前回はLTC1144を使って、+5Vという正電圧から-5Vという負電圧を取り出してみました。他に必要な部品はコンデンサ2個とな。今回は同じくLTC1144を使って入力電圧を2倍昇圧してみます。実験では単三乾電池3本で約4.5Vの電圧を8V以上まで持ち上げてます。前回の回路にダイオード2個追加ね。それでも回路はスッキリ。
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「回路はスッキリ」などと言いながら、今回は危うく虎の子のLTC1144を壊すところでした。配線間違い。元々注意力がある方ではないのに、いい加減な作業しているからな~。
LTC1144
アナデバ様の製品ページが以下に
LTC1144 スイッチト・キャパシタ広入力範囲シャットダウン機能付き電圧コンバータ
このタイプのDCDCコンバータICはかなりな昔からあるんじゃないかと思います。アナデバ様以外にも同様なピン配の似たような機能のチップはいろいろあるみたいデス。アナログ業界のメルセデスベンツ?高級車のアナデバ様に比べるともっとお求めやすいような気もします。知らんけど。
でもま、LTspiceを使わせていただく関係上、あくまでLTC1144で行きたいと思います。モデルも標準装備だし。
2倍昇圧回路
前回からすると小信号用のダイオード1N4148が2個増えてますが、似たような回路だあ。でも似たようなといって、現物で前回の回路の残骸を残したまま回路を作るとショートして酷い目にあいます。この老人のように。
とりあえず上記はシミュレーション用の回路図なので熱くも壊れもせず。シミュレーション結果は以下のようです。
出力電圧は上のグラフからは約8V、4.5Vの2倍の9Vには達してません。アナデバ様のデータシートによると目安は
Vout=2*(Vin-1)
ってことみたいです。ただし負荷にどれだけ電流流すかで出力電圧はかなり変動します。
実験回路とその結果
入力電圧は単三電池3本、それを約2倍昇圧する現物回路が以下に。
ちゃんと結線確認すればヤバいこともなんともない、スッキリっす。
上記の動作結果が以下に。Channel1が電池からの入力電圧。Channel2がLTC1144による昇圧の結果です。
お手軽、しかし悪魔はお手軽さの中に潜んでおるのか。おっと。