
LTspiceのexampleフォルダ配下のEducationalには「現物デバイス相当」のモデルが格納されてます。前回はアナログタイマNE555の「バイポーラ・トランジスタ」レベルのモデルでした。今回は電源IC、定番中の定番、78xxシリーズのリニア・レギュレータです。最近は使わんかも知れんけど。
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シリーズ・レギュレータ(リニア・レギュレータ)78xxシリーズ
78xxと言えば定番の、しかしちょっと古典的なレギュレータICです。+5V、+12V、+15Vといった直流電源を作るときに活躍する三端子のデバイスです。ぱっと見、放熱器のとりつけられるデカいトランジスタという感じ。+5Vのときは7805、+12Vのときは7812、+15Vのときは7815という感じで型番を唱えます。現物を実験している過去回記事が以下に。
定番回路のたしなみ(12) ド定番?リニアレギュレータ7805で5V電源にレギュレーション
上記ページには7805(LM7805ではなく同等品ですが)の現物写真も記載してます。また、みんな大好き秋月電子通商殿の 7805 (LM7805ではなく同等品ですが)の通販ページが以下に。
https://akizukidenshi.com/catalog/g/g108678/
いつものようにGoogleの生成AI、Gemini 2.0 Flash様に、シリーズレギュレータの動作原理についてご説明いただきました。
モバイル機器バカリな最近は、+5V、+12Vといった電源電圧自体がちょっとマイナー(個人の感想です。)それより、なにより低消費電力も求められるので古典的なシリーズレギュレータ78xxなどより、LDOと総称されるようなレギュレータばかりのような気もします。同じくGemini様に解説していただいたものが以下に。
Educationalフォルダ所蔵の LM78xx 相当回路
LTspiceのexampleフォルダ配下の Educational/LM78xx.asc として格納されている回路は以下です。
3端子のデバイスの中に隠れている回路がオレンジ色の四角の内側の回路らしいです。
回路図自体は78XXとXX表記なのは、このファイル1つで以下3種類のデバイスを兼ねているからみたいです。
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- 7805
- 7812
- 7815
右下の方の .step param文で赤丸つけた抵抗R3(パラメータ的にはRx)の値を3通りに変化させてます。赤丸部分の注釈にあるとおり、その値によって上記の3つのデバイスの動作となるみたいです。
上のグラフでは、7805相当の5V出力設定のときの電圧(緑)にカーソルあてて測定してます。
ご所望の電圧が得られているみたい。