前回、前々回と非同次の2階線形微分方程式を練習してきました。前々回は右辺のQ(x)が「特定の形」なら未定係数法で解ける、前回は「特定の形」の積の形であっても解けると。そして今回はその最終形態ですかね、「特定の形」の線形結合であれば、これまた解けると。しかし、当方では端から伝家の宝刀 ode2()関数にお任せ。
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※数学のお勉強のための以下の教科書の例題をMaximaの練習に使わせていただいております。ただし御本家『培風館』様のホームページで検索してみるも掲載されていないようです。絶版? そのため以下のリンクは『Amazon』の通販ページであります。ご注意を。
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今回の微分方程式
今回、教科書で解法をお教えいただいている微分方程式の形は以下です。
y” + ay’ + by = k1Q1(x) + k2Q2(x)
ここでQ1(x)、Q2(x)は「特定の形」である多項式、三角関数、指数関数および、それらの積の形です。これの定数k1、k2倍の1次結合k1Q1(x) + k2Q2(x)に重ね合わせの原理を適用でき、Q1(x)、Q2(x)だけの個別の非同次方程式の特殊解が求まれば(前回、前々回の方法で)、上記の特殊解もまた求まり、ついては一般解にいたるというのが教科書のお教えです。
ありがたいお教えをまたもやバイパス、ひたすら ode2()に他力本願。
問題8.5の4
以下、一般解を求める練習問題からです。くだくだ言わず ode2()使って、結果をexpandすれば教科書的な解となります。
問題8.5の5
次も一般解を求める練習問題からです。教科書的な「おこたえ」の形にするには上記の手順にもう一ひねりして、「任意定数をまとめる」もう一手が必要とな。おまとめは ratsubstで一撃。