お手軽ツールで今更学ぶアナログ(93) NPNトランジスタのシンプル差動アンプその2

Joseph Halfmoon

前回がLTspiceで様子を見るの回だったので今回は実機を動かす回です。ブレッドボード上にBJTトランジスタ2N3904の差動アンプを組み立てその動作の様子を観察します。ホントは3つ回路があるので、3つともやらなければならないのですが今回実験は一つだけです。一つはパス、もう一つはまた次回(半田付けがメンドかったのよ。)

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「アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』を初回からすべて読む」です。今回は2021年6月号。リンク(日本語版)は以下に。

ADALM2000による実習:バイポーラ・トランジスタで構成した差動ペア

毎度オコトワリしておりますとおり、アナデバ様のご指示はアナデバ製ADALM2000での実習ですが、Digilent Analog Discovery2で行っております。すみません。

実験ターゲットの差動アンプの回路、前回LTspiceかけているものを再掲載いたします。

2021JuneFig2circuit

入力信号、V1、V2に11:1のアッテネータが接続してあります。

上記の回路をブレッドボード上に組み立てたものが以下に。

DiffAmpDUT

実機動作確認

今回は、電源プラスを+5V、電源マイナスをー5V設定で与えた上に、入力パターンもW1とW2の2系統を使って印加します。W1とW2にそれぞれピークツーピークで4Vの三角波を与えるのですが、ちょうど180度の位相差の信号として与えるので、W1とW2の差分はピークツーピーク8Vとなります。しかし、アッテネーターが挿入されとります。実際には約0.73Vの差動入力がアンプに入ることになります。

時系列での波形が以下に。黄色C1が入力波形、青色C2が出力波形です。黄色はアッテネータ通る前のパターンジェネレータの波形なので実際に「アンプ」にかかっている電圧よりは11倍でかいです。

TIM000

実機では、上下とも3Vあたりでサチっていることが分かります。

上記の波形をX-Yプロットしてみたものが下に。X軸は入力電圧(差分)なので上に述べたように実際の差動電圧より11倍です。Y軸は出力電圧(差分)です。シミュレーションと似た波形が得られてはいます。差動入力が±100mVを超えると出力がサチっているように見えます。

XY000

上記のグラフで「気になる」のが、「行ってこい」でグラフが重ならない点でありますな。微妙ですけれど。これはシミュレーション(各デバイスの特性が揃っている)では出ないもの。この部分はほじくりたいです。

そのための部品も購入してあるのですが、0.65mmピッチ。こいつの半田付けが面倒なので先延ばしになってます。半田付けができ次第「ほじくる」予定です。いつになるのか?

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