部品屋根性(38) ラズパイZeroオフィシャルケース、お買い得?

Joseph Halfmoon

この投稿、1週間ほどまえにちょっと書きかけたところで中断してました。ラズパイZeroのケースのネタなのに、ケースに入れるRaspberry Pi Zero Wが動かなくなってしまったから。折角ケース付属のFPCつかってカメラをZeroに取り付けてWiFiで運用しようと思った矢先にです。

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以下の投稿でRaspberry Pi 3 modelB+から 番号なしのmodel B+(初代ラズパイ、「1」とも)にカメラを接続しなおしました。

IoT何をいまさら(78) PIRセンサでPiCameraのシャッタを押す

しかし、有線LANしかない初代ラズパイB+では配線の問題で置きたいところにおけません。そこでやっぱり無線LANで運用できるラズパイZeroに手持ちのカメラを取り付けたかったのですが、問題は「フレキ」でした。ラズパイ 1/2/3/4とZeroには同じカメラ・モジュールを接続可能ではありますが、カメラと本体ボード間の「フレキ」の幅(と端子)が違います。新たにZero用のケーブルのついたカメラを買うか、それともZero対応のフレキのみを買うか?調べていたら気付きました。ラズパイZero用の「オフィシャル・ケース」にカメラ用のフレキが付属しているではありませんか。ケースが販売されていることは以前から知っていました。しかし「どうせ信号線を引き出したりするのだからケースなんて要らないよ」とノーマークでした。以下のような関係と認識しました。

    • 単体のZero用フレキのお値段>Zero用ケースのお値段
    • 単体のZero用フレキの長さ>Zero用ケース付属のフレキの長さ

長さが短くても良いのなら、ケース買った方がお得じゃね。そういうことでケースを購入させていただきました。(下の写真のうち、右端のRaspberry Pi  Zero Wに自分でピンヘッダ半田付けしたもの、はケースには付属していないので念のため。)

officialCaseそして以下が欲しかったZero対応の「フレキ」の拡大写真です。左がカメラ側、右がラズパイZero側です。ラズパイZero側は幅が狭くなっているけれど、ピッチはもっと狭くなっていてラズパイ1/2/3/4より端子数が多くなっています(けれど結線されていない)

ZeroFPCなお、ここまでラズパイ1/2/3/4用のケーブルも、Zero用のケーブルも「フレキ」「フレキ」と一緒くたの呼び方で片付けておりましたが、正しくは、

    • ラズパイ1/2/3/4用のケーブル = Flexible Flat Cable (FFC)
    • ラズパイZero用のケーブル = Flexible Printed Circuit (FPC)

と呼ぶべきなようです。因みに「液晶関係者」の方々は、後者のFPC「フレキ」上に針のように細長い液晶ドライバICが貼り付けてあったものを思い出されるかもしれません。Zero用のケーブルには余計なものは載っていないですがFPCだと思います。なお、FPCとFFCについては、以下に非常に分かり易い説明が書かれていたのでURLを貼り付けさせていただきます。

フレキの基本!メカ設計者から見たFPCとFFCの違いについて

さて、ケースを購入、「フレキ」も手に入ったので、早速ラズパイ1B+に設置してあったカメラを取り外し、ラズパイZeroに設置しなおしました。これでOKと思って電源入れたのですが、

ラズパイZeroにSSH接続できません

無反応。ここでケースの欠点の一つに気付きました。ラズパイZeroが動作していることをボード上で唯一表示できるデバイスはカメラコネクタ近くの緑のLED1個です。しかしケースに入れるとこれがほとんど見えない(付属の3種のフタのうち、拡張端子を取り出す穴の開いているものだとその穴からナナメに覗くと辛うじて見える。)LED光らないと動いているのだか、どうなんだか分からない。カメラの取り付け方に失敗したかと焦ってケースを一旦バラす作業をして傷を大きくしました。

ラズパイZeroボード上の「フレキ」コネクタの「ロックパーツ」、ナナメに折り曲げてしまってツメが片方折れてしまいました。弱いから丁寧に扱ってね、という注意は頭に入っていたものの、焦りが上回ったためであります。結局、今も折れたままですが、爪が無くても押し込みさえすればフレキの電気的な接続は確保されているようです。ただ外れやすくなっているので、しかたなく「テープ止め」で見苦しく使っています。トホホ。

ケースから外してLEDが見えるようにして電源再投入しましたが駄目です。ラズパイZeroはボードが小さいこともあってか、他のラズパイが搭載しているような電源ONを示すようなLEDがありません。電源自体に問題ある場合も多い(初代ラズパイ、model Bでないやつで何度か経験しました)ので、念のためその電源をラズパイ1B+に接続したら全然OK。電源容量が小さいとトラブルの元ですが、一応余裕もたせた5V3A品です。気を落ち着けてテスタでZeroの拡張端子の5V, 3V3を当たりました。生きてました。3V3も来ているということはとりあえずレギュレータは生きていて主電源OKの筈。いつもチカチカしている緑のLEDですが、あれはOSがブートできないと光らないのだろ~。調べてみるとSDカードにアクセスしているときしか光らないっぽいです。

Pi Zero status LED meaning

SDカードかあ、このラズパイZero、しばらく箱の中で眠っていた。SD酷使してFlash自体が不良になったとは考えずらいです。腐った?

ラズパイZeroからmicroSDカードを取り外し、PCで読んでみました。昔のインストールなので、NOOBS使っております。NOOBSのパーティションはPCでも直接読めるようでした。読めたので物理的にmicroSD自体が壊れているということはないようです。RaspbianOSのパーティション内の重要ファイルが壊れているのか?しかしZeroのOS再インストール、メンドイよな。。。

なんどかmicroSDカードをアダプタカードに刺したり外したりした後、再びラズパイZeroに戻して電源を入れてみました。

緑のLED点灯、RaspbianOS起動、ラズパイカメラのテストプログラムで写真とるのもOK!

microSDカードとカードスロットの間の電気的な接触が悪かった?抜き差しで接点復活した?真の原因は不明であります。今のところカメラ背負って問題なく動いています。なんだかな。。。まあ、ケースはいろいろあったけれどもお買い得かも。

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