SPICEの小瓶(4) SPICE NETLIST(テキスト)の読み込みと表示

Joseph Halfmoon

別件でDC解析をするのに、またLTspiceの日本語ヘルプを読んでいて思い出しました。テキストのSPICEネットリスト。LTspiceを使っていると回路図描いてシミュレーションというパターンなので忘れてますが、SPICEそのものはテキストベースのプログラムでした。回路図エディタや波形ビューワはフロントエンドのGUI。

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遥かな昔、初めてSPICE系統の回路シミュレータを使ったとき、テキストエディタでSPICEネットリストを書いて、シミュレーションをし、そしてテキストで出力される結果を「見て」ました。数値出力だけでなくプロットも出来たのですが、ラインプリンタ用にキャラクタでグラフを描くものでした。まあ、節穴で見ていたので到底立派な回路設計者になれる筈もなく、わずか2か月程でそちら方面は断念して今に至っております。

そういうわけで裏側でテキストベースのSPICEが動いていることは頭では理解しておったのです。しかし、HELPファイルの作者さんは容赦ないですな。DC解析のExampleとして提示されているのは、何の断りもなくテキストベースのネットリストでした。

だいたい、テキストベースのSPICEネットリストをシミュレーションのために開くのはどうしたら良かったのだっけ?

やってみれば簡単でした。普段、回路図ベースのファイル 拡張子 .asc を開くのに使っているウインドウで、以下のように、テキストのNetlists も開けるようになってました。拡張子としては、.cir、.net、.sp が使えるようです。とりあえずExampleのSPICEネットリストを.cirという拡張子にして読み込んでみることにいたしました。

OpenFile

読み込めば、冒頭のアイキャッチ画像の如く、LTspiceのテキストエディタウインドウが開き、NETLISTを編集できるようになります。

Exampleネットリストには、シミュレーションに必要な全てが記載されているので、そのままRUNすれば以下のような結果が得られます。

bsim3nmosResult

場合によっては、回路図描くよりも分かり易いんでないかい(個人の感想です。)

回路図をSPICEネットリスト表示

LTspiceには、作成した回路図をネットリスト変換してPCB設計ツールなどにイクスポートするための機能がToolsメニューにあります。しかし、SPICEネットリスト形式で表示する場合は、以下のメニューを使えば良いようです。SpicetNetlist

別件で描いた回路図をSPICEネットリスト表示したものが以下に(ファイルパスの部分のみ手変更してます。)

* SZ202101_npn.asc
Q1 N003 N001 0 0 2N3904
Q2 N002 N003 0 0 2N3904
R1 W1 N001 2.2k
R2 N001 N003 100
R3 Vp N002 4.7k
V1 W1 0 PULSE(0 3 0 0.0005 0.0005 0 0.001 10)
V2 Vp 0 {VP}
.model NPN NPN
.model PNP PNP
.lib ~Your install path~\LTspiceXVII\lib\cmp\standard.bjt
;tran 0.005
.STEP PARAM VP LIST 3.0 4.0 5.0
.dc V1 0 3 0.1
.backanno
.endぷ

外部プログラムでSPICEネットリストを出力して、LTspiceにシミュレーションしてもらう、なんていうのもOKかと。いろいろなケースを一気にシミュレーションしたいときなど良いかもです。まあ、アナログ分かってないから、やたらいろいろやりたくなるだけじゃないか、自分。

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