前回はラズパイ財団のC/C++ SDKを使ってPico2上での吉例Lチカ実施。ついてはSDKのバージョンアップが必要でした。今回はArduino IDEにてPico2の吉例Lチカを実施。Winddows11機上にインストールしてあるArduino IDE 2.3.2利用デス。ここでもボードマネージャの更新必要でした。
※Pico関係投稿一覧は こちら 『Pico三昧』は一覧の末尾付近にひっそりと。
Arduino IDEのPico/Pico 2 ビルド環境
Arduinoはマイコン電子工作業界の巨峰、あまねく広く使われております。その開発環境である Arduino IDEは、Arduino製の純正ボード、各社から出ているArduino互換ボードは当然、ESP32やSTM32といった各社のマイコンにも広く対応しています(それ用のボードマネージャというものをインストールする必要あり。)開発言語的には「C++」の上に「一皮かぶせた」スケッチ(.ino)という形式使ってます。
Raspberry Pi Pico / Pico 2 についてもArduino IDEでの開発は可能です。しかし、手元のArduino IDEにインストール済のRaspberry Pi Pico開発環境を確かめてみるとこんな感じ。
“Arduino Mbed OS RP2040 Boards” by Arduinoとな。Arduinoの「オフィシャルな」ボードマネージャを入れてあったのですが、2点気になるところあり
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- RP2040とのみ書かれていて、Pico2用のRP2350への言及なし
- Mbed OS、と書かれているのでMbed OSベースの環境みたい
どちらかというと気になったのは下の方っす。というのも以下別件記事に書いた「ディスコン」の件があるからです。
モダンOSのお砂場(92) Arm Mbed、2026年7月 End of Life
Arm社純正のRTOSであるArm Mbed OS、再来年に終了の予告がでてしまったのです。まあ他にも人気のRTOSが出てきているので、Arm社自らRTOSをやる意義が薄れたのか、大人の事情か、ともかくディスコンだと。まだ後2年ほどはWeb環境も使えるみたいだし、その後も既にあるものはライセンス有効みたいですが、この先の積極的な更新は望めませぬ。ということは「これから発展するであろう」RP2350への対応も望み薄かもです(個人の感想デス。)
オフィシャルのボードマネージャに見切りをつけ(つれないな)、インストールしたのが以下です。
ボードマネージャのURLが以下に。
https://github.com/earlephilhower/arduino-pico/releases/download/global/package_rp2040_index.json
タイトルは Raspberry Pi Pico/RP2040 となっていますが、対応ボードのリストの中に Raspberry Pi Pico 2が入ってます。これだね。
上記をインストールすると以下のようにサンプルスケッチの中にRP2350用の項目も追加されます。こんな感じ。
たった1個ですが、RP2350に特有なPSRAMのテストコードが入っているみたい。
またボード設定にもPico2が現れます。こんな感じ。
実際にPico2ボードをUSB接続してみると、以下のように認識されてます。
オブジェクトの書き込みについては、以下の2種の接続とも使えるみたいです。
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- COM
- UF2(BOOTボタンを押しながらRESETで入るDISKイメージのモード)
上記の選択は、以下のプルダウンメニューで(以下はUF2_Board設定にしているときにシリアル/COMポートに切り替えるためのメニュー。COM接続の場合はUF2_Boardの方が現れます。)
なお、UF2_Board設定にする場合は、BOOTボタンを押しながらUSB接続しないとなりません。どちらのモードでも、書き込みは自動で行えるようです。
Arduino IDEに標準でインストールされているBlink(Lチカ)のソースを選択しての、ビルドしてオブジェクトの書き込みはこんな感じ。
ビルドしてオブジェクトファイルが Pico 2 に書き込まれました。
Arduino IDEからの吉例Lチカ、OKです。