SPICEの小瓶(68) LTspice、{Educational} コーンフィルタ

Joseph Halfmoon

LTspice配下のExampleフォルダ内Educationalフォルダ所蔵の回路図を経めぐってます。今回も前回に続きLCバンド・パス・フィルタ(BPF)です。コーンフィルタとな。前回はmHz単位の低周波信号相手のフィルタでしたが、今回はMHz単位の高周波相手にバンドパスするフィルタです。通過周波数の調整機能付きね。

※「SPICEの小瓶」投稿順インデックスはこちら

※アナログデバイセズ社のLTspiceのガイド、ヒント、便利な情報については以下へ。https://www.analog.com/jp/resources/design-tools-and-calculators/ltspice-simulator/ltspice-recommended-reading-list.html

Cohnフィルタ

今回練習させていただく回路は、Cohn.asc です。以下のような回路です。老人が勝手に書き加えた赤丸、緑丸は、とりあえず無視してくだされ。CohnFilterCircuitEC

上記の回路を例によって、Googleの生成AI、Gemini 2.5 Flash様に「そのまま食わせる」と、その動作は以下のように推測されました。geminiCohn2

バンドパスかバンドストップか判断しかねてらっしゃるみたいですが、10MHzから、22MHzの範囲でAC解析することから、その範囲が対象のフィルタだと見抜いてます。

上記は流石Gemini様と感心。しかし、上記の回路図で1か所、赤丸の部分についてはうまく解釈できずに間違えてました。geminiCohn1

部品名とパラメータに同じC1、C2、C3みたいな表記を使っているために起った間違いみたいです。緑丸のC1、C2のところはパラメータもC1、C2なので誤認識されておらず、C4、C5のところは同名のパラメータは存在しないので、これまた誤認識されていないようです。部品名C3のところのパラメータC1という赤丸部分が誤認識。まあ、人間(LTspiceも)であれば、パラメータはパラメータとまちがえんと思いますが、文字列(トークン)に引きずられるGemini様は混乱するみたいです。

なお、トリマーコンデンサの値を調整するのに使っている以下の表記方法、「カッケー」、「こんど真似しよう」と思いましたが、Gemini様はその意味を把握しているようにみうけられます。ホントか?trimerPosition

さて、Cohnフィルターについて、改めてGemini様に解説願ったものが以下に。geminiCohn3

今回は水晶振動子でなく、LC回路で構成してますが、まさに上記のとおり高周波回路でのバンドパスフィルタとしてのサンプル回路っす。

シミュレーション結果

上記回路のLTspiceシミュレーション結果が以下に。CohnFilterSimEC

上記のように15.5MHz付近を中心として、約1MHzほどの周波数範囲を通過させてくれてるみたいです。

SPICEの小瓶(67) LTspice、{Educational} LCバンドパスフィルタ へ戻る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です