
前回までアナデバ様のWeb記事『StudentZone』の2025年2月号(日本語版)の実習やってました。ハートレー発振回路です。諸般の都合で実習が尻切れに終わってしまったので、今回はLTspiceのExamplesフォルダ内を漁ってみました。定番「ハートレー」回路なら、きっと例題回路がある筈。ありましたぜ。
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LTspiceのExamplesフォルダ
LTspiceに精通された姉貴兄貴の皆さまは御存じのとおり、LTspiceのインストールフォルダの配下に examples なるフォルダあり、その中に多数の例題回路が含まれております。中でも以下のサブフォルダ
Educational
内には「勉強になる」回路多数。「当然ハートレー発振回路などあるんじゃね」ということで見やればありました。そのものズバリのお名前です。
Hartley.asc
まずはこの回路をロードして動かしてみます。
Hartley.asc 例題回路
回路図が以下に。
前回まで練習の回路とはことなり、「シーソー」の上にのって、ギッタンバッコン右左に動いて自ら動かすような(どういう例えだ?)回路っす。その駆動の元となっているのがJFET 2N5484です。
一方出力も異なります。電気的にはアイソレート。発振に使われるハートレー回路のインダクタと磁気的に結合した「相互インダクタンス」の側から出力とりだしてます。
まあ、こちらの回路の方が原理がわかりやすい?
シミュレーション結果の一部を拡大したものが以下に。なお、n001とn002のノードは上記回路図に赤字で書きこんであります。
一番上の緑がoutの波形。2段目がLC発振回路の両端のn001とn002です。一番下の赤がL4通る電源からの電流波形です。ほぼほぼ、綺麗に正弦波が出力されとる感じです。
2N5484
N-Channel JFET、2N5484は、上記のようにシミュレーション的には何の問題もありませぬ。しかし、実機で動かそうなどと考えると(メンドイのでホントにやったりしないと思いますが)問題あり。
既にディスコンの雰囲気
LTspiceに登録されているデータベース的には、JFET業界?の老舗、Siliconix社製品となってます。ただし、Siliconixすでになく、「Vishay子会社のブランド」になっておるようです。そのせいかWeb上でデータシートを検索するとみつかるのは、旧フェアチャイルド(現オンセミ)製の2N5484です。まあどっちゃでもいいけど。
みんな大好き秋月電子通商殿で検索しても、2N5484は見つかりませぬ。
ここで最近お世話になることが多い、Googleの生成AI、Gemini 2.0 Flash Thinking (experimental)様に、以下のようなお伺いをたててみました。
2N5484と同等のN-Channel JFETトランジスタを見つけてください
おお、代替品の候補あげてくれてるじゃん。ただ、型番からして「米国で人気」の製品ばかり。日本で一般的な「2SKなんちゃら」みたいなデバイスはリストされておらんのう。
でも流石の生成AIです。Gemini様に「2SKなんちゃら」しばりでお願いしたらちゃんといくつか列挙してくれました。しかしね、よく考えてみるとLTspiceのデフォルトでは「2SKなんちゃら」のSPICEパラメータは含まれてません。やっぱ、米国製品で選んだほうがお楽。
ということで最初に上がっている J113 で入手性を調べてみました。J113、デフォルトのLTspiceのデータベースに含まれています。LTspiceデータベース上は、これまた、JFET業界?大手、Linear systems社(LIS、正式名称はLinear Integrated System, Inc.)製品みたいです。秋月殿を調べてみるとJ113はありませんでしたが、「兄弟デバイス」のJ112が販売されてました。
なお、これまたLIS製ではなく、旧フェアチャイルド(現オンセミ)製みたいです。まあいいか。大は小を兼(ねてほしい)ということで2N5484をJ112で置き換えてシミュレーションした結果が以下です。
なんだか、一番上の黄緑の正弦波が微妙にねじ曲がっているような。。。その原因は、真ん中のLC共振回路の両端が微妙に非対称だからか?要調整じゃね。ま、アナログ素人老人には手に負えるものではないな。諦めるんかい。JFET買わんのか?折角調べたのに。