SPICEの小瓶(78) LTspice、{Educational} 移相発振回路

Joseph Halfmoon

LTspice配下のExampleフォルダ内Educationalフォルダ所蔵の回路図を巡回中。前回はMonteCarloでした。 今回は位相シフト型の発振回路デス。 忘却力の老人はしかとは覚えてませんが、どこかでやったような。まずは過去回をほじくりながら、Exampleのシミュレーションを実習させていただきます。

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※アナログデバイセズ社のLTspiceのガイド、ヒント、便利な情報については以下へ。https://www.analog.com/jp/resources/design-tools-and-calculators/ltspice-simulator/ltspice-recommended-reading-list.html

別件シリーズに登場の位相発振回路

心の奥底に引っかかっていたのは以下の別シリーズの過去回でありました。

定番回路のたしなみ(38) OPアンプ、移相発振回路でウエイブフォームを

約2年ほど前の過去回なのですが、忘却力の老人は「さっぱりと」忘れておりました。自分のサイトを検索しまくってようやく発見。情けないっす、忘却力。

上記過去回と今回の以下のLTspiceのEducationalフォルダ所蔵のExample回路

phaseshift.asc

を見比べてみると、基本は同じみたいです(よってこちらでグダグダ説明など不要ということかい?)回路の出力をRCネットワークで位相シフト(180°)してやり、反転アンプの入力に突っ込んでやると。反転アンプなので、ここでも位相は180°シフト。合わせて360°クルリンパという塩梅。このとき、RCネットワークを通過して減衰してしまった信号を反転アンプで元の波形と同じになるだけアンプしてやれば、ああら不思議、発振が続くよ、と。

ただし、上記の過去回の回路ではアンプ部分にOP07オペアンプを使った反転増幅器を使ってました。素人老人には分かりやすい「オペアンプの基本のキ」の字の回路っす。一方、今回のExample回路も分かりやすい回路ではあるのですが、バイポーラトランジスタ2N2222をつかったディスクリートな回路っす。それにアンプの入力バイアス部分とRCネットワークの3段目が重なっているような?呼吸するようにアナログしている人の回路みたい。今回の回路図にお惚け老人のコメントを書き加えたものが以下に。PhaseShift_circuitEC

 

シミュレーション結果

さて上記の回路のシミュレーション結果が以下に(時間軸の一部のみ拡大してとりだしてます)PhaseShift_sim

カーソルをあてて、上記グラフから読み取った発振周波数は約725Hzとな。一方、過去回でも使ったRCネットワーク部分の周波数を求める計算式からは約650Hzという値が出てきます。桁はあってるし、まあまあ近い値だからOK。その差を追求せんのか?いつものヘタレだな。

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