「続」というほどの「続」じゃないんでありますが。前回、「動いた」などと唱えながら、実際には部品がちょっとトラブッたために(オノレの不注意ですが)片肺飛行の波形しかお見せできなかったです。本日は、ちゃんと2相で動作しておるところの波形をばお目にかけます。「古代技術」2相ノンオーバラップクロックについては前回をご参照ください。
※かえらざるMOS回路 投稿順 INDEX
まず、前回の末尾で顕微鏡写真まで掲げてしまった「2か所半田付け忘れていた」トラ技付録基板のインバータ、半田付けをいたしましたよ。そしてハデに光り輝くLED付きのインバータには退場いただき、交換いたしました。そして、ワイヤストリッパで単線を毟り、「近傍」用のジャンパ線をかなり作りました。ブレッドボード用のジャンパ線、いつも不足するのは「近傍」用ばかりです。以前まとめて買ったジャンパ線のうち、長いものは袋も開けずにそのまま。チマチマした回路しか作らないからでしょうかね。
そして、前回接続していなかったPH1の出力段をディスクリートMOSトランジスタを載せた変換基板(BOB基板というべきか)で追加しました。これで前回 LTspiceしたとおりの回路にようやくなりました。さらに、前回は、アナデバ製ADALM1000(M1K)にお願いしていた
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- 電源
- 信号ジェネレータ
- オシロ
をDigilent製Analog Discovery2に変更しました。前回、迂闊なことに回路作りながら気づいたのです。M1Kはオシロ2CHあるとは言え、信号ジェネレータとオシロが同じ端子になっているので、自分で元クロックを生成しながら、回路から出てくるPH1とPH2の2つの信号をオシロで観察することができませぬ。しかし、Analog Discovery2(多分、アナデバADALM2000も同じ)であれば、上記の3つの機能はそれぞれ独立した端子に割り当てられているのでOKっと。
そうしてできた実験用の回路は上のアイキャッチ画像を御覧くだされ。
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- 電源は+5V
- 入力信号は1kHzの方形波。振幅2.5V、オフセット2.5V、デューティ50%
こんな設定で、動かした波形がこれであります。
2相クロックのハイとハイの隙間に両方がロウになる時間が確保されているのがハッキリ見えますな。ノンオーバラップクロック。
この「勿体ない時間の隙間」を測ってみます。まずは、古いAnalog Discovery2のソフトでも使えた測定用のカーソルで。
だいたいハイの期間が50μsくらい削られている感じ。しかし、Analog Discovery2の更新したソフトウエアには、もっと便利なMeasurementsという機能があったのでした。ポチっとするだけで、信号のデューティなど各種データは思いのまま?PH1とPH2の両方の数字を見てますが、どちらも大体
46%のポジティブ期間、54%のネガディブ期間
で、バランスとれているようです。例によっていい加減な「なんちゃって」構成なのでもしかするとPH1とPH2でバランスが取れてないと嫌だな~と思っていたのです。案ずるより産むがやすし?いや、単なる幸運か。
まあ、とりあえず2相ノンオーバラップクロックが作れたので、この信号の先に古代のダイナミックなMOS論理回路を作って実験してみたいと思います。