SPICEの小瓶(43) 勝手改ざんの2SC1815スパイスパラメータで実機特性に近付ける

Joseph Halfmoon

前回、手元にあった2種類の2SC1815のSPICEパラメータのシミュレーション結果と、2SC1815の互換品の実機特性を比較。帯に短し襷に長しな感じ。SPICE素人が手を出すまいと思いつつ誘惑には勝てませなんだ。SPICEパラメータファイルを勝手改ざん、実機特性に「近づけて」みました。やっつけ。信用ならんな。

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※ Analog Devices, Inc. LTspice を使用させていただいて動作確認しております。今回使用のバージョンは以下です。

XVII(x64) (17.0.37.0)

SPICEパラメータの勝手改ざんの件

SPICE素人のお惚け老人がやったことは、手元の2つのパラメータファイルをにらみつつ、設定数値に差異が大きいパラメータについて「間をとる」ような操作をすることで、前回2SC1815(の海外製互換品)の実機でとったI-V特性に「感覚的」に「なるべく」近づけるという極めてあやふやな操作です。信用ならないこと必定。よゐこは真似しないでね、の類です。

「ちゃんと調整する」のであれば、前回もURLを貼り付けさせていただきましたが、『sifoen』プロジェクト様の以下のページがお役立ちかと思います。

BJT-Spiceパラメータ設定

勝手改ざんの結果

以下が今回勝手に作成したSPICEモデルです。MY1815とな。

*Yet Anathor 2SC1815 model, DO NOT RELY ON THE PARAMETERS! IT'S EXPERIMENTAL.
.model MY1815 NPN(Is=130f Xti=3 Eg=1.11 Vaf=100 Bf=400 Ne=1.5 Ise=1.3p
+                Ikf=200m Nk=0.8 Xtb=1.5 Br=2.7 Nc=2 Isc=0 Ikr=0 Rc=0.65 Rb=25
+                Cjc=8p Mjc=0.35 Vjc=0.75 Fc=0.5 Cje=25p Mje=0.35 Vje=0.75
+                Tr=110n Tf=3.5n Itf=0 Vtf=0 Xtf=0)

まず「お手本」の実機取得のI-V特性(前回と同じ)が以下です。DUTcurve

これに対して、前回「その1パラメータ」のシミュレーション結果が以下に。

前回「その2パラメータ」のシミュレーション結果が以下に。

SIMokumura2

最後に勝手改ざんのMY1815のシミュレーション結果が以下に。SIM_MY1815

I-V特性だけなら「雰囲気」出てる気がしますが、この特性専用の「なんちゃってパラメータ」です。まあ、調整がムツカシーことは良く分かったので良かった。SPICE素人が手を出すもんじゃないっす。

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