Literature Watch Returns(6) ヒューズでまる1冊、アナログウエアNo.9

JosephHalfmoon

トラ技の読者であれば、ご存知かと思いますが、時々、付録に小冊子「アナログウエア」というのが付いてまいります。赤い本です。小冊子といっても、本誌と同じサイズで70ページほど、それに本誌と違って広告は表紙と裏表紙の表裏に限られるので、結構読み応えのある分量です。トラ技2019年7月号には、No.9という号がついてくるのですが、

まるまる1冊ヒューズの本

でした。これがとても面白かったのです。

ヒューズ、実はほとんど意識の外でしたが、立派な電子部品であります。流石にボタン電池応用みたいなことをやっているとお世話になることは無いような気がしますが、電池でもリチウムイオンの2次電池であれば必要でしょう。AC電源であればまずは必須。自動車などは1台に数十個も使われておると。あまねく広い製品に組み込まれています。勿論、これ命で頑張っているエンジニアの方も多数いらっしゃる筈ですが、機能、性能といった目立つ部分でないので、あんまり表に出てくることはないように思われます。だいたい、私自身、

自分で最後にヒューズ交換したのは10年前くらい

忘れもしません。加州サンノゼへ出張とて、現地である装置の評価試験などやっており、そうしたらその中核部品についていたヒューズ、昔風のガラス管のやつ、が切れたのですよ。誰の設計がまずかったとは言いますまい。旅費を使って米国まで来ているのにデータが取れなかったら一大事。巨大なフライズ・エレクトロニクスのお店とジャンク屋(サニーベールだったと思う)に行った記憶があるので、そのどちらかで代替のヒューズを買って事なきを得ました。言っちゃ悪いですが、たかがヒューズ、されどヒューズ、思い知りました。

でもね、その後、約10年、ヒューズ忘れてました。まずは、幸せな人生だったと言っておきましょう。しかし、この赤い本を手にとってみれば、

なんとヒューズとは、奥深いものか

壊れて初めて役に立つ、電子部品としては普通ではないものであります。一種、葉隠れ的な。ぜひ一読をお勧めします。

しかし、赤い本に黄色い背景で

門外不出!永久保存版

とある「アオリ」の文字は何でしょう。永久保存版は良いとしても、門外不出というのはそれぞれ買ってしまっておいてね、ということですか、と心の中でツッコミを入れました。

中身70ページのほとんどがヒューズの話で費やされているのですが、イントロの頭だけ、ヒューズは奥にちょと引っ込んでいて、

自動車のサージ対策

なんであります。発生原理から説き起こし、対策部品などを説明しています。やはり、自動車、車載とかに触れないと今時な読者の興味をひかないからでしょうかね。自動車だけでなく、いろいろな各種の保護素子についても、ヒューズと一緒にして各所で解説されているので、読めばヒューズだけでなく勉強になります。お得です。

保護素子でももう一冊

作ってもいいのでないかい、とも思うんですが、どうでしょう。

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