アナデバ社(ADI社)のWeb記事『StudentZone』の2024年6月号(和文版)の2回目です。前回は「一番プリミティブな」オペアンプ1個のアクティブ・ローパス・フィルタ(非反転)を実習。今回は反転型のアクティブ・ローパス・フィルタと非反転型のアクティブ・ハイパス・フィルタです。前回道筋できているので以下同文?
※「お手軽ツールで今更学ぶアナログ」投稿順 indexはこちら
※学生でもないのに勝手に実習をさせていただいておりますアナデバ様の記事(日本語版)が以下です。
ADALM2000による実習:アクティブ・フィルタ【Part 1】
アナデバ様的にはアナデバ製ADALM2000ツールを使って実習せよ、との記事ですが、当方持ち合わせなく、Digilent製Analog Discovery2(AD2)利用であります。
ゲインの制御が可能なアクティブHPF
アナデバ様記事的には、先に反転型のLPFで、その次が非反転型のHPFなのですが、「前回の回路からの変更点が少ない」ので先にHPFやってしまいます。回路的にはこんな感じ。
ぶっちゃけ赤枠内がC-RならばHPF、R-Cならば前回同様のLPFであります。
上記LTspiceの回路をシミュレーションした結果が以下に。
前回同様、縦軸のdBは、1V振幅の信号に対しての値です。入力信号は200mV(現物の最大のゲインは10倍なので1V振幅だと振り切れてしまう)なので6dBがほぼほぼMAXとなってます。そしてHPFといいつつ、高い周波数になるとオペアンプの帯域幅の制約からゲインが落ちるところが見えます。
※2024年9月14日追記:AC解析については素人老人の誤解であること判明。「AC 1」と記しても出力がクリップしてしまうことはない。その件についてはこちら。
こちらのゲインの縦軸は入力信号に対する相対値なのでMAX 20dBくらいに見えてます。また、上の方の周波数でゲインが落ち始めるのもシミュレーションと同じ。
反転アンプをベースとするアクティブLPF
上記LTspiceの回路をシミュレーションした結果が以下に。
縦軸については上と同じです。
まあ、どちらもそれらしい結果が出たように見えるね。ホントか?