特許の失敗学[2] 自筆明細書


「当社の知財状況は、以上のとおりでございます。」
「ところで、出願費用が結構あるけどなんとかならんのかね。」
「はい、知財部門でも明細書作成しておりますが、特許出願のうち~%は社外の特許事務所に委託しております。」
「そこは、キャッシュアウトを減らすことを考えんと。」
「技術者たるもの特許くらい自分で書かないとね。私の若いころは自分で特許を書いていたよ。」
「は、技術者の教育目的も含めて発明者の自筆明細書を検討いたします。」
というような会議結果がトップダウンで降りてくると、技術者が特許明細書を書く計画となります。この計画は失敗に終わる可能性が高いです。 “特許の失敗学[2] 自筆明細書” の続きを読む

モダンOSのお砂場(8) M5StickV、micropython

JosephHalfmoon

micropythonは言語処理系であってOSではないとお叱りを受けそうですが、このモダンOSのお砂場シリーズでは、Interface 2019年5月号の特集にならいmicropythonも「マイコンを制御するためのOS的な要素含む」としてモダンOSに含めております。ま、実際はM5Stack、M5Stick系の実装では、根本にFreeRTOSというモダンOSがいて、その上でmicropythonが走っているという階層構造ですが。 “モダンOSのお砂場(8) M5StickV、micropython” の続きを読む

IoT何をいまさら(52) M5Stack、Sleep、deepとlight

JosephHalfmoon

前々回、M5Stack GreyのLCDをオフにしたら、フル充電から約77分ほど動作しつづけたケースのグラフをお見せしました。しかし、M5.Powerモジュールの中にはもっと消費電力をケチれるAPIが準備されています。deepSleepとlightSleep。実際、lightSleep使ってみたら同様な条件で約397分も動作しつづけました。でもね、sleep、ちょっとクセがありそう。 “IoT何をいまさら(52) M5Stack、Sleep、deepとlight” の続きを読む

AIの片隅で(20) Kendryte K210がくる

JosephHalfmoon

別シリーズで、「M5StickV+出してくだされ、私は待っておりますで」などと書いてしまいましたが、結局、待ちきれなくなって買ってしまいました。

M5StickV

Kendryte K210 SoCプロセッサ搭載機、CPUはRISC-V、そしてEdge AI向けのNeural Network Processor(KPU)搭載であります。しびれるスペックだな。

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IoT何をいまさら(51) USB電力メーターで充電の様子を観察

JosephHalfmoon

このところ、M5Stack内蔵のバッテリ(機種 Grey、容量150mAh)の「放電」に注目して観察してきましたが、「放電」ばかりじゃまずい「充電」も見ておきたいと思いました。内部の端子に電流計つなげるのもメンドイ(いつものことですが)しと躊躇しておったところ、これまたお手軽ツールを手に入れました。USB電力メーターという一品。 “IoT何をいまさら(51) USB電力メーターで充電の様子を観察” の続きを読む

IoT何をいまさら(50) M5Stack、LCDのONとOFF

JosephHalfmoon

前回、バッテリが放電して動作しなくなるまでの様子をSDカードに記録できました。今回はLCDのONとOFFで、フル充電から、動かなくなるまでの期間とその期間のバッテリレベルの変化を比べてみたいと思います。でもね、LCDオフっちゃって「終わった」ことをどうやって知ろうかしら?

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特許の失敗学[1] 特許と論文


特許と論文
技術者や研究者にとって、特許と論文とは情報収集の手段であり、成果のアウトプットとして重要でもあります。これらの共通点はありますが、実務では大きな違いがあります。ネット上には「特許と論文の違い」で検索すれば、多数の記事を読むことができます。それら記事を参考にしつつ、Araha が考える特許と論文との違いをまとめました。 “特許の失敗学[1] 特許と論文” の続きを読む

IoT何をいまさら(49) M5Stack、バッテリ切れを測る

JosephHalfmoon

前回、M5Stackの充電状態とかバッテリのレベルとかを測れることが分かったので、今度はバッテリが放電しきってプログラムが実行できなくなるまでの様子を測ってみたいと思います。LCD画面ONとOFFとか、WiFiのON/OFFとかいろいろ比較したい条件があるのですが、まずは「素」のままで測定できるようにします。測定といっても何のことはない、SDカードに時間(ほぼ)とそのときのバッテリレベルを記録していくだけですが。 “IoT何をいまさら(49) M5Stack、バッテリ切れを測る” の続きを読む

IoT何をいまさら(48) M5Stack、Powerについて

JosephHalfmoon

前回、「お楽に」プロトを作ってみましたが、気になったのは消費電力です。内蔵の電池でどのくらいの期間動作するのだろうか?本当だったら色々な動作状態で電流を測りまくりたいところですが、設定メンドイ、気力もない。しかし、よくしたものでM5StackにはPowerというモジュールがあり、バッテリの管理関係がいろいろできるようになっています。まずは、その辺、ソフトで出来るところから押さえておこうじゃないの、と考えました。

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IoT何をいまさら(47) M5Stackでプロトタイプ作成、お楽に

JosephHalfmoon

団員から、投げかけられた課題があったので、それに対処できるようなプロトタイプ第1版を「ちょこっと」こさえてみることにいたしました。最近お気に入りのM5Stackを使ってです。プロトタイプ第1版自体は、とっても簡単に作成完了、なんと楽なことか。たかだか数時間の作業時間。ひと昔前、似たようなシステム作るのに何週間もかけていたような気がするのは悪い夢だったのでしょうか?しかし、プロトタイプ第1版は第1版、作りながらいろいろ改良すべき点も分かってきました。 “IoT何をいまさら(47) M5Stackでプロトタイプ作成、お楽に” の続きを読む

トホホな疑問(23) 今、StdOutどこ向いている?

JosephHalfmoon

今までそんなシチュエーションにならなかったのが不思議なくらいなのです。Windowsのバッチファイルの中で呼び出すつもりのPythonのスクリプトを書いていて、

標準出力がコンソールに向いているのか、どこかにリダイレクトされているのか知りたい

と思ったのです。この歳になるまでそんな事をついぞ考えないで生きてきたのですから、まずは幸せな人生であった、というべきでしょう。sysモジュールか何かで簡単に知れるんでないかい、と思ったのが間違いでした。

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モダンOSのお砂場(7) FreeRTOS kernelとAmazon FreeRTOS

JosephHalfmoon

前回、FreeRTOSの話をちょっと書かせていただきました。ただし、”FreeRTOS”といえば、まっさきに喧伝されている感のある Amazon AWSとの連携、Amazon IoTサービスといった話はまったくでてきませんでした。これは、別に無視していたわけでなく、FreeRTOS.ORGから入っていくと各種のマイコン、それもかなりリソースの限られたマイコンからでも利用可能な汎用のRTOSとしてのFreeRTOSのカーネルが中心であるためです。AmazonのIoT向けサービスなどの連携などを調べようとしたら、また、別なところへ行かなければならないようです。 “モダンOSのお砂場(7) FreeRTOS kernelとAmazon FreeRTOS” の続きを読む

特許の失敗学[0] 私の知財歴


「あなた、最近どんな失敗しました? 」
2019年末のNHKドラマ「ミス・ジコチョー~天才・天ノ教授の調査ファイル~」のヒロインが初対面の相手に尋ねる質問です。初対面でこの質問はドラマ演出と思いきや、最近の就職面接の定番の質問のようです。このドラマは「失敗学会」の監修とのことです。
NHKTVドラマ「ミス・ジコチョー」 – 失敗学会
http://www.shippai.org/shippai/html/index.php?name=news1078

「特許の失敗学」
は、私の経験から特許に関連する失敗を開示することにより、発明者の皆さんの他山の石としていただくことを目的としています。 “特許の失敗学[0] 私の知財歴” の続きを読む

モダンOSのお砂場(6) FreeRTOS、Windows上で練習

このところ別シリーズでM5Stackを扱っていることが多く、気になっていましたFreeRTOS。M5StackをArduinoIDE環境で使っていたら表立ってはFreeRTOSは現れてきませんが、「アプリ」プログラムを裏で支えてくれているのがFreeRTOS。Arduinoのような「一皮被せた」環境でなく、ESP32の開発環境を整備すれば直FreeRTOSが見えるようにできる筈ですが、今、あまり時間がなくメンドイ。もっとお手軽にFreeRTOS触ってみる方法はないものか?

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