手習ひデジタル信号処理(20) 母音音声合成器その5、合成された音を聞く

Joseph Halfmoon

前回、STM32F446REに書き込んだ母音音声合成器の出力波形を、スペクトログラムなどを使って「見て」みました。しかしね、なんです、音なのでこの耳で聞かねば。ということで今回は出力信号の先に大分前に組み立ててあった秋月製のスピーカアンプを接続、「聞いて」みましたぞ。実際の音声ファイルもありです。

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以下は、勝手に手習ひさせていただいております教科書へのリンクです。

三上直樹先生著、工学社『「Armマイコン」プログラムで学ぶデジタル信号処理

上記教科書の「6.1 音声合成器」、第16回第17回第18回の3回で、信号処理のソフト部品の特性をScilab使って確認させていただいた後、前回第19回で、三上先生のサンプルプログラムをビルドしてST Microelectronics社製NUCLEO-F446REボードに書き込み済であります。なお、三上先生のサンプルプログラムは、Arm社のMbed Webコンパイラ環境で公開されているので、登録すれば誰でも参照することができます。

母音音声合成器が合成した出力波形は、F446のDAコンバータから出力され、シンプルなRCのローパスフィルタを通ってきます。

今回はスピーカで音を鳴らしたかったので、秋月電子通商製のパワーアンプキット AE-KIT45-386AMP を通してスピーカを駆動してみました(スピーカは100円ショップの小さいものだけれど。結構「うるさい」音でなります。) なお、アンプの特性を測った記事はこちら

さてスピーカで「アイウエオ」と発音させてみた音声が以下に。

かなり人工的な感じはするものの、「アイウエオ」と聞こえます(個人の感想です。)なお上記のwavファイルはスピーカから出た音をスマホで録音しています。

しかしそれにしても知らない間に Windowsのサウンドレコーダー廃止になって、ボイスレコーダーに代わっていたのは何だかな~ 前も書いた気がするけれども。信号処理などの入力データにするのにはシンプルな wav ファイルが一番簡単だけれども、ボイスレコーダーは wav のような非圧縮のフォーマットはサポートしてないのね。別にアプリ入れるのはメンドイ。

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