
アナデバ様のWeb記事『StudentZone』の2025年7月号(日本語版)の実習初回です。LC発振回路の実習は続きます。前回までペルツ発振回路でしたが、今回からはパルス発振回路にかわります。矩形波(パルス)で発振期間を制御可能なLC発振回路です。リンギング発振器と呼ばれることもあるみたい。
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Pulsed Oscillator
Web記事へのリンクが以下に。
ざっくり言うと、矩形波で「弾いてやる」と発振が開始されて発振信号が出力されるような発振回路っす。典型的な回路では発振回路に正帰還が存在しないので、発振を指示する波形の周期の終わりが近づくと正弦波の振幅が減衰してしまうのだとか。
まずはシミュレーション
最近、まずはシミュレーションしてみよ、みたいなご指示が記事に書かれていることが多かったのですが、今回の実習ではそれはありません。即座に実機回路に突入してます。当方はそうすると「間が持たない」ので、いつも通りで「まずはシミュレーション」から。
なお、Vgate信号に与えている入力信号波形は以下です。
50kHz Duty だいたい50% 0.7V振幅、オフセット0V
そして今回も「狙い目」の発振周波数は約1.59MHzくらいです。
緑色がVgateに与えている入力波形で、赤色がVoutの出力波形です。Vgateがロウ期間で発振が起こって出力され、Vgateがハイになると発振が止まってます。
上記の波形の発振部分を拡大してよく見えるようにしたものが以下に。
カーソルあてて周波数を測ると、だいたい1.56MHzくらい。まあまあ計算値どおりな感じ。パルスを加える度に発振(制御されたリンギング)しているから、目標通りですか。