後1回「読み物」ありと思いつつ、今回は途上で断念、次の次に進んで「お手軽ツール」再登場による実験シリーズ再開いたしました。ともあれしばらく使用していなかったお手軽ツール(M1K)、ちゃんと動いてくれるのか。不安を残したまま再起動。ついでにこのところご無沙汰のLTspiceも再起動。
※「お手軽ツールで今更学ぶアナログ」投稿順 indexはこちら
アナデバ社(ADI社)のWeb記事 StudentZone を端から順番に読んでおりますが、今回は2017年11月の回となります。一応読んだことは読んだです。
StudentZone 2017年11月
この回のテーマは「コンバータ」です。AD「コンバータ」あるいはDC「コンバータ」、どっちでもあり。ちょっと抽象的。『「帯域幅」とは何なのか?』受験勉強的?回答としては 3dB下がったところの周波数の上限下限の間の幅、みたいなものが頭を過りますが、当然、それを問うてはおらないのであります。もっとソクラテス的? 特に高速コンバータであります。多分、SDRとかに出てきそう。信号処理的、数学的。
高速コンバータの「帯域幅」とは何なのか? ――この用語の意味を理解する
読みました。そして宿題も考えました。特に今回は文章で答えるような課題なので、本文読んで該当箇所を引用すれば回答文は書けそうでした。
November StudentZone Quiz Solution
でもね、短い本文読んで、「分かったか」と言われると、全然身に染みてないです。良く分かっている人は抽象的な説明を一度読めば、即座に具体例に適用できる理解が得られるのでしょう。この凡人は、具体例を繰り返し積み上げていかないと抽象的な理解のレベルまでたどり着けないです。また後で具体的な問題に行き会ったら、そのときまた噛み締めます。今回はペンディングということで。
StudentZone 2017年12月
さて、1回飛ばしてしまったので、ついに2017年12月に入りました。ここからADALM1000(M1K)を使った実験シリーズ開始であります。第一回は以下です。
SMU = Source Measure Unit です。電圧源/電流源であり、電圧計/電流計でもあり。この回は以前に取り上げさせていただいたこともあり、今回は流します(そんなんで読んだことになるかい。)課題の解答へのリンクはこちら。
December StudentZone Quiz Solution
課題をみながら、太陽電池パネルが手元にないのがちと残念に思われました。それに2次電池も。課題の最後をみれば、以下のデバイスに興味がひかれます。ADP5091/2。
MPPT と充電管理機能付き超低消費電力のエネルギー・ハーベスタ PMU
MPPT=最大電力点追従だそうです。SMUを使って最大電力点を探るところからの応用。現物あればIoT用に評価したいところ。
ADALM1000(M1K) の再起動
さて、本文を流してしまったところで、「取り組んだ」のはアナデバ製ADALM1000(略称M1K)の再起動であります。
結構、長いこと「遊ばせて」ました。その上、「遊ばせる」直前、いつも使っているPC上での動作に?なところがあり、別なPC上に移設していました。今回、いつものPCに戻しましたが動作するのか?実験材料は上記の2017年12月号にでてくる。ダイオードのI-V特性の測定です。
測定には左のようにSMUをA/B2チャンネル使用。片方は0Vから5Vに、もう片方は5Vから0Vに電圧駆動。するとDUTからみると-5Vから+5Vまでの範囲で電圧かかったことになる、というM1Kお得意の方法であります。
測定対象のDUTとしては、後ろの方に回路図ありますが
- 1N4148ダイオード
- 100Ω抵抗(電流制限用)
の直列回路であります。まずはM1Kを時間軸(オシロスコープ)で動かしてみました。2017年12月号所載の図3と「ほぼ同じ」になるように設定を調整してみました。こんな感じ。
だいたい同じだな(浅はかな)。ということで、ダイオードのIV特性を描かせてみることにいたしました。
IV特性を描くにはX-Y PLOTのウインドウを開き、X、Yに適切な値をアサインすればよろしいのであります。
直接測定できるのはSMUの電圧と電流です。しかしターゲットにはダイオードと抵抗が直列接続しているので、電流はよいとしても抵抗での電圧降下分を差っ引かないとダイオードにかかる電圧が求まりません。そこでMATH機能を使って、X,Y設定します。
するとようやく、本文の図4と「似た」グラフを得ることができます。でもね、ちょっと変。
図4だと、スレッショルド以下では電流はほぼ0mAの筈が流れているように見える。何か設定間違えたか?でもオシロのグラフをよく見ると確かに僅かに流れている。なぜ?測定がわるいのか、本当に電流ながれているのか、要追究。
LTspice の再起動
現物の追究の前に、もう一つの懸案であった、LTspiceの再起動(再稼働というべきか)やってしまいました。LTspiceお使いの方はご存じでしょうが、しばらく使用していないと 「xx日もアプデしてないぜ」的なご指摘があり、アップデートを促されるのであります。今回かなり時間経過あり、要アップデートのファイル多し。
ま、回路は簡単なのでシミュレーションの設定は簡単。
後は、グラフを眺めればよいっと。しかし1N4148を流れる電流をプロットしたグラフは思ったのと違います。
X軸にデフォルトでとられている電圧はV1のところの値
なので、R1+D1分です。M1KでのIV特性同様、D1だけの電圧をX軸に取らねばなりません。X軸を変更するのどうするのだっけ?X軸あたりにカーソルを持っていき、カーソルがメジャーに変わったら、設定を変更すればよかったです(その前にダイオードの電圧がV(n002)だというのを調べておかないとダメですが。)
LTspiceで求めた1N4148の電流電圧特性はこちら。
こちらはスレッショルド以下で0mAだし、図4に近いです。なお、本文ではダイオードの型番書いてないです。
「追究」の件はおいおいだな。。。