンとして使ってみる予定です。当面、LCDとカメラはしばらくお蔵入りだな。
ボードをもう少し近寄ってみる
まずは表面です。中央に鎮座するSoCチップが、K210です。その下にあるのがGiga Device製のSPIフラッシュ 128Mビット(16Mバイト)品です。
USB Type.C タイプCコネクタの直ぐ脇のICが、USBインタフェースを制御する8ビット・マイクロコントローラです。Nanjing Qinheng Microelectronics Co., Ltd.製。ここのマイコンブランドがWinChipHeadです。パッケージにはWCHというロゴが燦然と輝いています。なんとこのマイコン 8051系のコアでした。遠い親戚に出会ったような感じ。
8-bit USB device microcontroller: CH552
その上がMEMSのマイクのようです。型番はMSM261S4030H0みたいです。
その左にあるLEDがユーザLED。どうもこれ、RGB LEDで色を変えられるみたいです。
裏面には、TFカード(マイクロSDカード)のスロットがあります。
Maix-Bit V2.0(with MEMS microphone)
次回は、このボードをCでプログラム、いつものLチカからですな。