前回は引き出しの奥底で眠っていたOLEDに喝を入れました。今回の「喝」はSCR(サイリスタ)です。ちょこっと一瞬トリガ電流を流してやると目ざめ、トリガ電流が無くなっても電流を流しつづけてくれるアレです。耐圧も高いし電流も流せるし。今回は小電流用SCRをことさら低電圧でお手軽にテストしてみました。
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SCR(Thyristor、サイリスタ)
いつもはSTM32などのArmコアマイコンでお馴染みさんのST Microelectronics社ですが、ディスクリート部品でも名門なんじゃないかと思います。今回はそのST社の「小さめ」のサイリスタを使用してみます。製品ページが以下に。
X02 1.25 A Logic Level SCR thyristor
御存じのとおり、サイリスタはダイオードの横っちょにGate端子が飛び出していて「そこにちょっくら僅かな」電流を流してやると、トリガされて俄然元気に電流をガツンと流してくれるデバイスです。サイリスタ素人があれこれ述べてもせんないので、毎度お世話になっております『RSコンポーネンツ』様の以下の解説記事などご覧くだされ。
サイリスタとは?用途やメリット、サイリスタの仕組みを徹底解説
今回の実験回路
実験の回路図が以下に。SW1もSW2もプッシュスイッチなので、スイッチを押した瞬間しかONになりませぬ。スイッチ離せばOFFとなります。SW1を一瞬押しただけで、SCR1はONとなり電流を流し続けます。このトリガ一瞬で、電流が流れ続けるというところがポイントっす。結果D1のLEDが点灯。一方消すときはSW2を押してやると、SCRの両端にかかる電圧が0となり電流の流れが遮断されるっと。一度流れなくなるとまたそのまま。
簡単で良いのう。
実機動作
上記回路をブレッドボード上に実装したものが以下に。左側のONボタン(SW1)を押せばLEDが点灯。右側のOFFボタン(SW2)を押せば消灯いたしますぞ。中央に背中を向けて鎮座しているのがSCRです。
電圧的にも電流的にも余裕ありすぎの使い方だけど、ともかく動作は確かめられた。ホントか。