忘却の微分方程式(81) 反復練習44、級数の和の極限値、Maxima

Joseph Halfmoon

このところ定積分を練習していた筈、トートツに級数の和が登場した感あり。しかし深い慮りがあると見ましたぜ。これから面積とか体積とか積分していくみたいなのですが、その礎として「n分割のnを無限にして足し合わせたならば」ということを置いておかないと気持ち悪りーと。そんなのあたり前じゃん、みたいに踏みつぶしたりしないのですな。

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※数学のお勉強のための以下の教科書(参考書、問題集?)の例題をMaximaの練習に使わせていただいております。

弱点克服 大学生の微積分 江川著 東京図書

遥かなるかな太古の時代、大学生のときにこういう御本が欲しかったデス。今回の件の詳しい説明が必要な方は上記をご購入くだされや。テヘ。

※以下のMaxima/wxMaximaバージョンで実習させていただいております。

    • Maxima 5.46.0
    • wxMaxima 22.04.0
とりあえずMaxima様にお召し上がりいただいたけれども

このところ異常積分(広義積分)などをMaxima様にお願いしておりましたが、ほとんど何の事前準備もなく、そのままお召し上がりいただけばお答えが出てました。今回もか、と期待して入力してみたら、冒頭のアイキャッチ画像のようでした。

入力した式がそのまま返ってきておりますやん。素のままではダメなのね。

「重要公式」

拝読させていただいております(練習しているのはMaxima様だけれども)教科書には重要公式として以下が挙げられております。

FormulaEx44a

 

および

FormulaEx44

です。なんでこうなるかはネタバレになるので教科書ごらんください。よくよく見れば、関数fのある区間をn分割し、そのnを無限大に細かくしたら定積分という「ありがちな」関係を示して居るようにも見えまする。要は、左辺のlimitの形に「帰着」させれば定積分にできるってことよな。

さて例題

もういちど極限値を求める級数の和を掲げると以下です。とても自分で解ける気がいたしませぬ。Ex44_1a

なお、Maxima様でのシグマ記号、sum()関数のマニュアルは以下の日本語ページに書かれてます。

8. Sums, Products, and Series

さて、本題に戻ります。上のΣの中は下の式のシンボルA0です。このΣの中身の分母、分子をn2で割ってやって分子の方の 1/n2をΣの外に追い出してしまえばA1のように変形できます。まあ、公式は (k/n) で書かれているので、(k/n) が出てくるように変形できたということであります。A1を使って元の極限を書き直したものがA2です。Ex44_1b

なんじゃらほい、公式の形になりましたぜ(教科書のご指導のたまものであります。)これでf(x)がどんな関数なのか明らかになりました。こうなればこっちのものだ(いや、Maxima様の)

Ex44_1c

なんだ、簡単な定積分じゃん、一撃よ(Maxima様にとっては。)

でもねえ、公式の形にもってくるところの変形、そして、公式を適用して定積分にするところ、Maxima様の上で処理できる関数みたいなものを定義したいものです。できるのか?それともそういうものがあるのか?

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