かねてXilinxがRISC-Vの「ソフト」コアを提供することがアナウンスされてましたが、以前は要NDAのアーリーな提供でした。今回 Vivadoの2024.1リリースにともない、RISC-Vコア(AMD Xilinx的にはMicroBlaze V)正式登場です。これはいけない、Vivadoを最新版に更新しないと。
※かえらざるMOS回路 投稿順 INDEX
※実習にはWindows11上の AMD社 (Xilinx) Vivado 2024.1 を使用させていただいております。
※ターゲットボードは、Digilent製 Cmod S7ボードです。お求めやすい? Spartan-7搭載の超小型開発ボードです。
MicroBlaze V
以前、第46回から第49回にかけて、AMD(Xilinx)社のソフトコアMicroBlazeを使ったシステムの演習をやってみました。MicroBlazeはXilinx社プロプライエトリなアーキテクチャです。その後、第55回では「オープンソース」なOpenRISC(こちらはGPL的な世界)のOP1200コアも使えることを確かめました。まあCでソフト書く分にはなんでもいいや、という感じもしないでもないですが、世の中の流れに乗って(流されて)行きたいです。
かねてよりXilinx社からRISC-Vサポートのアナウンスがされてましたが、Vivado2024.1版から一般に提供されるようになったみたいです。Xilinx社の製品ページへのリンクが以下に。
これを使うには、過去回で使って来たVivado 2023.2ではあきまへん。2024.1にしないと。
Vivado2024.1
まずはダウンロードしてインストールから。第43回で一度やってますが忘却力の年寄はほぼほぼ忘れております。まずは小さいインストーラ(小さいといっても200Mバイト超)をダウンロードして、そいつの指示に従ってダウンロード、インストールを行うっと。
今までと変わり映えしない画面ですが、確かに左上のバージョンは2024.1になってます。
ここで一端冷静になり、Digilent社のボードパッケージ情報などを新たな環境にコピっておきます。後で慌てないように。
いよいよMicroBlaze Vご対面
まずは、いつものようにCmod S7ボード用に空のプロジェクトを作ります。忘れずにDigilent社のCmod-S7用の制約ファイルもコピーしておきます。こんな感じ。
さてCreate Block Disignから、IPのリストをながめてみればこんな感じ。RISC-VコアのIPは、2種類あります。MicroBlaze MCS Vと、MicroBlaze Vです。
以下はMicroBlaze MCS VのCTRL+Qで読める「概要」っす。
上記をみると、MicroBlaze Vといっている方が、コア単体でAXIバスなどにメモリやらペリフェラルやら配置していくためのもの。MicroBlaze MCS Vといっているのが、最初からメモリやら主要なペリフェラルの何種類かが含まれている「マイクロコントローラ」構成のコアみたいです。あら、お楽ね。
当然、マイコン人のお惚け老人は、MCS選択。現れいでたるMicroBlaze MCS Vを拝顔。
RISC-Vのロゴも鮮やか。でも見てみると足がClkとResetの2本しか出てないじゃん?中身のコンフィギュレーションを確認すると、コンフィギュレーションをいじると「足が生えてくる」感じです。ちゃんとCmod-S7ボードの端子も認識されているみたいだし。次回からはこのコア使って練習か。お楽しみだな。