アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』、昨年末から更新が止まっていた件「祝」完全復活。2024年2月号の英文記事が掲載され、2023年12月号の和文翻訳版も掲載されました。これで元のペースで追っかけ実習できるというものです(学生でもないのにすいません。)でも進捗を合わせるのに時間調整必要か?
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『StudentZone』英文版が公開される翌月末くらいに和文翻訳版が掲載されるというペースとお見受けしておりました。当方、勝手に和文版の方の「追っかけ」やらせていただいてます。しかし、昨年末の更新停止(結局2024年1月号が「飛ばされた」という認識です。なにか社内調整あったのかな?)により、つい2023年12月号は英文版にて実習してしまいました。旧に復して和文版フォローのペースに戻すためには来る2024年2月号の和文版までまたねばなりませぬ。よって今回は「お手軽ツール」の普段使っていない機能を試用して「お茶を濁し」ますです。なお、使用する「お手軽ツール」はアナデバ様のADALM2000ではなく、Digilent社製Analog Discovery 2(AD2)であります。両者、端子的にはほぼほぼコンパチな装置っす(ハードのスペックは微妙に?違う、また制御ソフトはまったく外見ことなる。)
AD2のSTATIC IO機能
長いことAD2使っているのに、多分一度も使ってなかった機能です。一番の理由は「デジタル」な機能だから。「アナログ」をタイトルに掲げているのに「デジタル」とは羊頭狗肉。まあ、今回は「お茶を濁す」の回なのでまあ良いとしてます、勝手に。
なお使ってみると意外に重宝するかも。実を言えばデジタルな回路を取り扱う場合、AD2の「ロジアナ」機能と「パターンジェネレータ」機能を併用することが多かったのですが、「軽い」確認だったらSTATIC IOでよくない?という感じもあり。
AD2は「アナログ」といいつつ、デジタルなIO線が16本あり、これをロジアナもしくはパターンジェネレータとして使って「デジタル回路に挑む」ことができるのです。しかしロジアナにせよ、パターンジェネレータにせよ、設定するのがチョイとメンドイです。その点、STATIC IOを使えば、現時点の信号レベルが分かるだけでなく、同じ画面で出力(ターゲットの入力)を操作できるので、結果は一目瞭然。やっつけ仕事に適する?
今回のターゲット・デバイス
以下に東芝様の製品ページへのリンクを貼っておきます。
BCD to Decimal Decoderです。A、B、C、Dという4端子にBCD(AがLSB)の数値を与えると、Y0#(#はロウアクティブのつもり)からY9#までの9本の信号の対応する信号1本のみがロウ(他はハイ)になるデコーダであります。BCD範囲でない10から15まではオールハイね。
STATIC IO使った動作確認
デジタルIO(DIO)は0から15番まで16本あるので、今回は以下のように割り当てました。
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- DIO0番から3番、入力端子A、B、C、D
- DIO8番から14番、出力端子Y0#からY6#
- DIO4番から6番、出力端子Y9#、Y8#、Y7#
ターゲットデバイスをZIFソケットに挿入して上記信号と電源、GNDを接続した様子が以下に。
まずABCDがオール0のとき。端子8番(Y0#)のみロウです。
ABCDにBCD値「1」を載せたとき、端子9番(Y1#)がロウ。
ABCDにBCD値「9」を載せたとき、端子4番(Y9#)がロウ。
ABCDにBCD値としては解釈できない0xAを載せたとき、全端子ハイだと。
手動でパチパチやれば、結果が見えるのでお手軽。
パターンジェネレータとロジアナ機能で動作確認
上記をパターンジェネレータ機能+ロジアナ機能でやってみました。こんな感じ。
一画面で分かり易いけれども。。。