別件でDC解析をするのに、またLTspiceの日本語ヘルプを読んでいて思い出しました。テキストのSPICEネットリスト。LTspiceを使っていると回路図描いてシミュレーションというパターンなので忘れてますが、SPICEそのものはテキストベースのプログラムでした。回路図エディタや波形ビューワはフロントエンドのGUI。
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遥かな昔、初めてSPICE系統の回路シミュレータを使ったとき、テキストエディタでSPICEネットリストを書いて、シミュレーションをし、そしてテキストで出力される結果を「見て」ました。数値出力だけでなくプロットも出来たのですが、ラインプリンタ用にキャラクタでグラフを描くものでした。まあ、節穴で見ていたので到底立派な回路設計者になれる筈もなく、わずか2か月程でそちら方面は断念して今に至っております。
そういうわけで裏側でテキストベースのSPICEが動いていることは頭では理解しておったのです。しかし、HELPファイルの作者さんは容赦ないですな。DC解析のExampleとして提示されているのは、何の断りもなくテキストベースのネットリストでした。
だいたい、テキストベースのSPICEネットリストをシミュレーションのために開くのはどうしたら良かったのだっけ?
やってみれば簡単でした。普段、回路図ベースのファイル 拡張子 .asc を開くのに使っているウインドウで、以下のように、テキストのNetlists も開けるようになってました。拡張子としては、.cir、.net、.sp が使えるようです。とりあえずExampleのSPICEネットリストを.cirという拡張子にして読み込んでみることにいたしました。
読み込めば、冒頭のアイキャッチ画像の如く、LTspiceのテキストエディタウインドウが開き、NETLISTを編集できるようになります。
Exampleネットリストには、シミュレーションに必要な全てが記載されているので、そのままRUNすれば以下のような結果が得られます。
場合によっては、回路図描くよりも分かり易いんでないかい(個人の感想です。)
回路図をSPICEネットリスト表示
LTspiceには、作成した回路図をネットリスト変換してPCB設計ツールなどにイクスポートするための機能がToolsメニューにあります。しかし、SPICEネットリスト形式で表示する場合は、以下のメニューを使えば良いようです。
別件で描いた回路図をSPICEネットリスト表示したものが以下に(ファイルパスの部分のみ手変更してます。)
* SZ202101_npn.asc Q1 N003 N001 0 0 2N3904 Q2 N002 N003 0 0 2N3904 R1 W1 N001 2.2k R2 N001 N003 100 R3 Vp N002 4.7k V1 W1 0 PULSE(0 3 0 0.0005 0.0005 0 0.001 10) V2 Vp 0 {VP} .model NPN NPN .model PNP PNP .lib ~Your install path~\LTspiceXVII\lib\cmp\standard.bjt ;tran 0.005 .STEP PARAM VP LIST 3.0 4.0 5.0 .dc V1 0 3 0.1 .backanno .endぷ
外部プログラムでSPICEネットリストを出力して、LTspiceにシミュレーションしてもらう、なんていうのもOKかと。いろいろなケースを一気にシミュレーションしたいときなど良いかもです。まあ、アナログ分かってないから、やたらいろいろやりたくなるだけじゃないか、自分。