前回アナログ・マイクロフォンを追加、ようやく残響生成器を実際に動かしてみることができるようになりました。スピーカは100円ショップのものを第20回でもつかったスピーカアンプで駆動してみました。確かに残響しています。マイクを叩くと長い地下道でコツコツ歩いているような効果音?つくれました(末尾に音声添付。)
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以下は、勝手に手習ひさせていただいております教科書へのリンクです。
三上直樹先生著、工学社『「Armマイコン」プログラムで学ぶデジタル信号処理』
上記教科書の「6.2 残響生成器」です。第21回、第22回と要素部品についてScilabで計算してみました。今回は実際に三上先生のソフトウエアをArm Mbed環境でST Microelectronics製Nucleo-F446REボード用にビルドし、動作させてみる回であります。なお、三上先生のサンプルプログラムは、Arm社のMbed Webコンパイラ環境で公開されているので、登録すれば誰でも参照することができます。
ビルド結果
ビルド結果を以下に示します。以前の例題に比べるとプログラム複雑になっているような気もするのですが、容量余裕っすね。三上先生のお陰か。
しかしそれにしてもMbed Webコンパイラ速いです。あっという間にビルドが終わってオブジェクトファイルがダウンロードされてきます。最近、別シリーズでローカル環境でのMbedのビルド(ターゲットボードはF401RE)もやっているのですが段違いの速さです。必要なものは全てコンパイル済なのでしょう。
実験用のハード構成
三上先生の教科書から1文引用させていただきます。
実行結果は、書籍の上では表現できないので、プログラムを実際に作って、音響信号を入力し、出力信号を音に変換して、効いてみてください。
はい、その通りにいたしましたが、何分やっつけなので、「実験セット」はかなり醜い姿であります。冒頭のアイキャッチ画像に掲げました。100円のスピーカを鳴らすのに過ぎたる上にゴチャゴチャの道具だてであります。適当につなげているので、スピーカアンプのボリュームをちょいと回し過ぎるとハウリングで煩いです。
実動作の確認
書き込んだ三上先生のプログラムは、Nucleo-F446REのUSBシリアルに標準出力が向いています。まずそれへターミナルソフト(ここでは伝統のTeraTerm使用させていただきました)を接続します。9600ボーです。こんな感じ。
yで残響ON、nで残響OFFなので、聞き比べは簡単です。自分の声でも感じることは感じますが、マイクをコツコツ叩いてみるのが一番分かり易かったです。残響オフでコツコツしても叩いているな、という音ですが、残響ONにすると、長い地下道を走っているような味わい深いコツコツ音が聞こえてまいります。
御耳汚しに、残響付きのコツコツ音を以下に。
残響してますね。よかった。