アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』の2024年8月号(和文版)の実習3回目です。前回はNPNトランジスタで作った差動増幅器の負荷にLCフィルタを使う回路で90°づつ位相がずれた信号が取り出せるポリフェーズフィルタの「シミュレーション」を行いました。今回は積み残し、実機確認です。
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※学生でもないのに勝手に実習をさせていただいておりますアナデバ様の記事(日本語版)が以下です。
今回実装した回路
前回LTspiceシミュレーションを実施して、回路動作は観察済なのでコマケー話は前回をご覧くだされ。ブレッドボード上に前回の回路を実装するにあたり、テキトーに勝手変更してしまった部分があるので、「修正」回路図を掲げておきます。
まずね、R3とR4、アナデバ様記事では150Ω使えということだったんでありますが、手元に150Ωなかったです。適当に抵抗組み合わせて150付近に調整しようかと思ったのですが、メンドイです。そこで手元にあった120Ωに勝手変更してしまいました。大丈夫か? それでいて再シミュレーションもなし。手抜きだよ~。
大体アナデバ様の元記事は、アナデバ製学習用部品キット ADALP2000 所蔵のパーツで「できる」筈なのですが、手元のキットには150Ωとかありませんぜ。コマケー話だけれども。
そしてまた、本命の差動増幅回路のトランジスタは特性の揃ったデュアルトランジスタ SSM2212 を使えというご指定ですが、これまた手元在庫ないので、単体、ディスクリートの2N3904です。当然、バラツキありーの。これまたアナデバ様元記事は、SSM2212がADALP2000に入ってないことを御存じないのかしらん。まあ、知ってて部品手配してないお惚け老人が悪いのよ。
この頃、老眼どころか、両眼球に問題をかかえておる年寄なので、部品の型番とか読むのが辛いっす。もしかして間違っているかも。。。
実機動作の確認
アナデバ様記事ではADALM2000での測定ですが、当方はDigilent Analog Discovery2です。まあ、どちらも似たようなもんだと。
まずは目標周波数付近、503kHzの正弦波を入力に加えて、VA、VB、VC、VDの各出力から位相のズレた出力が得られることを時間波形で確認。
位相特性を測りましたが、1度に1か所しか測定できないので、4本測って並べた画像が以下に。
まあ、コマケー違いはあるけれども、だいたい希望通りの位相差が測定できておると。まあ、シミュレーション済なのだからな。当然か。