前回は脇道にそれた挙句の半分失敗、今回は気を取り直してのアナデバ社(ADI社)のWeb記事「StudentZoneを端から読む」の2018年2月号に復帰であります。ただね、予定通りに進行してしまうと、書くことが無いデス。
※「お手軽ツールで今更学ぶアナログ」投稿順 indexはこちら
ついつい期待してしまうのが、アナログの深淵をのぞき込むような深いお言葉、あるいは予想外の挙動などであるのです。しかし、今回対象記事は以下であります。
「ADALM1000」で、SMU の基本を学ぶトピック 2: 線形性/重ね合わせの理
原理原則、逃れようのない物理法則、数学どおりの動作が比較的簡単に体験できるアレです(簡単でないときだって物理法則も数学も厳密に成り立っているのでありますが、ちょっと複雑になるとやっているご当人に分からないだけ。)現実の回路で線形性がどこまで成り立つか、と考えると難問ですが、まあ、手元で抵抗に数mAの電流を流して測定している分には「重ねの理」成り立たないわけがないです。
そういえば、上記のADI社記事のタイトル「重ね合わせの理」ですね。Webしらべると結構「重ね合わせの理」が多い感じがします。遥かな古代、私が大学の初年級あたりで習ったときは「重ねの理」だった気がするのですが。実際Web調べると「重ねの理」と書いているページも無いわけでもない。これは歴史的なもの、それとも流派的なもの?
閑話休題、今回の記事は、全体が設問のようなもので、実際に回路を作って(抵抗3本たらいうものですが)ADALM1000(M1K)で数通りの測定をし、表を穴埋めし、グラフを描く必要があります。淡々とできる実験ですが意外と手間かかりました。前回のようにお答えの記載すらWeb上に見当たらない、ということはありません。お答えは以下に。
February StudentZone Quiz Solution
でも読んだら分かりますが、お答えらしいお答えは無く、各自測定結果を考察してリプライ投稿してね、という呼びかけみたいな感じです。ただ残念なことにどなたもリプライされていないようです。
私も言われるままに課題のケースを設定して測定してみました。もちろん前回の問題(CH-Bに電流を流し込む)は避けるように注意して測定しました。
課題のグラフはこんな感じ。線形。
表を埋め、「重ねの理」ほぼほぼ成り立っていることを確認いたしました。確かに、細かくいうと測定値の小数点以下4桁目、mV単位のところで微妙に数値が違います。この辺をガッツリ考察したら立派な人になれるのでしょうが。。。
ついつい本題でもない「何かトラブル」ないか、などと気が散ります。ふと気づけば 制御ソフトウエアである Alice M1K DeskTopの波形ウインドウでなく、コンソールウインドウ(普段わざわざ開いたりしませんが)にエクセプションが多数発生してトラップされていることに気づきました。Aliceの波形ウインドウ見ている分には、裏で例外が起きているようなそぶりはまったくないのですが。こんな感じ。
いままで気づいてなかったです。「重ねの理」の壁の前で気が散ったおかげです。
しかし、ま、原因はすぐにわかりました。例えばAWGウインドウです。今回は上記の「線形」なグラフを測定したりするために、わざわざ1回1回手作業で電圧を設定していました。当然、キーボードから記入済の以前の設定数字を消して、2押して、ピリオド押して、5押してって感じでオペレーションしています。見れば、その途中の未完成な文字入力が例外を起こしているのでした。GUIが1文字1文字に反応して解釈してくれているだけの話。最終的な値が入れば無問題。
ちょっと何か良からぬことが勃発したかと「期待」してしまいましたが、何ほどのこともありませぬ。今回は淡々と課題終了としてしまいました。次回はどうか。でも、まだしばらく基礎編が続くのだよね。